ノンバンクと銀行は何が違うの?ノンバンクをわかりやすく解説
更新日:
公開日:2018.9.5

「今月は少し生活が苦しい」という時に、お金を借りたいと思い調べる人もいると思います。そして、そんな中でノンバンクという言葉を見つけることがありますが、ノンバンクとはどういった意味なのでしょうか。
そこで今回はノンバンクについて、銀行との違いやノンバンクを利用することのメリット・デメリット、ノンバンクの審査に落ちる人の特徴などについてわかりやすく解説していきます。
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ノンバンクとは
ノンバンクとは、その名の通りバンク(銀行)ではない、つまり銀行のような預金機能を持たない金融機関のことで、お金を貸すことによって利息を徴収し利益を得ている会社のことです。
ノンバンクの最たるは消費者金融ではないでしょうか。しかし、消費者金融以外にもノンバンクと呼ばれるものはあります。
ノンバンクの種類
ノンバンクには
- 消費者金融会社
- クレジットカード会社
- 信販会社
- リース会社
- 不動産金融会社
- 事業者専門金融会社
といった種類があります。
これらは、対象や融資額の違いはありますが、融資を行うことで利益を得ています。
銀行グループの消費者金融もノンバンク
最近ではCMでもよく見られ、イメージアップされている消費者金融ですが、大手都市銀行のグループ会社であることが往々にしてあります。プロミスやSMBCモビットはSMBCグループ、アコムは三菱UFJグループといった具合です。
銀行グループとは言いますが、これらは全て銀行ではなくノンバンクということになります。銀行ではそれぞれに三井住友銀行カードローンや三菱UFJ銀行バンクイックといったカードローンがありますので、この違いには注意してください。
ノンバンクと銀行の違い

では、銀行とノンバンクにはどういった違いがあるのでしょうか。
ノンバンクは銀行と違い預金機能を持たないということは前述しましたが、その他にも大きな違いがあります。詳しくみていきましょう。
適用される法律の違い
まず、大きな違いが適用される法律です。銀行は銀行法が適用されるのに対し。ノンバンクは貸金業法が適用されます。
貸金業法により、ノンバンクは総量規制の対象となるので借りる側は
- 借り入れの総額は年収の1/3までに制限される
- 1社から50万円、もしくは複数者から100万円を超える借り入れがある場合は収入証明書の提出の義務がある
という規制があります。
この規制はノンバンクのみで銀行は対象ではありません。
審査・融資スピードの違い
会社や融資商品にもよりますが、審査・融資スピードは相対的に銀行よりノンバンクの方が早い傾向にあります。
特に、個人の少額の借り入れを相手にする消費者金融は、審査が最短30分前後を謳っている会社もあり、融資も即日可能な場合が多くあります。
銀行の場合は、カードローンでは審査から借り入れまで比較的早いのですが、それでも最短で借り入れ可能になるのは翌日、平均で2,3日はかかるので消費者金融の方が早いことがわかります。
金利の違い
金利は銀行に比べノンバンクの方が高い傾向にあります。金利を見ると、ノンバンクでは
金融機関 | 金利 |
---|---|
アコム | 3.0%〜18.0% |
アイフル | 3.0%〜18.0% |
プロミス | 4.5%〜17.8% |
と、上限金利が18.0%付近になっています。これは、利息制限法により10万円以上100万円未満の借り入れの上限金利は18.0%と定められているので、その上限の金利を適用しています。
つまり、100万円未満の借り入れの場合は18.0%の金利が適用される場合が多いです。
次に主な銀行のカードローンの金利を見てみると、
金融機関 | 金利 |
---|---|
みずほ銀行 | 2.0%〜14.0% |
三井住友銀行 | 4.0%〜14.5% |
三菱UFJ銀行 | 4.6%〜14.6% |
と、上限金利は14.0%〜14.6%でノンバンクよりも明らかに低いことがわかります。これは大手都市銀行を比較対象にしていますが、ネット銀行だとさらに上限金利が低い銀行もあります。
利用用途の制限の違い
借り入れしたお金の利用用途にも違いがあります。ノンバンクの場合は申し込みの際に利用目的を書く項目がありますが、利用目的が明確に制限されている借り入れ(例えば住宅ローンのような)でなければ制限がない場合が多いです。
対して、銀行のカードローンでは、個人のカードローンを利用しての事業資金としての使用、または投機目的での使用はできません。
また、ノンバンクの場合でも利用目的の項目に生活費と記して事業に使用したとなると後々問題になり以降の借り入れができなくなる可能性もあります。虚偽の記載は絶対にしないようにしましょう。
専業主婦による借り入れの違い
銀行のカードローンの場合は配偶者に収入があれば専業主婦でもカードローンに申し込むことはできますが、ノンバンクでは配偶者に収入があっても専業主婦では申し込みできないケースが多いです。
もし、主婦でノンバンクの借り入れを希望するのであればパート等で少額でも安定した収入があれば借り入れは可能になります。ノンバンクの場合は、自分自身に返済能力があることが大事になります。
ノンバンクのメリット・デメリット

ノンバンクのメリット
これまでの話と重複する部分もありますが、ノンバンクのメリットは
- 融資が即日可能なケースがある
- 金利の見直しが段階的に行われる
- 無利息期間が設けられている会社もある
- 事業用として利用することができる場合がある
などです。
融資が即日可能というのは前述したように、審査・融資が最短30分前後で終わりその日のうちに借り入れができるようになります。これは、銀行にはないスピード感で、すぐにお金が必要という時には大きなメリットです。
また、会社によっては金利の見直しを段階的に行っています。仕組みとしては、借り入れ上限額を増やすことによって上限金利を下げるというものが多いですが、金利が下がるのであればありがたいですよね。
ノンバンクは金利が高めにはなっていますが、30日間の無利息期間を設けている会社も多くあります。すぐに返済できる用意があるのであれば、無利息期間の設定があるノンバンクでの借り入れは得です。銀行で無利息期間を設けている銀行はありません。
こちらも前述しましたが、ノンバンクの場合は利用用途に制限がないケースが多いので事業用に使うことも可能です。これを銀行で借りようと思うと、少額であってもビジネスローンを申し込まなければならず、審査に時間がかかったり利用条件が厳しかったりと煩わしくなってしまいます。
ノンバンクのデメリット
ノンバンクのデメリットは
- 金利が高い
- 借り入れの限度額が少ない
などがあります。
金利については前の章で比較したことからもわかるように、特に上限金利で顕著な差があります。長期間にわたって借りるのであれば金利の低い銀行カードローンの方が得です。
また、ノンバンクは借り入れの限度額が銀行の比べて少ない傾向にあります。総量規制の話をしましたが、ノンバンクでの借り入れ限度額は収入に比例するため、収入が低ければ限度額も低くなります。
ノンバンクと銀行、借り入れするなら?
では、ここまで話してきた内容をもとにケース別にノンバンクと銀行、借り入れをするならどちらにメリットがあるかについて考えていきましょう。とにかく早く借りたい
とにかく早く借りたい場合にはノンバンクです。最短で即日融資可能というスピード感は銀行にはないもので、ノンバンクの大きなメリットです。
以前は銀行カードローンも即日融資可能なものもありましたが、審査の際に警察データベースの称号手続きが加わった影響からか審査時間は伸びている傾向にあります。
金利を低く抑えたい
金利を低く抑えたいなら銀行カードローンです。大手都銀のカードローンの上限金利が14%代なのに対し、主な消費者金融3社の上限金利は約18%と大きく違っていました。
また、借り入れ上限額で適用金利も変わりますが、総量規制で借入額が抑えられるノンバンクは銀行カードローンに比べて金利を下げるのも難しくなっています。
専業主婦でも借り入れしたい
専業主婦でも借りたいのであれば銀行カードローンです。銀行カードローンは配偶者に安定した収入があれば申し込むことができますが、ノンバンクでは多くの場合本人に安定した収入がなければ申し込むことはできません。
主婦の方でもノンバンクでの借り入れを希望する場合はパートなどで安定した収入を得るようにしましょう。正社員でなくても、借り入れは可能になります。
審査に自信がない
審査に自信がないのであればノンバンクに申し込みましょう。実際には大手都銀の審査には保証会社に消費者金融が入り、審査も消費者金融に任せているため審査は同じはずです。
しかし、消費者金融の方が審査に通りやすいという声が多いのは事実なので自信がなければノンバンクに挑戦してみましょう。
絶対にやってはいけないのが、審査に自信がないからといって複数の消費者金融に同時に申し込むことです。
申し込んだ時点で信用情報に残るので、複数の会社から多額の借り入れをするのではないかと疑われて借り入れが難しくなります。
審査に落ちる人の特徴

では最後に、審査に落ちる人の特徴について解説していきます。これは、ノンバンクであっても銀行であっても審査の基準に大きな違いはありません。審査に通らない人は以下のことを見直してみてください。
収入が低い・安定していない
まず収入が低すぎる人や安定していない人は審査に通りにくいです。収入の高さは返済能力の高さに比例するので、収入が低ければ返済能力が低いとみなされます。
自分の収入に応じた借入額になるよう希望額を下げてみてはいかがでしょうか。
また、収入が安定しない人も審査が難しくなります。しかし、収入がないわけではないのでこちらも希望額を下げるなどの対応をすることで通る可能性が出てきます。
信用情報に問題がある
次に過去にクレジットカードやカードローンで延滞があるなど信用情報に問題がある人は審査に通りにくくなってしまいます。
自身の信用情報が気になる人は、手数料を払うことで信用情報機関に請求することができます。
申し込みの際に虚偽の記載をした
最後に申し込みの際に虚偽の記載をした人です。例えば年収の水増しや借金の有無の虚偽などです。どちらも信用情報機関に照会すればすぐにわかってしまうことです。嘘がバレた時のことを考えれば正直に記載した方がいいでしょう。
すでに複数の消費者金融から借り入れがある場合
すでに複数の消費者金融から借り入れがある場合にも審査に落ちやすくなってしまいます。自身の収入と総量規制の関係性も考慮されますが、1,2社なら問題ありませんが、3社になると審査の難易度が上がってきます。
すでに4社に借り入れを行っている場合には審査に通るのは無理になります。
まとめ
今回はノンバンクについて解説してきましたがノンバンクがどういったものか、また、ノンバンクと銀行の違いやノンバンクのメリット・デメリットについて解説してきましたが理解できたでしょうか。
ノンバンクとは、「預金機能を持たない金融機関」で消費者金融やクレジットカード会社、信販会社などいくつかの種類があります。
銀行とは適用される法律も違うので、お金を貸すという業務は同じですがその性格は全く違うものと考えた方がいいでしょう。
また、ノンバンクと銀行を比べた時に銀行の方が絶対にいいと考える人もいるかもしれませんが
- 即日融資可能なケースがある
- 30日間の無利息期間が設けられている会社も多くある
といった銀行にはないメリットも存在します。
ノンバンクの性格を理解した上で、自分の状況にあったお金の借り入れを行うようにしましょう。
※記載されている内容は2023年4月現在のものです。