交通違反の反則金を払わない方法とは?最悪の場合裁判になる
更新日:
公開日:2018.9.3
みなさんは、最近以下のようなニュースが巷で話題になっている事をご存知でしょうか?
- 2016年7月1日…「再三の出頭を無視した交通違反者516人を逮捕」
- 2018年6月1日…「警視庁は交通違反をしたにもかかわらず、反則金を納めなかったり出頭に応じない違反者561人の逮捕状を取り、1日から自宅などを訪ねて逮捕すると発表」
- 2018年6月29日…「反則金を支払わない524人を逮捕し、合わせて665万円を徴収」
実は、最近このような「交通違反の反則金や罰金を支払わない人」が急増している為、警視庁も「逃げ得は許さない」と強硬手段に出るようになっています。
では、例え軽度の違反であっても、反則金や罰金を支払わなかったら最終的にはどのような事態になるのか、そしてそうならない為には、どんな対処方法があるのか。今回の記事では、以上の点を詳しくお伝えしていきたいと思います。
この記事の目次
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信号無視やスピード違反の罰金を払わない方法とは?

飲酒運転など重大な違反で赤切符が切られた場合は、反則金では済まない「罰金」の類になりますので、ここでは深堀しません。ここでは信号無視や軽度のスピード違反で青切符をきられそうになった場合の対処の仕方を解説します。
青切符はサイン拒否できる
まず、軽度の違反を犯してしまい、その場で警察官により検挙された場合、青切符が手渡され「サイン」を求められると思います。
実はこのサインですが、みなさんはこの「サインは拒否できる」という事をご存知でしょうか?
しかし、拒否したからと言って、そのまま放置できる訳でもなく、最終的には裁判で争う事になりますので、よほど「絶対に違反していない」という確証がある場合のみ、拒否する事をおすすめします。
ちなみに、もしサインしてしまった後でも以下のフロー図にある通り、反則金を支払わなければ裁判で争う事も出来ますので、結局は裁判で争うつもりなら、サインしてもしなくても、どちらでもOKという事になります。

青切符にサインしたあとに反則金や罰金を払わないとどうなる?

では、上記の流れ図の中にもある通り、青切符にサインした後で、反則金を支払わずに放置した場合は、どのような事態になるのでしょうか?
この点についても、時系列で見ていきたいと思います。
交通違反検挙後の流れ | |
---|---|
①青切符の発行 | 青切符には反則金の納付期限が記載されている。※告知を受けた日の翌日から起算して7日以内に納付しないといけない。 |
②7日以内に未納付 | 上記で反則金を支払わなかった場合、その期限から10日以内に納付するよう、督促「反則金未納通知書最終通知」が届く。 |
③さらに放置 | 反則金未納通知書最終通知には、納付催促の旨だけでなく納付しなかった場合は検察庁に送致するという事も記載されており、指定された日時に出頭する必要が出てくる。 |
④略式裁判 | それでも放置した場合は、最終的には裁判で争う事になる。最悪有罪となり罰金刑が科される。 |
⑤逮捕 | 裁判所にも出頭しない場合は、自宅などへ警察が出向き、逮捕される事もある。 |
尚、以上の通り反訴金を支払わなかった場合は、裁判で争う事も可能なのですが、実際のところは裁判にかかる「時間」と「手間」を考えると、最初から反則金を支払ったほうが賢明と言えます。
また、裁判で有罪となった場合には、結局は罰金刑が科される事になりますので、少々の疑義があっても、やはり「素直に反則金を支払ったほうがいい」という結論に至ります。
交通違反の重大さによって青切符か赤切符かが決まる
信号無視や軽度のスピード違反のような事故は比較的軽い違反は「青切符」、飲酒運転や大幅なスピード違反の場合は重い違反として「赤切符」が切られます。
比較的軽い違反に切られる青切符と反則金
一方、普段通り運転していても気が焦っていたり、ぼんやり運転していて、比較的軽微な違反をしてしまった際に切られるのが青切符であり、こちらの場合は切符に記載された反則金を、指定日に収めることで刑事上の責任は終了し、前科も全くつきません。
とはいえ、軽微だろうが違反は違反であり、本来は刑事罰が発生するのですが、例外的に軽い違反なので、通知された反則金を支払えば刑事上の責任は問わない、という制度があるだけのことです。
そして、反則金は指定日までの速やかに納付を済ませれば、その後の裁判呼び出しなどはありませんが、納付せず放置した場合は検察庁から呼び出しを受け、最悪の場合罰金刑に変化してしまいます。
加えて、違反に納得できず、そのまま刑事裁判を受ける事になれば、反則金制度は取消しとなり、裁判により無罪を勝ち取れない場合は赤切符と同様に裁判によって罰金刑が確定し前科が付くことになります。
重い交通違反に切られる赤切符と罰金
速度超過で言えば、時速30km以上(高速道路は40km以上)、その他無車検・無保険運航や酒気帯び運転など、ともすれば重大な事故につながりかねない重い交通違反を検挙された際に交付されるのが赤切符です。
まず罰金以外に課せられる違反点数で言えば、どれも6点以上なので免停以上が確定ですし、いくつかの違反が重なって累積15点以上になったり、酒気帯び運転(0,25mg/L以上)や無免許運転は一発で、免許取り消し処分になります。
ただ、それもあくまで行政罰、赤切符はその正式名称を「告知状」といい、単なる罰金の支払い命令書ではなく、
「違反を『刑事事件』として立件するので簡易裁判所に出頭すること」
を示した書面であり、極端なことを言えば窃盗や詐欺などで逮捕されたのと、まったく同じ意味合いになります。
刑事ドラマなどを見ていると、「懲役○年もしくは○万円以下の罰金に処す!」という裁判官のセリフを聞いたことがあるかもしれませんが、まさに赤切符を切られた後に受ける罰金は、この「○万円以下の罰金」にあたるものです。
赤切符には裁判への出廷指定日が記されていますので、違反ドライバーはそれに従い出頭しなければならず、裁判を省略する略式手続きに沿って「有罪」が確定し、違反の程度に従って罰金刑が確定します。
そして、赤切符を切られるような違反を犯したドライバーには、罰金を支払う支払わないに関わらず、「前科」がついてしまうことになります。
少し考えると解るかもしれませんが、当然ながら決められた期日までに罰金を支払わなかったときは、以下のように「懲役刑」が課せられ、牢屋に収監される可能性もあります。
- 30km以上の速度超過、無車検運行…6か月以下の懲役
- 無保険、無免許運行…1年以下の懲役
- 酒気帯び運転…3年以下の懲役
- 酒酔い運転…5年以下の懲役
しっかりと罰金を支払って、なんとか牢屋に入るのだけは避けたいところですが、基夫も低額となる30km以上超過でも10万円、以降30・50万円と増えていき、最も重い酒酔い運転の罰金は、100万円にもなってきます。
赤切符に相当する交通違反は、まっとうな運転をし他の車や歩行者、そして自分自身や同乗者の安全を確保する意識さえ持っていれば、犯すことないものですので、「違反をしない」ことが大前提です。
しかし万が一、赤切符を切られてしまった場合には、牢屋に収監されたくないのであれば、カードローンなどを組んででも金策し、罰金を早急に収める必要が出てきます。
なお、違反点数は2~3点と低いものの、犯罪性や緊急車両等への影響が大きい、ナンバープレート表示義務違反や警察官現場指示違反、保管場所法違反については赤切符が切られ、罰金刑もしくは懲役が科せられます。
交通違反の反則金点数と反則金まとめ【青切符・赤切符別に解説】

では、どんな違反をした場合に、青切符と赤切符がきられるのでしょうか?
目安としては、「青切符は6点未満の交通違反点数」「赤切符は6点以上の交通違反点数」という事になります。
実際の点数表はかなり細かい違反が列記されていますので、以下に普段ありがちな違反のケースを、点数別でまとめておきましたので、是非参考にして頂ければと思います。
交通違反の種類 | 点数 | 反則金 | |
---|---|---|---|
青切符の例 (実際には、過去の違反が累積している可能性もある為、あくまで目安として下さい。) |
|||
速度超過 (25km以上30km(高速40)未満) |
3 | 18,000円 | |
信号無視 赤色等 | 2 | 9,000円 | |
通行禁止違反 | 2 | 7,000円 | |
指定通行区分違反 | 2 | 6,000円 | |
踏切不停止等 | 2 | 9,000円 | |
横断歩行者等妨害等 | 2 | 9,000円 | |
駐停車禁止場所等 | 2 | ・非放置12,000円 ・放置18,000円 |
|
携帯電話使用等(交通の危険) | 2 | 9,000円 | |
携帯電話使用等(保持) | 1 | 6,000円 | |
免許条件違反 | 2 | 7,000円 | |
交差点右左折方法違反 | 1 | 4,000円 | |
座席ベルト装着義務違反 | 1 | – |
交通違反の種類 | 点数 | |
---|---|---|
赤切符の例 (実際には、過去の違反が累積している可能性もある為、あくまで目安として下さい。) |
||
運転殺人等 | 62 | |
運転障害等(治療期間3ヵ月以上又は後遺障害 | 55 | |
運転傷害等(治療期間30日以上 ) | 51 | |
運転傷害等(治療期間15日以上 ) | 48 | |
運転傷害等(治療期間15日未満又は建造物破損 ) | 45 | |
危険運転致死 | 62 | |
危険運転致死傷(治療期間3ヵ月以上 又は 後遺障害) | 55 | |
危険運転致死傷(治療期間30日以上 ) | 51 | |
危険運転致死傷(治療期間15日以上 ) | 48 | |
危険運転致死傷(治療期間15日未満 ) | 48 | |
酒酔い運転 | 35 | |
麻薬等運転 | 35 | |
無免許運転 | 25 | |
酒気帯び運転0.25以上 | 25 | |
酒気帯び運転0,15以上0.25未満 | 13 | |
速度超過50km以上 | 12 | |
速度超過30km(高速40km)以上50km未満 | 6 |
交通違反の反則金、どこで払えばいいの?

では、ここまでお伝えしてきた「交通違反の反則金」については、どこで納付する事が出来るのでしょうか?
以下に警視庁の参考URLを掲載していますが、そのHPを見ると、反則金の納付場所は「銀行」か「郵便局※簡易郵便局を含む」となっており、各々窓口でしか納付できないようになっています。
したがって、窓口が終了していた場合は、ATMなどでも納付する事も出来ませんので、特に納付期限ギリギリになっている場合は要注意です。
また、小切手や収入印紙、さらには有価証券で反則金を納付したり、また分割納付や直接現金書留で納付するなどの方法は認められていません。
反則金の納付はコンビニやATMでも出来る?
では、納付期限を過ぎた場合、やはりコンビニやATMでも反則金を納付する方法はないのでしょうか?
残念ながら、基本的に反則金の納付については、上記の通り銀行か郵便局のみの納付と決まっていますので、その他の方法での納付は認められていません。
しかし、ひとつだけ例外があります。
それは、放置違反金等に関する納付についてです。
「放置違反金」とは、反則金とは異なり、放置駐車違反を行った車両の運転者が特定できない場合(会社の社用車の駐車違反で違反者が特定できないようなケース)で、車両の使用者(車検証等の車両登録上の使用者)が支払う行政制裁金の事を指しますが、この場合に限りPay-easy(ペイジー)が対応可能となっていますので、Pay-easy(ペイジー)に対応しているコンビニやATMで支払う事が可能です。
反則金を払い忘れた!どうすればいい?
次に、反則金を払い忘れて、納付期限が過ぎた納付書しかない場合や、納付書そのものを紛失した場合の対応策についてもお伝えしておきます。
もし、納付書を失ったり期限が過ぎてしまったような場合、そのまま放置せずに、まずは各地の警察の「通告センター」に連絡するようにして下さい。
その後、通告センターに出頭できる場合は、「運転免許証」と「期限が過ぎた青切符」を通告センターに持参すれば、新しい納付書が発行されますので、後日納付すればいいという事になっています。
また、何らかの事情で通告センターに出頭できない場合は、青切符を告知された日から概ね40日後に、反則金相当額と送付費用を合わせた「納付書」を郵送してくれますので、その納付書に記載されている期限までに、金融機関で納付すれば大丈夫です。
参考までに、一部の警察の通告センターがわかるHPを掲載しておきますので、一度ご覧頂ければと思います。
反則金を一括で納付できない!どうすればいい?

最後に、万一反則金が払えない時の対応策についても、いくつかお伝えしておきたいと思います。
なんとしても避けたい!過酷すぎる労役所留置
前述しましたが、罰金刑は特にそうですが、反則金であっても長期間未納が続くと刑事罰となり、いずれのケースでも逮捕されてしまう可能性があります。
逮捕されたにもかかわらず、まだ罰金・反則金が払えない場合、体を使っての労役対価によって、罰金相当額を支払うことになり、これを労役所留置と言います。
交通犯罪の場合、1日の労役によって相殺される額は違反内容にもよりますが、大体5,000円程度ですから、10万円の罰金刑が下されたなら約20日間、労役所で働かなければならないという訳です。
刑事施設である労役所は、ほぼ刑務所と同じような場所で持ち込める私物や、プライベートも制限されますし、なにより体の隅々まで調べつくされる「新入検査」は、非常に屈辱的だと言われています。
単純にお金がないからと、安易に入所を決められるような甘い場所ではないため、何とかこの労役所留保だけは、手を尽くして避けたいところです。
ごく例外的に分納が認められることもあるけど…。
前述したように、基本的には罰金や反則金を一括納付できない場合は、労役所に入ることになるわけですが、もはやまったく道が残されていないかと言えば、そういう訳でもありません。
反則金や罰金は、法律的には徴収金と呼ばれますが、法務省が定める徴収金事務規定によると、
『徴収金について、納付義務者から納付すべき金額の一部につき、納付の申出があった場合において、徴収主任は事情を調査しその事由があると認めるとき』(第16条)
という条件付きながら、分割納付を認められる場合があります。
とはいえこれは、
- 親族・知人からの援助
- 自動車・貴重品などの財産処分
- 給料の前借
などあらゆる手を尽くしたものの万策尽き、さらに労役に耐えられない持病などがあるケースに限られます。
健康体で何かしらの金策が可能であると判断された場合では、まず分納を認められないので、あきらめたほうがいいと考えています。
不用品を売ってお金にする
一つ目は、自宅にある不用品を売って、現金に換えるという方法です。
不用品を売る方法としては、以下の方法がありますが、ヤフオクやメルカリなどは、不用品が売れてから自分の口座に入金されるまで、2週間程度かかる場合がありますので、反則金の支払いには適していない
不用品を売る方法と注意点
方法 | メリットやデメリット |
---|---|
メルカリやヤフーオークション | ・高値で売れる場合もあるが、最悪売れ残りというリスクもある。 ・販売から入金まで時間がかかる。 ・商品の撮影やアップロードに手間がかかる。 |
フリーマーケット | ・場所の確保に時間と費用がかかる。 ・不用品が多数ある場合は、総額で多額の利益になる事もある。 |
リサイクルショップ | ・洋服などは即時買取可能だが、グラムでの買取となり安値 ・レア品であっても、買いたたかれる可能性大。 |
買取専門店(携帯やブランド物) | ・ブランドものや不要になったIphoneなどは、意外な値段で買い取ってくれる場合がある。 ・わざわざ店に持ち込む手間が発生する。 |
お金を借りる
次の方法は、ずばり「お金を借りる」という方法です。
正直なところ、反則金を支払う為に借金をする…という事は少々気が引けますが、前段でもお伝えした通り、反則金の支払いを無視していても、最終的には裁判で争う必要があり、有罪となると罰金を支払う必要も出てきますので、それらのリスクを考えると、最初から借金してでも反則金を支払ったほうが賢明という事になります。
給料を前借り
お金を借りる方法はいくつかありますが、一つ目は「給料の前借りをする」という事も検討してみて下さい。
ただ、一般の会社は前借りに関しては認められていないところも多い為、事前に前借り可能かどうかを確認してから申し出る事をおすすめします。
場合によっては、以下参考URLにあるように、会社公認の「前借り制度」がある場合もありますので、そちらを利用したほうが、便利な場合もあります。
(給与前借り制度を利用する場合は、手数料がかかる場合があります。)
家族や知人に借りる
お金を借りる方法の二つ目は、家族や知人に頼むという方法です。
たしかに、親や兄弟に「交通違反金が支払えないからお金を貸して…」というのはさすがに言い辛いかもしれませんが、反則金納付を放置して自宅に警察が逮捕しにくるほうが、余計家族に心配をかけるというものです。
ただ、家族や知人にお金を借りる場合、余計なところで信頼を失わないように、「約束した返済期限を守る」という事と、「返済時には、利息分として何らかのお礼をする」という事は忘れないようにしたいものです。
カードローンで借りる
最後は、カードローンを利用するという方法もあります。
実は、「誰にも気を使わず」「最速で」「確実に」お金を用意する方法は、このカードローンかもしれません。
ただ、カードローンでも急ぎでお金を用意するには、以下の点に注意する必要があります。
- 銀行カードローンは、審査に1営業日以上かかる事が多いので、出来れば消費者金融を選ぶ
- 申し込みと契約は、出来れば最初から無人契約機で行ったほうがいい。(手続きが簡単)
- 公式WEBで申し込んで振込キャッシングを依頼する場合は、出来れば平日の14時までに契約完了するように手続きを行う。(平日の15時以降の振込は翌日入金になる為)
- 限度額の要望は最小限に留める(審査が通りやすい為)
- 審査に問題がないか、カードローン各社のHPの簡易審査を利用する
また、消費者金融カードローン大手の「アコム」「プロミス」「アイフル」「レイク」については、カードローンの契約が初めての人に対し、30日間の無利息キャッシングサービスが提供されています。
(レイクのみ、5万円までなら180日間無利息も選択可能)
したがって、「次の給料日まで反則金が支払えない…」という場合でも、一度これらの無利息キャッシングを利用してお金を借りておき、給料日に返済すれば「反則金未納付」も避ける事ができます。
さらに「利息も0円で済む」という事になるのでおすすめです。
交通違反の反則金と罰金の違い

交通違反の反則金や、罰金を支払わなかった場合の末路をお伝えする前に、まずは現在の交通違反の実態と、違反に関する基本的な知識からお伝えします。
交通違反件数の実態
まず、最初に直近のデータから、全国の交通違反の検挙件数はどれくらいなのか?チェックしてみたいと思います。
以下は、内閣府から発表されている、平成27年度の交通違反の件数一覧ですが、「一時停止違反」や「信号無視」の二つを合わせただけでも、1年間に200万件を超える発生件数がある事がわかります。
“200万人”というと、おおよそ札幌市の人口と同じですから、如何に全国で軽度の交通違反が多いか…という事がわかります。
交通違反取締り(告知・送致)件数(平成27年) | |
---|---|
最高速度違反 | 1,745,259件 |
一時停止違反 | 1,341,546件 |
携帯電話使用等違反 | 1,035,226件 |
通行禁止違反 | 785,601件 |
信号無視 | 752,394件 |
駐停車違反 | 267,324件 |
追越し・通行区分違反 | 260,600件 |
踏切不停止等 | 104,780件 |
免許証不携帯 | 67,962件 |
整備不良車両運転 | 32,059件 |
酒酔い・酒気帯び運転 | 26,664件 |
無免許運転 | 22,714件 |
積載違反 | 12,682件 |
交通違反を犯した時に負うべき三つの責任とは?
ちなみに、みなさんは交通違反を犯した際には、「三つの責任を負う必要がある」という事をご存知でしょうか?
三つの責任とは、①刑事上の責任②行政上の責任③民事上の責任の事を指しますが、各々大事なポイントですので、その中身をお伝えしておきたいと思います。
①刑事上の責任
刑事上の責任とは、いわゆる法律を破って罪を犯した事に対する責任です。
極端な例としては、「殺人罪」という法律を破って人を殺した場合、その人は懲役刑などでその責任を償う事になる訳ですが、交通違反も「道交法」という法律があり、それに違反すると当然罰が科せられます。
これが、いわゆる交通違反を犯した場合の「刑事罰」です。
交通違反の刑事罰としては、軽いものであれば「罰金」で済む場合もありますし、ひき逃げなどの悪質かつ重大な罪の場合は、懲役刑を課せられる場合もあります。
②行政上の責任
次に、行政上の責任です。
行政上の責任…と聞くと、あまりピンとこない方もいるかもしれませんが、簡単に言うと「免許停止などのペナルティを受ける事」という意味になります。
そもそも運転免許証は、その地域の行政組織である公安員会から発行されるものですが、違反により「秩序を守って安全に運転する事」という免許交付の条件を破った場合は、当然ながら行政からもペナルティを受ける事になります。
なお、このペナルティは「点数が付くレベル」から「免許停止」「免許取り消し」など、レベルは様々です。
③民事上の責任
最後は、民事上の責任です。
例えば、交通事故で相手をケガさせたり、自損事故でガードレールを破損させたりという事はよくある事ですが、この場合の「相手方への損害賠償」等が「民事上の責任」あたります。
多くの場合は自賠責保険や任意保険を使って、この賠償責任を果たす訳ですが、万一保険に加入していない場合などは、一生かかってでもその罪をお金で償う必要が出てきます。
交通違反の切符は青と赤がある
次に、以上のような違反を犯した場合、どのような反則キップをきられるのか、「交通違反の切符の基礎知識」についても触れておきたいと思います。
まず、交通違反の切符には「青切符」と「赤切符」がある、というのはみなさんおおよそはご存知かと思いますが、各々以下のような意味合いがあります。
青切符 | 一時停止違反などの軽度の違反を犯した場合に発行される。 罪が軽い為、即時反則金を支払う事で起訴されるような事ない。(反則金を支払ったら起訴はしませんよ。という事なので、異議申し立てをしたり、反則金を支払わなかった場合は起訴されて裁判となる) |
---|---|
赤切符 | 飲酒運転や速度超過など、いわゆる「免許停止」か「免許取り消し」の重い違反。 (※)レベルの違反で発行される。赤切符がきられた場合、正式裁判となり刑事罰で罰金が処され、前科が付く事になる。 (※重い違反とは…30km/h以上(高速道路では40km/h以上)の速度違反や無免許運転、酒酔い運転など。点数の目安としては6点以上の違反を指す) |
まとめ

今回は、交通違反の反則切符や反則金に関する基礎知識について、そして未払いの場合の手続きや対処法について、詳しくお伝えしました。
たしかに、青切符をきられた場合は「こんな軽い違反、放置してもどうって事ない…」と考える方も多いかもしれません。
しかし、この記事でもお伝えした通り、悪質な放置については警察も検挙の対象としていますし、最悪のケースでは逮捕され罰金刑も科せられる事になりますし前科もついてしまいます。
ですので、そのような事にならない為にも、この記事の最後でお伝えした方法で、なんとかお金を用意して、反則金は速やかに支払っておきたいものですね。
※記載されている内容は2023年2月現在のものです。