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農家がお金を借りる方法について徹底解説!

更新日:

公開日:2018.8.27

農家でもお金を借りたい!農家融資の種類はどれくらいある?

農家の方が「設備投資をしたい」「急にお金が必要になった」というときにお金を借りるには、どのような方法があるのでしょうか?
農家ならではの借り入れ方法から一般的な借り入れ方法まで、幅広く解説していきます。

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農家でもお金は借りられる?

農家は収穫する作物の種類や天候などにより収入が不安定になりがちのため、お金を借りることができるのか不安に思う方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、安心してください。農家でもお金を借りる方法はあります。複数ある選択肢の中から、あなたにぴったりの借り入れ方法を見つけてもらえたらうれしいです。

会社員よりもお金が借りにくい理由とは

カード会社は、「安定した収入のある人」にお金を融資する傾向があります。安定した収入があれば、定期的に借り入れ・返済を行って優良顧客化する可能性が高いからです。

もし同じ年収の会社員と自営業者がいた場合、カード会社がお金を貸しやすいのは、安定した収入を確保しやすい会社員の方です。

農家は自営業者に当たるので、会社員よりは借り入れしにくい傾向にあります。
しかしまったく借りられないわけではありません。むしろ農家にしかできない借入方法もあるので、その方法をご紹介していきます。

農家がJA(農協)からお金を借りる方法

農家はJA(農協)からお金を借りることが可能です。 会社員や他業種の自営業には利用できない事業性融資の一つなので、ぜひ有効活用しましょう。

JAの農業融資の特徴・審査の難易度

JAとは、農家の営農と生活をサポートするために組織された協同組合で、JAバンクをメインバンクとしている農家の方も多いと思います。JAが農家を金銭面で支えていくために作った商品の一つが、農業融資です。

農業融資の特徴は、農家が必要とするさまざまな用途や借り入れ期間に応じて、複数の融資商品を用意していることです。借り入れ目的に合ったローンを選びましょう。

農林水産省調べによると、農家が利用している融資先は、「農林漁業金融公庫」(77.6%)、「JA(農協)」(49.7%)、「地方銀行」(33.0%)、「構成員」(17.3%)、「信用金庫」(14.7%)、「ノンバンク」(3.5%)の順でした。
JAの融資を利用している方が多いことが分かります。

農業融資を受けるコツは、事前に「認定農業者」もしくは「認定新規就農者」の認定を得ておくことです。

認定農業者とは、5年後の目標と事業内容を記載した「農業経営改善計画」を市町村に提出し、認定を受けた農業経営者・農業生産法人のことです。

農業経営改善計画には、経営規模の拡大に関する目標、生産方式の合理化の目標、経営管理の合理化の目標、農業従事の様態などに関する改善の目標について記し、その現実性や適切性が評価されれば認定を受けられます。

認定新規就農者とは、「青年等就農計画」を市町村に提出して認定を受けた人のことで、下記に当てはまる人が対象です。

  • 新たに農業経営を営もうとする青年(原則18歳以上45歳未満)
  • 特定の知識・技能を有する中高年齢者(65歳未満)
  • 上記の者が役員の過半数を占める法人
    ※農業経営を開始して一定の期間(5年)を経過しない者を含みます。
    ※認定農業者は含みません。

認定農業者、もしくは認定新規就農者になると利用できるJAの農業融資と、後述する日本政策金融公庫の融資のうち、受けられる融資の種類が格段に増加します。
まずは、認定されるための手続きを行いましょう。

融資審査は、書類の作成や審査に相応の時間がかかりますが、きちんと条件をクリアして手続きさえすれば、融資を受けることはできます
金利が比較的低めである点は大きなメリットです。スピーディーな融資ではないので、長期的に必要な資金を確保するために利用するとよいでしょう。

都道府県ごとによって、貸出条件や貸出金利が異なることがあります。地域のJA農業融資担当者に相談してから審査を受けるようにしてください。

JAの農業融資の種類

JAの農業融資にはいくつか種類があり、その農家によって受けられる融資の種類が異なります。

  1. 認定農業者の方
  2. 認定農業者が受けられる融資は、以下の6種類です。

    ・農業近代化資金
    ・農業経営改善促進資金(新スーパーS資金)
    ・アグリマイティー資金
    ・JA農機ハウスローン
    ・営農ローン
    ・農林水産環境ビジネスローン(農林中金の提供)

  3. 認定新規農業者の方
  4. 認定新規農業者が受けられる融資は、以下の7種類です。

    ・農業近代化資金
    ・アグリマイティー資金
    ・JA農機ハウスローン
    ・営農ローン
    ・青年等就農資金
    ・農業改良資金
    ・農林水産環境ビジネスローン(農林中金の提供)

  5. 認定農業者、認定新規農業者以外の方
  6. 認定農業者、認定新規農業者以外で一定の基準を満たす方は、以下の5種類の融資を受けられます。

    ・農業近代化資金
    ・アグリマイティー資金
    ・JA農機ハウスローン
    ・営農ローン
    ・農林水産環境ビジネスローン(農林中金の提供)

    なお、満たす必要のある基準は、主に以下の3つです。

    ・農業所得が総所得の過半を占めていること、または農業粗収益が200万円以上あることなどの条件を満たす農業者


    ・これらの経営の経営者以外の農業者(配偶者、後継者等)


    ・一定の基準を満たす任意団体など

  7. どの融資対象にも該当しない方
  8. ①〜③に当てはまらない農家の方が借りられる融資の種類は、以下の4つです。

・アグリマイティー資金
・JA農機ハウスローン
・営農ローン
・農林水産環境ビジネスローン(農林中金の提供)

農業近代化資金

農業近代化資金とは、農家の経営改善のために幅広い用途で利用できる長期の制度資金です。農業融資を受ける際は、まずこの農業近代化資金を検討する方が多いです。

主な使用使途は以下の6つ。一部、認定農業者しか認められない用途もあるのでご注意ください。

  • 建構築物等造成資金

    畜舎、果樹棚、農機具など、農産物の生産・流通・加工に必要な施設の取得、改良などをする際に必要な資金に関する融資。


  • 果樹等植栽育成資金

    果樹や永年性植物の植栽・育成に必要な資金に関する融資。


  • 家畜購入育成資金

    乳牛その他の家畜の購入・育成に必要な資金に関する融資。


  • 小土地改良資金

1,800万円以内の農地・牧野の改良、造成、復旧に必要な資金に関する融資。


  • 長期運転資金

農業経営の規模拡大、生産方式の合理化、経営管理の合理化などに必要な資金に関する融資。


  • 大臣特認資金

上記資金以外で、農林水産大臣が特に必要と認めて指定する資金に関する融資。

借入限度額

・個人:1,800万円(知事の特認があれば2億円)
・法人(任意団体含む):2億円。


融資率(上限)

・認定農業者:総事業費の100%
・認定農業者以外:総事業費の80%


借入期間

認定農業者:15年以内
認定農業者以外の農業者:15年以内
認定新規就農者:17年以内

農業経営改善促進資金(新スーパーS資金)

認定農業者だけが利用できる短期の制度資金で、農業経営に必要な運転資金の借り入れが可能です。設定した借入枠の範囲内で、何度でも借り入れ・返済ができます。

借入限度額

・個人:500万円
・法人:2,000万円

借入期間

1年(極度額の範囲内で、5年間借換可能のため、実質は5年)

借入金利

1.50%

アグリマイティー資金

アグリマイティー資金は、農地や設備の取得・拡張、設備や機具の購入、短期の運転資金まで、あらゆる資金ニーズに対応できるJAバンク独自の資金です。
制度資金よりもスピーディーに借り入れできる点、変動金利も選択できる点が特徴です。

その種類は4つあります。

  • アグリエース資金:農業生産に必要な資金。
  • アグリネット資金:農産物の加工・流通・販売に必要な資金。
  • アグリエリア資金:地域の活性化や振興に必要な資金。
  • アグリパワー資金:再生可能エネルギー利用に関する取り組みを支援するために必要な資金。

借入期間

・長期資金:10年以内(最長20年)
・短期資金:1年以内

JA農機ハウスローン

農業機械などの購入、点検、修理や、購入に関する諸費用、農機具ローンの借換え資金などに利用できる融資です。比較的スピーディーに審査・融資できる点がメリットです。

借入金額(上限)

3,000万円以内、かつ総事業費の100%以内

借入期間

1年以上15年(法定耐用年数)以内

営農ローン

農機具の購入や運転資金など、あらゆる資金に利用できるJAバンク独自の資金です。
設定した借入枠の範囲内であれば何度でも借り入れ・返済が可能な点、比較的スピーディーに借り入れできる点もメリットです。

借入金額(上限)

300万円以内

借入期間

1年以内/3年以内

農林水産環境ビジネスローン

農林中金が提供するビジネスローンで、運転資金や設備資金などに利用できます。

担保や保証人に関して柔軟に対応してくれるのが特長です。

融資対象者

原則3期分の決算書を提出可能、かつ繰越欠損金のない農業法人など

借入期間

原則10年以内

担保

必要に応じて用意(短期資金は無担保取引も可能)

農家が日本政策金融公庫からお金を借りる方法

農家が受けられる事業性融資の2つ目が、日本政策金融公庫(公庫)の融資制度です。

公庫融資の特徴・審査の難易度

日本政策金融公庫(公庫)とは、国民の生活基盤や経済的基盤を支えるためにある政府系金融機関で、農家に対してもさまざまな種類の融資を用意しています。

公庫融資の特徴は一般の農家だけでなく、認定新規農業者など新しく農業に参入する方にも間口を広く開いていることです。
民間金融機関と比較すると審査の難易度は下がるので、必要な手続きをきちんと踏んで確実に融資を受けられるように手続きを進めましょう。

注意点としては、融資を受けられるまでに、早くても3週間〜1ヶ月程度の時間がかかることです。

すぐに必要な資金よりは、長期的に見て必要になる資金を工面するために利用した方がいいでしょう。

公庫融資の種類

公庫融資にはいくつか種類があり、その農家によって受けられる融資の種類が異なります。

  1. 認定農業者の方
  2. 認定農業者が受けられる融資は、以下の3種類です。

    ・農業経営基盤強化資金(スーパーL資金)
    ・農業改良資金(農業者向け)
    ・スーパーW資金 ※アグリビジネス法人のみ

  3. 認定新規農業者の方
  4. 認定新規農業者が受けられる融資は、以下の3種類です。

    ・経営体育成強化資金
    ・青年等就農資金
    ・農業改良資金(農業者向け)

  5. 認定農業者、認定新規農業者以外の方
  6. 認定農業者、認定新規農業者以外で一定の基準を満たす方は、以下の2種類の融資を受けられます。

・経営体育成強化資金

・農業改良資金(農業者向け)

スーパーL資金

認定農業者の農業経営改善計画を達成するために必要な資金を援助するものです。

使用使途は、農地や施設・機械の取得や、果樹・家畜などの購入、負債整理など多岐に渡ります。
特例に当てはまれば無利子で融資を受けられるので、認定農業者はまずこの資金の利用を検討すると良いでしょう。

借入限度額

・個人:3億円(特認6億円)
・法人:10億円(特認20億円[一定の場合30億円])

借入期間

25年以内

借入期間

・一般:0.25%~0.40%
・特例:0%(貸付実行日から5年後の応当日の前日まで)

青年等就農資金

新たに農業経営を開始する認定新規就農者を対象とした資金です。

使用使途は、施設・機械の取得や、果樹・家畜などの購入、農地の借地料や施設・機械のリース料などが対象です。農地の取得には利用できません。
無利子で利用できるので、認定新規就農者はまずこの融資を検討するのがおすすめです。

借入限度額

3,700万円(特認1億円)

借入期間

12年以内

借入金利

無利子

農業改良資金(農業者向け)

新しく農作物の生産・加工・販売における新部門をスタートする方、品質・収量の向上、コスト削減のための新たな取組みをする方などが利用できる資金です。

農地の取得には利用できませんのでご注意ください。
無利子で融資を受けられるので、対象となる方は検討するとよいでしょう。

  • エコファーマー(持続性の高い農業生産方式を導入する方)

  • 農商工など連携促進法の認定を受けた農業者など

  • 農林漁業バイオ燃料法の認定を受けた農業者など

  • 米穀新用途利用促進法の認定を受けた生産者など

  • 六次産業化法の認定を受けた農業者など

借入限度額

・個人:5,000万円
・法人:1億5,000万円

借入期間

12年以内

借入金利

無利子

経営体育成強化資金

認定新規農業者や一定の基準を満たした農家が利用できる資金です。
使用使途は、前向きな投資、もしくは償還負担の軽減の2点で、具体的には以下の通りです。

  • 前向きな投資:農地などの取得・改良・造成、農地や施設・機械の取得や、果樹・家畜などの購入、農地利用料の一括払いなど

  • 償還負担の軽減:農地などの取得・改良・造成や資材・施設などの取得・設置のために発生した、負債の整理や支払いに必要な資金

借入限度額

前向き投資:負担額の80%
再建整備:個人 1,000万円(特認1,750万円、特定2,500万円)、法人 4,000万円

借入金利

前向き投資:負担額の80%
0.40%

スーパーW資金(農林漁業施設資金)

認定農業者によって設立された子会社が取り組む、加工・販売などの事業を応援する資金です。
加工場・レストラン・直売所などの設備資金、もしくは原材料費・資材費などの関連費用に利用できます。

融資対象者
認定農業者が加工・販売などを行うために設立した法人(アグリビジネス法人)、かつ次の要件を満たしていること

  • 株式会社:認定農業者が総株主の議決権の過半数を有していること

  • 持分会社:認定農業者が業務を執行する社員の過半を占めていること

  • アグリビジネス強化計画を作成し、特別融資制度推進会議の認定を受けていること

借入限度額

事業費の80%以内(特例90%以内)

借入期間

・設備資金:25年以内
・関連費用:10年以内

借入金利

・0.40%

農家が個人的にお金を借りる方法は?

すぐにお金を借りたい、借りたい金額が少額、次に収入が入ったらすぐに返済できる場合は、農家というよりは一個人としてお金を借りる方がおすすめです。

個人名でお金を借りる際は、生活資金など個人としての利用に限られます。事業に関する支払いには原則当てられませんので、ご注意ください。

消費者金融

カードローンは、銀行やコンビニのATMからいつでもお金を引き出せる便利なカードで、多くの消費者金融からも発行されています。
消費者金融は、早くて即日融資が可能、申し込みはインターネットや無人ATMから気軽に行える、短期間であれば無利子で利用可能なケースもある、という利便性が特長です。

消費者金融の最高金利は17〜18%程度と、事業性融資と比較するとかなり高いので、借りる際は計画的に利用するようにしましょう。

カードローンには審査があり、審査で最低限クリアすべき事項は以下の3点です。

  • 満20歳以上である
  • 収入と負債のバランスが審査基準をクリアしている
  • 安定した収入があると理想

まず、カードローンを作成できるのは、成人であることが必須です。未成年の方は作成できませんので申し込まないようにしましょう。

次に、収入と負債のバランスが審査基準をクリアしていることです。
カードローンは「貸金業法」という法律の、「総量規制」という規制を受けています。総量規制とは、「個人での借入総額は、原則、年収などの3分の1までに制限する」というもので、カードローンやクレジットカードのキャッシング枠などが対象です。

例えば、年収300万円の方のカードローン限度額は最高で100万円ですが、もしすでに個人名で融資を受けている場合は、借り入れできる金額は減ります。

金融機関としては会社員のように安定した収入がある方が多く融資しやすいです。ただし実際には、収入が不安定な農家や自営業者でもカードローンを作成することは可能です。

限度額が少なくなることは、念頭に置いておくとよいでしょう。

銀行カードローン・JAカードローン

銀行カードローンとは、銀行や地方銀行などが発行しているカードローンの通称です。
基本的な機能や審査条件は、通常のカードローンと特に変わりませんが、

  • 消費者金融ではなく銀行が発行している安心感
  • 消費者金融のカードローンよりも比較的低い金利(最高金利14%程度)

の2点から人気が出ている商品です。

元々銀行カードローンは、貸金業法の影響の範囲外であることから、総量規制の対象外でした。
そのため、総量規制のためにカードローンを作れなくなった人々が銀行カードローンに殺到し、過度な新規発行を招き、結果的に自己破産者が増えてしまいました。
このような経緯から、現在は総量規制に準じる形で運用されています。

JAもカードローンを発行しています。
20〜70歳未満(一部65歳未満まで)の方が作成でき、前年度年収に応じて20万〜300万円の借り入れが可能です。所得証明書と身分証明書があれば、審査できます。
すでにJAに口座がある方は、JAカードローンの利用もおすすめです。利用するときは地域のJAにご相談ください。

クレジットカードのキャッシング枠

すでにクレジットカードを持っている人におすすめなのが、カードのキャッシング枠を利用することです。他に多くの借り入れがあったとしても、キャッシング枠の限度額が余っていればお金を借りることができます。

もしキャッシング枠がない、金額を増額したい方は、キャッシング枠をつけたり総額したりすることが可能です。
カード会社の審査が1週間ほどかかるので、時間に余裕を持って公式サイトやコールセンターから手続きをしてくださいね。

キャッシング枠の最高金利は17〜18%程度が一般的なので、借り過ぎには注意しましょう。

まとめ

農家は、JAや公庫による農家ならではの借入方法が多く用意されています。

個人的にカードローンなどを作成することも可能です。用途に適した借入方法を見つけて、利用することをおすすめします。

※記載されている内容は2023年2月現在のものです。

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