金融ブラック、ブラックリストって何?条件や消し方を徹底解説!
更新日:
公開日:2018.9.10
お金が苦しい……そんなときはお金を借りることによってしのげます。でも、お金を借りるには必ず審査があります。
その際に、「自分はブラックかもしれない」「多くの融資を受けるとブラックになってしまうのではないか?」と感じる方もいるでしょう。
今回はブラックリストとは何なのか、金融ブラックとなるケースや条件、ブラックリストに載らないために実践したいことなど、ためになる情報を一挙大公開いたします。
この記事の目次
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ブラックリストとは?
「ブラックリスト」と聞くと、氏名や住所などの個人情報が記載された一覧表のようなものを想像しますが、そういった一覧表は存在しません。
厳密に言えば、借り入れをしている金融機関で返済の連続延滞や貸し倒れなどを起こした場合には、リストアップされてデータが保管されることもあります。
しかし、そのリストアップされてデータ保管された情報が、他社へ回ることはありません。
では、「ブラックリスト」とは一体、何を指すのでしょうか?
ブラックリストというのは、各金融機関が任意で登録を行っている「情報センター(各都道府県によって名称が違う)」が管理している信用情報に、事故情報が登録されている状態を言います。
借り入れや保証人としての申し込みを行う場合には、こちらの信用情報を元に審査する金融機関が多いため、「信用情報に傷がつき、借り入れしにくくなっている状態」と考えるといいでしょう。
事故情報の記載のされ方
事故情報は数字で記載され、例えば「1」と記載されている場合は「破産」という具合に、記載された数字によって事故情報の内容が分かります。
調停や債務整理など、手続き後にも支払いが発生するようなときは、事故情報とともに支払い状況も入力されていきます。
調停や債務整理などの法的手段を取った後でも借り入れができる場合があるのは、こういった状況を加味する金融機関もあるからです。
ただし、どんなにきちんと支払いを行っていても、調停や債務整理などを行った人に融資を行う可能性はゼロに近いと言えます。
ブラックリストとしての情報はいつまで残るのか?
信用情報に登録される事故情報は、決められた一定の期間が経過すると消去されます。
債務整理(任意整理、個人再生)をしたという情報は、少なくとも債務整理の開始日から5年を経過しなければ消去されることはありません。
自己破産であれば10年間異動情報が残ると一般的には言われていますが、ハッキリとしたことは公開されていないのが現状です。
ですが一度「ブラックリスト」に載ってしまうと、その後長い期間、借り入れをしにくい状態が続くことになってしまうのは間違いないでしょう。
「ブラックリストに載っている」が思い込みやミスのケースも!
思い込みのケース
金融機関への支払いに何度か遅れてしまうと、「ブラックリストに載ってしまったのではないか」と思い込んでしまう人は意外に多いです。
こうした思い込みから、同じ金融機関での増額や同じレベルの金融機関(例えば銀行なら銀行)での借り入れが難しいと考え、闇金などに手を出すケースが後を絶ちたないのです。
しかし、支払いを連続で遅延した経験などがあっても、追加融資や増額を行ってくれる金融機関も多いです。まずは、今借り入れをしている金融機関に問い合わせてみましょう。
ミスのケース
顧客の信用情報を取り扱う情報センターへの登録は、各金融機関に勤める社員が手入力で行います。
冒頭でも触れたように、登録される事故情報などは、入力する数字によって識別されます。そのため、「2」を打ちこんだつもりが「3」を打ちこんでいた、ということもあり得るのです。
「2」が遅延で、「3」が延滞だとしたら、審査には大きな違いが出てきます。
遅延とは「少しの遅れ」、延滞は「遅延状態が続いたために新たな支払日を設定したが、その設定日からも支払いが遅れたような場合」を言います。
もし多額の借り入れや延滞経験の自覚がない場合は、情報センターで情報開示を行ってみましょう。
詳しくは、「ブラックリストから名前を削除する方法とやっておくべきこと」の項目で紹介しています。
ブラックリスト入りするケースや条件に気をつけよう!

ブラックリスト入りを避けるためには、条件や該当するケースを避ける必要があります。
金融ブラックになりやすい条件やケースについて紹介するので、こういった条件やケースに該当しないよう気をつけましょう。
- 自己破産手続きを行った
- 債務整理を行った
- 調停手続きを行った
- 何度か遅延もしくは延滞をした
- カードを強制解約された
こういった経験がある方は、自分自身の信用情報に傷がついていないか、情報センターに出向いて情報を開示してみましょう。
事故情報が消えていないと、借り入れの申し込みを行っても、借り入れができる可能性は非常に低くなります。
ブラックリスト入りする具体的な遅延・延滞日数は?
インターネットではいろいろと紹介されてはいますが、金融機関(特に消費者金融や個人の貸金業者)によっては、遅延しているだけでも「支払いが遅れていますよ」という情報を登録することもあります。
「何日ぐらい支払いが遅れるとそういった情報を登録するか」について暴露すると、各金融機関の裁量などが大きく関わっていると言えるでしょう。
銀行のカードやキャッシングなどによっても、「支払いが遅れていますよ」という情報を登録するまでの日数の違いがあります。
そのため延滞だけでなく、遅延についても繰り返さないように気をつけることが大切です。
情報は入金されると上書き更新されることが多いため、借り入れの申し込みをする場合は、入金してから数日後がベストです。
ただし銀行のカードやキャッシング会社など、遅延や延滞についての情報がしばらく残る金融機関もあるため、遅延や延滞をしないのが一番です。
返済に困ったときに試したい3つのこと

他の入金を調整してみる
とても意外なことですが、公共料金などの支払いのために借り入れを行っている方も多いのです。
公共料金や税金、国民保険料や年金などについて、あまり遅延せずに支払っている方は、一度支払いを遅らせてもらうことができないか相談してみましょう。
国民保険料や年金、税金、公共料金などの問い合わせ先は封筒に記載してあることが多いですが、もし封筒を捨ててしまった場合でもインターネットで検索できます。
支払いを遅らせてもらうときは、軽い言い方などは避け、「どうしても入金が難しい」ということを何度も誠実に伝えましょう。
クレジット枠を利用してみる
借り入れをしていても、クレジットカードの枠が残っている人は多いです。
このクレジット枠自体を換金してもらう方法などもありますが、グレーゾーンで、キャッシング枠の換金では逮捕例も出ています。
そういった行為は避け、合法な手段でクレジット枠を利用しましょう。
最近は、クレジット枠の残高をnanaco(ナナコ)カードやWAON(ワオン)カードなどの電子マネーにチャージし、コンビニなどでポイントとして使用できるのです。
nanacoカードやWAONカードのポイントは、コンビニ決済の用紙の支払いにも利用できます。
コンビニ決済などと重なって返済が遅れそうなときは、こういった方法も一つの手段と言えるでしょう。
借り入れをしている金融機関に相談してみる
他の入金を調整することもできず、クレジット枠もいっぱい、という場合は、素直に借り入れをしている金融機関に相談してみてください。
金融機関がそれを受け入れてくれるかどうかは分かりませんが、「遅れる理由」と「入金予定日」を伝えると相談に乗ってもらいやすいです。
入金予定日を過ぎると延滞扱いとなることもあるため、自分で入金を予定している日よりも先の日程を伝えておきましょう。
今まで1回も遅れたことがない人であれば、「次の月にまとめて2回分」という払い方でもOKしてくれる場合もあります。
相談をせずに支払いに遅れると信用を失ってしまうため、ダメ元で相談することをおすすめします。
ブラックリストに載るとどうなるの?想像以上の3つの弊害

ブラックリストに載ってしまうと、借入れができない可能性が非常に高くなるため、日常生活に弊害が出てきます。ブラックリストに載らないよう、十分に注意してください。
予想以上に厳しい状況を3つ、挙げてみました。
分割で支払えない
分割支払いができないため、クーラーや車などの金額の大きなものが故障した場合、非常に困ります。
対処法としては、我慢するか、親族などに頼み込むぐらいのものでしょう。ここで闇金に手を出すと、さらに良くない状況に陥ってしまうため、絶対にやめましょう。
全てが現金払い
家賃も車の保険代も何もかも、全てが現金払いになってしまいます。
公共料金の支払いなどをクレジットカードで行っている場合も多く、「全てが現金払い」の状況になると、相当厳しくなるでしょう。
対処法は、支払い先と相談し、支払日を延ばしてもらいながら入金するしかありません。
国民保険料や年金、市民県民税などは、現在の収入や状況に応じて、毎月数千円程度から分割の相談に乗ってくれることがあります。
海外に行きづらい
仕事などで海外に行かなければならない場合、現金を持ち歩くのは危険なことが多いため、クレジットカードの利用が便利です。
しかし、ブラックリストに載ってしまうと、クレジットカードの契約もできないため、お金を現金で用意する必要が出てきます。
通帳に現金を入れておき、審査不要のデビットカードを作成、デビットカード支払いがOKの店や施設を探しておくという対処法もあります。
ブラックリストから名前を削除する方法とやっておくべきこと
自分自身が金融ブラックかどうかを確かめる
まず、ブラックリストと呼ばれる、「信用情報に事故情報がついている状態」になっているかどうかを確認する必要があります。
自分自身の信用情報を確認するためには、現在借入れを行っている金融機関や、過去に借り入れを行っていた金融機関に電話して、「自分自身の情報を開示したいので、信用情報を登録している会社の連絡先を教えてください」と伝えましょう。
もしくは、消費者センターなどに問い合わせて聞くこともできます。
情報センターに電話で伝えることは、「情報を開示したいこと」「情報を開示したい本人であること」「開示のために訪問したい日付」です。
情報の開示には写真付きの身分証明書などが必要になるため、事前に確認しておくとスムーズです。
ブラックリストから削除する方法
延滞を繰り返したり、法的手続きなどを行ったりしたためにブラックな状態になっている場合は、ブラックリストから自分の名前を削除することはできません。
状況によって違ってくる、事故情報の削除期間が到来するのを待つしかないのです。
しかし、誤って事故情報が登録されている場合や、事故情報の削除期間が到来しているにもかかわらず事故情報が残っているような場合は、削除依頼を申し入れることができます。
この申し入れは認められた権利なので、情報センターは正当な理由なく拒むことはできません。
削除してもらうためには、「誤って事故情報が登録されているという証明」や「事故情報の削除期間が到来していることを示す書類」が必要です。
誤って事故情報が登録されている場合は、誤った情報を登録している金融機関へ連絡し、金融機関から情報センターに誤った情報の削除依頼をしてもらうと簡単です。
事故情報の削除期間が到来している場合は、法的手続きを行ったときに金融機関へ送付した用紙の原本などを持参するとよいでしょう。
金融ブラックにならないために実践したい5つのこと

返済日が来てから「お金がない!」という状況に陥らないよう、実践したいことを5つ挙げています。
この5つの実践方法は、借り入れのある人がよく陥っているパターンを分析し、どうすれば計画的に返済できるようになるかを記載しています。ぜひ、参考にしてください。
パートナーと別れてみる
お金を借りる人の半数は、自分の借金ではなく、パートナーに関連する借金であることが多いです。
ここで言うパートナーとは、配偶者や恋人をはじめ、共同経営者、雇い主など、さまざまな人を指しています。
冷静に考えてみましょう。そのお金は、自分が困って借りたお金ですか?
もしそうではないのなら、あなたが借金をする原因となっているパートナーとは縁を切りましょう。
「お世話になったから」「まだ返してもらっていないお金があるから」という理由でズルズルと人のために借り入れをし、闇金にまで手を出す人は後を絶ちません。
見栄を張らない
借金をする人の多くは、とても見栄っ張りです。
おいしいお店へよく食べに行き、ブランドの服を身に着けて、旅行も楽しんでいます。このため、「まさか借金しているとは思わない」人が非常に多いでしょう。
借り入れをしているのに、いつまでもこんなことをしていたら、いつか絶対に破産します。
借金していることまで言う必要はないですが、お金がないことを周囲に公言し、節約に努めるようにしましょう。
「お金がない」と伝えて周囲からいなくなる人は、あなたの「お金遣い」のおこぼれにあやかろうと思っていたような人たちばかりです。
イヤと言える人になる
イヤとは言えない人も、返済が滞る率が非常に高いです。
勧誘などを断れず契約することや、保証人を頼まれてイヤとは言えず、そのうちに自分自身まで借金してしまうパターンが多いです。
お人好しが原因で、いつの間にかチンピラ風情のやからに暴行を受けながら働かされ、その稼ぎを借金の返済金として支払わされるようなことも、しばしば起こっています。
「お人好し」は限度が大事です。大事に至らないうちに、やりたくないことは「イヤだ」とはっきり伝えるようにしましょう。
臨時収入は返済へ
返済が滞る人の多くは、お金があっても返済をしません。欲しい物やギャンブルなどの欲求に勝てずに、返済に充てるはずだったお金を使い込みます。
返済日より早くてもカードに入金するだけで返済できる場合が多いので、臨時収入などがあった場合には、迷わず入金するようにしましょう。
期日が到来していないと自動で返済ができない場合でも、相談すれば返済日より早く返済することは可能です。
「使ってしまうかもしれない」と感じる人は、借り入れをしている金融機関と相談してみてくださいね。
身近な人に返済管理をお願いする
意思の弱い人は、返済が滞りがちになります。親しく、本当に信頼できる人が近くにいる場合には、返済の管理をしてもらうのも一つの方法です。
返済管理と言っても、通帳などを管理してもらう方法から「今月分はきちんと返済できそう?」と声を掛けてもらうなど、方法はさまざまです。
通帳を管理してもらい、毎月必ず必要なお金と、返済日に返済する金額だけを渡してもらうのが理想ですが、管理をしてくれるはずの相手がお金を使い込むという話も少なくありません。
よく考えてから、管理をお願いするようにしましょう。
まとめ
「ブラックリスト」と言っても、氏名や住所、事故情報などを記載した一覧表があるわけではありません。
しかし、「情報センター(各都道府県によって名称が違う)」が管理している、各個人の信用情報に事故情報が登録されている状態を指すため、注意が必要です。
一度信用情報に傷がつくと、決められた一定期間はその情報が消えることはありません。
返済が滞るようなことがないよう、今回紹介したような方法で別の入金を調整することや、借り入れをしている金融機関に事前に相談することが大切です。
金融ブラックにならないためにも、今回紹介した「実践したいこと5つ」を試してみてください。
人為的なミスで事故情報が登録されることや、自分がブラックだと思い込んでいるケースもあるため、審査が通りにくいと感じたときには情報の開示手続きも視野に入れるのもよいでしょう。
※記載されている内容は2023年2月現在のものです。