クレヒスに傷が!クレジットカードを何日延滞すると信用情報に残る?
更新日:
公開日:2018.8.16
1枚は持っておいて損は無いクレジットカードですが、使う際に意識しておきたいのがクレヒスと呼ばれるものです。クレヒスとは「クレジットヒストリー」の略で、クレジットカードやローンの取引履歴のことを指します。
クレジットカード代金の支払いを延滞したりすると、クレヒスの情報に「事故情報」として記録されます。それを一般的に「クレヒスに傷がつく」といいます。
クレヒスに傷が付けば、さまざまな場面で支障をきたす可能性があり、日頃からクレジットカードを使う頻度が高い方は注意しておかなければなりません。
この記事では、それを避けるための「対処法」や「どうしたらクレヒス情報を自分で確認できるのか」などを詳しく解説していきます。
クレヒスは1日でも延滞すればその情報が登録されます。
それを大きな傷ととたえるかは新たに申し込むローン会社次第です。
この記事の目次
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延滞・遅延でクレヒスに傷が付く前に!支払いに遅れた時の対処法

クレヒスに延滞情報が載っている状況は、好ましいとはいえません。
クレジット会社の担当者の裁量によってしまうところが大きいですが、支払日を1日過ぎればクレヒスに延滞の記録が登録される可能性があります。
そのため、支払日を過ぎた状態で他社に借り入れの申し込みをすると、支払いが遅れていることが知られてしまい審査に通らないことがあります。遅延や延滞をすると「遅延損害金」という延滞金が加算されてしまうため、早く支払うに越したことはありません。
ではもし支払いに遅れてしまった場合、メジャーなクレジットカードではどのような対処法が望ましいのか、詳しくみていきましょう。
VISAのクレジットカードの支払いが遅延してしまった場合は?
「残高不足による支払いの遅延」「払い忘れ」に気づいたときは、すぐにサポートセンターに電話をし、クレジット会社が指定する方法で手続きを行うようにしましょう。
支払い方法には以下3パーンあり、その中から指定されることが多いです。
再引き落とし | 再引き落としの前日までに入金 |
---|---|
指定口座への振り込み | 指定日の前日までに振り込み入金 |
ハガキや郵便による コンビニ払い |
記載されている期限日までに 対応しているコンビニで払い込み |
各パターンについてそれぞれ説明していきます。
パターン1|再引き落とし
「〇月〇日までに再引き落としさせていただきます」と案内があった場合は、案内のあった前日までに口座へ入金しておきましょう。
当日入金では引き落としが行われないこともあるため、前日までに入金しておくことがポイントです。
金融機関によって再引き落としのタイミングが異なるため、その点も踏まえてサポートセンターに確認をしたり、使用しているクレジットカードの公式サイトから確認をすると安心です。
状況によっては、金融機関の休業にともない再引き落としがされないケースもあるので、その点も確認をするようにしてください。
パターン2|指定の口座に振り込み
案内があった日の前日までに、指定された金額を振り込むようにしましょう。
当日の振り込みでは、きちんと送金されないこともあるため、できるだけ早く振り込み手続きを行うことがポイントです。遅くとも、前日までには入金するようにしてください。
振込手数料は自己負担となるので、少し余裕を持った入金をしておくと安心です。
パターン3|ハガキなどの払込用紙を使ってコンビニ等での払い込み
残高不足による支払い遅れの場合、遅延損害金やコンビニ決済手数料などを含めた金額で、郵便にてハガキや払込用紙が送られてきます。
ハガキが手元に届いたら、支払い期限までに支払うようにしましょう。
JCBのクレジットカードで延滞した場合は?
支払日は毎月10日となっていますが、支払日から20日以内なら「再振替」にて支払うことが可能です。
「クレジットカードの支払い遅れはいつから使える?」と気になる人もいるかと思いますが、入金確認ができ次第、クレジットカードの利用を再開することができます。
しかし、設定として毎回引き落としになっていない場合や、当日に再振替が行われない場合などもあるため、サポートセンターに確認することをおすすめします。VISA同様、JCBが指定する口座への振り込みや払込用紙でのコンビニ払いを選択することができるため、その点も踏まえてオペレーターに相談・確認をしましょう。
年末年始・ゴールデンウィークなどの大型連休や長期休暇に要注意!
年末年始やGW(ゴールディンウィーク)などの大型連休や長期休暇は、金融機関が利用できないケースが多いです。
利用者数の多い三井住友カードを例に挙げますが、たとえばGW前に残高不足による延滞や支払い遅れが発生してしまった場合には、再引き落とし日が通常のスケジュールと異なったり、再引き落としを行っていないこともあります。振り込み支払いの場合にも銀行などの金融機関は営業を行っていません。
GW明けに三井住友カードの担当者が入金確認ができるように対策することが最善なので、GW前に信用管理部(サポートセンター)へ電話連絡をするようにしましょう。信用管理部からハガキが届いている場合には期日までに支払いを行ってください。
会員規約によって遅延損害金は発生してしまいますが、VISAやJCBで解説したと同じように入金確認がとれればクレジットカードの利用再開が可能です。
クレジットカードの遅延・延滞に関係する「クレヒス」とは?

クレヒスに「延滞」の情報が記録されるタイミングとしてはクレジットカードの支払いが遅れたときです。
さらに、延滞してから61日以上経過すると、異動情報として扱われ、ブラックリストになってしまうと思っておきましょう。
ここからは、具体的に延滞の記録がつくタイミングについて解説をしていきます。
クレヒスにクレジットカード延滞の記録が付くのはいつ?
ここからは実際に元担当者に聞いた話を元に、クレヒスの延滞記録について解説していきますが、1日でも延滞すればその情報は各金融機関に共有されてしまいます。
まずクレジットカードの場合、担当者がクレヒスに「入金日と次の支払い予定日」を設定し、以下の情報が記載されます。
- 入金予定日
- 入金日
- 次回支払い予定日
たとえば11月11日に入金予定日だったが、遅れて11月14日に入金してしまった場合、3日間遅れているという情報が付け加えられます。
クレジット会社で管理している社内情報のみのクレヒスは、過去全ての延滞情報を残しています。延滞する頻度などを考慮して契約更新や利用限度額の増額が難しい場合があるということを頭に入れておきましょう。
分かりやすくするために「1日~数日の遅れの場合」と「1ヶ月~2ヶ月遅れの場合」に分けて、詳しくみていきましょう。
1日~数日の遅れの場合
一般的に「クレジットカードの支払いを1日遅れたからといってクレヒスに傷が付くわけではない」と言われていますが、「支払いが何日遅れている」という情報は信用情報機関やそのクレジット会社の社内情報に記録されています。
なぜクレジット会社が「1日~数日程度の延滞情報を残しているのか」というと、「他の金融機関に『その人の信用度合い』を共有するため」です。
つまり、「審査の判断材料として多くの金融機関と情報共有している」ということになるので、延滞・遅延状況については他の金融機関も把握することができるということです。
たしかに、この延滞・遅延に関するクレヒスは金融機関によっては重要視しないので、「この人は延滞しているけど数日程度だから融資をしても問題ない」「クレヒスが延滞によって多少傷ついているけど、少額の借り入れだったら貸し倒れのリスクも少ない」というように、判断されることもあります。
結論としては、「クレジットカードの支払いに1日でも遅れれば延滞情報が登録され、新たなローンやクレジットに悪影響を与えるが、気にしない会社もある」ということになるわけです。
1~2ヶ月遅れの場合
1~2ヶ月の延滞が続いた場合には、クレジット会社側の対応が著しく厳しいものになります。
まずは、以下の内容を確認してみましょう。
- クレジット会社から催促状や電話がくる
クレジット会社から届く督促状・催促状や電話を無視して延滞を続けると、大体1~2ヶ月間の間にクレヒス(信用情報)に大きな傷がつく。 - クレヒスに傷が付くタイミングはクレジットカード会社で異なる
タイミングが異なるとはいえ、延滞を1ヶ月以上続けると新たなローンやクレジットは通りづらい。
上記の内容はインターネット上でよく言われている内容であり間違いではありません。補足として説明をすると、延滞情報をずっと引きずるわけではありません。
基本的には、延滞の状態が解消されると「延滞解消」の情報が登録されます。
延滞をしている間はクレヒスに延滞情報が付いたままですが、正常な支払いペースに戻すことができれば、延滞情報は解除されることを覚えておきましょう。この点をどうとらえるかは、新たなローン申し込みをした会社次第です。
ただし、延滞した場合でもあらかじめ金融機関に連絡を取った上で、次の入金日の約束ができている場合には、金融機関によっては延滞情報をクレヒスに登録しないケースもあります。対処法で解説した「電話連絡を入れた方がいい」という理由はここにあります。
では次に、クレヒスに傷が付くとどんな場面で影響がでてくるのか、詳しく解説していきます。
クレヒスに延滞の記録が付くと住宅ローン等の審査に影響が出る!
クレヒスに傷がつくと、住宅ローンや自動車ローン、教育ローンやフリーローンなどの審査に影響が出ます。
先述したように、クレヒスの延滞情報は返済とともに延滞解消の情報が登録されますが、以下のように「クレヒスに大きな傷がついた状態」はかなり危険です。
- 自己破産や調停
- 個人再生法などの法的手続きをとった場合
- 延滞し続けている状態
完済や保証人による代位弁済(保証人などに代わりにお金を返してもらうこと)を行っているのに「延滞情報が出ています」と金融機関から言われた場合は、クレヒス(信用情報)が更新されていない可能性があるので、十分に注意しましょう。
このケースに該当する場合、CICに登録されている自分自身の情報を開示してみることをおすすめします。詳しくは次の項目で解説します。
クレヒスに傷が付くケース|奨学金やスマホに注意
この項目では、奨学金やスマートフォン本体代金の分割払いでクレヒスが傷つく、という注意点について解説をしていきますが、不安があった際には自分の信用情報を開示請求しましょう。
信用情報を取り扱う信用情報機関は、「本人から開示の請求があった場合、情報を開示しなければならない」という決まりがあるため、情報開示を拒まれることはありません。
クレヒスの情報を取り扱う信用情報機関は、下記の3つの機関が存在します。
- CIC(シー・アイ・シー)
- JICC(日本信用情報機構)
- KSC(全国銀行個人信用情報センター)
銀行やクレジット会社などのほぼすべての金融機関は、上記3機関のいずれか、もしくは2つ以上に加盟をしています。
金融機関によって加盟している信用情報機関が異なるため、それぞれに開示請求をしなければ自分の信用情報を細部まで把握することができません。
「3機関全てに開示請求するのは面倒くさい」と感じる場合には、加盟している金融機関が最も多いCICのみの開示請求を行いましょう。
「CICにはどんな情報が記載されているのか」「情報の開示請求はどうやればいいのか」については以下の別記事で紹介しています。
奨学金の延滞もクレヒスに傷がつく

以前は奨学金団体が信用情報機関に加盟していなかったため、奨学金の返済を延滞(滞納)してもクレヒスに記録が残ることはありませんでした。
しかし2010年以降、奨学金団体が全国銀行個人信用情報センター(KSC)に加盟したため、返済を延滞するとクレヒスに記録が残るようになりました。
不安がある人は、KSCに開示請求を行ってください。
KSCの詳細や請求方法は、別記事「全国銀行個人信用情報センター(JBA・KSC)とは?どんな役割をしているの?」にてまとめています。
スマホ・携帯電話料金の延滞もクレヒスに傷がつく

最近ではスマートフォンなどが高額になり、本体価格が高いものを分割払いで購入する方法が主流となっています。
こういった購入方法を「個別割賦(こべつかっぷ)」といい、携帯本体を一括で購入した人以外は毎月の携帯使用料金に分割で含まれています。
ソフトバンクとドコモはCICとJICCに加盟、auはCICに加盟しているため、毎月の使用料金(分割にしている携帯料金含む)を1ヶ月延滞すると、信用情報機関に報告されてしまいます。2ヶ月以上支払いが遅れると信用情報にブラックリストの登録をされてしまう可能性があるため注意が必要です。
携帯電話が利用停止になる前に、強制解約になる前に延滞金をすべて支払いましょう。もしその後に新たに個別割賦の契約をする場合は6ヶ月ほどの期間を空けることをおすすめします。6ヶ月ほど経てば、もう一度「個別割賦」の契約ができる可能性が高まります。
クレヒスに関するQ&A
クレジットカードの延滞に時効ってあるの?
クレジットカードの延滞(滞納)をし続けた場合の時効は5年です。時効として処理するには「消滅時効の援用」と呼ばれる手続きを行う必要がありますがこれを現実的にするのは難しいといえます。
上記Q&Aに情報を補足しますが、クレジットカード会社は延滞金の回収を債権回収会社に委託する上に、債権回収会社は起訴するという手段を取ります。つまり裁判を起こされてしまい、最終的には不動産や給与が振り込まれる銀行口座などを差し押さえられます。
クレジットカード滞納は1ヶ月以内ならブラックリストにはならないって聞いたけど、それって本当?
ブラックリストにならない可能性が高いでしょう。クレジットカードに限らずあらゆるローンでも言えることですが、1ヶ月の滞納でブラックリストになるケースは珍しいです。61日以上でブラック化してしまうことが多いですが、その判断は金融機関の裁量次第ということになります。
クレジットカードの引き落としがされず督促状が届きました。何日まで猶予はありますか?不具合は出ますか?
督促状などの郵便物に記載されている期限までに支払うことが最善ですが、それでまでに支払えないときにサポートセンターに相談をすると、猶予期間を延ばしてもらえる可能性があります。信用情報を大きく傷つけないためにも約束した返済日には必ず支払いましょう。ちなみにクレジットカードは入金確認が取れるまで利用することができないので注意してください。
クレジットカードの支払いを3回連続で延滞して場合、クレヒスは傷つく?
基本的には延滞情報は「クレヒス」や「そのクレジット会社の社内情報」に登録されます。他社で新たなローンを申し込んだときにその履歴をみて「強制解約はないものの3回連続で遅延か⋯⋯」と考えるはずなので、審査において不利になることは間違いありません。
クレジットカードAが延滞で利用停止になった場合、所持している他社クレジットカードBも使えなくなる?
所持している他のカード(クレジットカードB)も利用停止になる可能性があります。金融機関各社が信用情報機関を通じて延滞情報などを確認することができ、A社が利用停止にさせた原因をB社は知ることができます。「A社がこの人を利用停止にさせたのは2ヶ月も延滞しているからか。貸し倒れを防ぐためにうちも止めよう」こういった判断に至ることもあります。
まとめ|クレヒスは延滞したままにしないことが大切!
ここまで遅延や延滞を繰り返すことでクレヒス(信用情報)が傷が付いてしまうということを解説してきましたが、遅延や延滞の情報が永遠に残るということはありません。
延滞になってしまったからといって自暴自棄にならず、お金が入ってきたときには入金して遅れを取り戻し、しっかり最後まで返済することが大切です。
クレジットカードやローンを利用する際は、よく考えて計画的に利用しましょう。
※記載されている内容は2023年2月現在のものです。