【大学】入学金が払えない!奨学金の種類や条件、返済方法について徹底解説
更新日:
公開日:2018.10.12
この記事を読まれている方の中には、「大学進学を考えているけど、学費が心配…」という高校生やその親御さんも多いのではないでしょうか?
大学進学に必要な費用が高すぎる…というのは、社会的にも問題になっており、政府も対策をしているようですが、まだまだ庶民の立場からすると気軽に教育を受ける…というレベルには達していないような気がします。
しかし、日本には数多くの奨学金制度があり、中には返済不要の奨学金もありますので、それらをうまく活用すれば、無理なく大学に進学する事は可能です。
そこで、今回は大学の入学金や学費が払えない時に利用できる奨学金には、どのような種類のものがあるのか?詳しくご紹介したいと思います。
この記事の目次
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大学進学に必要な費用はこれだけかかる!

まず、奨学金の情報をご紹介する前に、一般的に大学進学にはどれくらいの費用がかかるのか、簡単にご紹介しておきたいと思います。
入学金 | 年間の授業料 | 参考書代や雑費 | |
---|---|---|---|
国公立大学 | 20万円~30万円 | 50万円~70万円 | 年間5~10万円程度 |
私立大学 | 20万円~40万円 | 90万円~150万円 | 年間5~10万円程度 |
私立の薬学部 | 20万円~40万円 | 12万円~20万円 | 年間10~20万円 |
以上、進学する大学によっても費用は異なりますが、入学までにはある程度のお金を準備しておく必要があります。
また、薬学部や医学部など、医療系の大学に進む場合は、6年間学校に通う必要がありますので、一人当たりに必要な学費は1,000万円を軽く超えてしまいます。
大学の費用に使える!奨学金は2種類ある

以上の進学費用を予め貯金できていれば何ら問題はないのですが、景気がよくなったと言っても、中々年収は上がらないこの時代、まとまったお金を用意できる家庭も実際には少ないようです。
そんな人が利用できるのが「奨学金」なのですが、ひとことで「奨学金」といっても、大きく分けて次の三つの種類の奨学金があります。
【お金を借りる】日本学生支援機構の奨学金

一つ目は、最も利用者の多い、日本学生支援機構の奨学金です。
この奨学金には貸与型と給付型があり、各々条件が異なります。
【お金を稼ぎながら借りる】新聞奨学生
二つ目は、新聞奨学生です。
この制度は、簡単に言うと「新聞配達をする事を条件に支給される奨学金」です。
早朝に働きながら勉学に励むので、大変ではありますが、金銭的には負担なく学校に通う事が出来ます。
【お金を給付してもらう】地方自治体の奨学金
最後は、地方自治体が提供している給付型の奨学金です。
各々の自治体では、地元の学生を応援する目的や、他の都市から学生を呼び込む為に、様々な対策を講じてくれているところもあります。
【お金を借りる】日本学生支援機構の奨学金
では、ここからは先程ご紹介した奨学金について、詳しくご紹介していきたいと思います。
まず、一つ目の日本学生支援機構の奨学金についてですが、大きく分けて「お金をもらうタイプの給付型」と「お金を借りるタイプの貸与型」、そして貸与型の中には無利子の奨学金と有利子の奨学金の2パターンが存在します。
少しややこしくなってきましたので、簡単に表で整理しておきます。
日本学生機構の奨学金の種類 | 返済要・不要 | 無利子・有利子 |
---|---|---|
給付型 | 不要 | 無利子 |
貸与型 第一種奨学金 | 要 | 無利子 |
貸与型 第二種奨学金 | 要 | 有利子 |
【おかねをもらう】給付型奨学金は基本的に返済しなくてもよい
まず、給付型の奨学金からご紹介していきますが、この奨学金の特徴は、その名の通り「返済不要のお金」という点です。
ただ、支給月額については、この後ご紹介する貸与型の奨学金よりは少ないですし、ある程度の収入がある一般家庭は支給の対象にはなりません。
このあたりの詳しい条件については、この後詳しく解説します。
【おかねを借りる】貸与型奨学金は将来にわたって返済が続く
次に、貸与型の給付金についてです。
この貸与型の奨学金には、有利子と無利子の2パターンがある訳ですが、当然無利子のほうが貸与条件が厳しく、ある程度の学力が伴っていないと、審査をパスする事は出来ません。
また、卒業後は共に返済の義務があり、社会人になってからも相当期間返済が続く事になります。
さらに、この貸与型奨学金は、国内の大学に進学する場合に利用できる奨学金と、海外留学の為に利用する奨学金の2パターンがあります。(今回は、利用者の多い国内のパターンでご紹介します。)
【無利息】第一種奨学金
では、貸与型奨学金の一つ目「無利息の第一種奨学金」の条件などを詳しくチェックしてみましょう。
この奨学金の場合は、進学する大学が国公立や私立か、そして自宅通学か一人暮らしをするかで、貸与される月額が変わってきます。
進学する大学 | 自宅・自宅外 | 貸与月額 |
---|---|---|
国公立 | 自宅通学 | 月額20,000円、30,000円または45,000円 |
自宅外通学 | 月額20,000円、30,000円、40,000円または51,000円 ※自宅通学の月額も選択可能。 |
|
私立 | 自宅通学 | 月額20,000円、30,000円、40,000円または54,000円 |
自宅外通学 | 月額20,000円、30,000円、40,000円、50,000円または64,000円 ※自宅通学の月額も選択可能。 |
尚、上記の表を見ると貸与月額にバラつきがありますが、親の年収によっては最も高い貸与額のパターンは選択出来ないようになっています。
【利息あり】第二種奨学金
次に、貸与型奨学金の二つ目である「有利子タイプの第二奨学金」についても解説しています。
この奨学金の貸与利率は、固定金利方式で0.2%~0.3%程度、利率見直し方式(変動金利)で借りるとすると、0.01%の金利ですので、有利子といっても非常に低金利で利用する事が可能です。
また、貸与月額についても月額20,000円~120,000円の中から10,000円刻みで選択する事が出来ます。
さらに、私立の医学部や歯学部に進学する場合は、学費がかなり高額になりますので、最高月額の120,000円に40,000円を増額する事が可能です。(私立の薬学部・獣医学の場合は、120,000円に20,000円の増額が可能
【利息あり】入学時特別増額貸与奨学金
また、日本学生機構の奨学金には、上記2種類とあわせて入学時の一時金として借りる事ができる「入学時特別増額貸与奨学金」という制度もあります。
ただ、この奨学金は日本政策金融公庫の「国の教育ローン」に申し込んだ結果利用できなかった世帯の学生が対象となりますので、誰でも利用できるという訳ではありません。
また、入学前に貸与を受ける事は出来ませんので、合格発表後に入金しないといけない入学金は、一度立て替える必要があります。
ちなみに、1回の貸与額としては100,000円、200,000円、300,000円、400,000円または500,000円の中から選択する事が可能です。
日本学生支援機構の奨学金、採用基準
次に、以上で解説した奨学金の採用基準についても、詳しく見ていく事にしましょう。
奨学金は給付型や低利で利用できる為、誰でも使えるお金…という位置づけのものではなく、一定の収入が学力が求められます。
【給付型】奨学金の採用基準
まず、給付型奨学金の採用基準ですが、数ある奨学金の中でも、返済不要のこの奨学金の採用基準が最も厳しいものになっています。
対象となる学生 | 大学などの進学を予定している高校三年生、又は高校卒業後2年以内の人。 又は高卒認定試験の合格者、又は出願者 |
---|---|
求められる人物像 | 将来的に社会に貢献できる人物となる見込みがあること |
求められる学力 | 以下のいずれかの要件を満たしている事。 (1)十分に満足できる高い学習成績を収めている。 (2)教科以外で大変優れた成果を収め、概ね満足できる学習成績を収めている。 (3)社会的養護を必要とする者であって、進学後特に優れた学習成績を収める見込みがある。 |
収入などの条件 | 以下のいずれかに該当している事
(1)家計支持者が住民税非課税(市区町村民税所得割が0円)であること。 (2)生活保護受給世帯であること。 (3)社会的養護を必要とする人(児童養護施設入所者等)であること。 |
上記の条件を見ると、給付型の奨学金は、とにかく「学校の成績が優秀、且つ生活困窮世帯である事」という事がわかります。
例え、学力優秀であったとしても、親の年収が一定以上あれば、利用できない…という事になりますね。
【無利息】第一種奨学金の採用基準
次に、無利息で利用できる第一種奨学金についても見ていきましょう。
この奨学金も無利息という事だけあって、学力と収入の両方に厳しい条件が設定されており、また申請したからといってすべての学生が利用できる訳ではない、という点が特徴です。
基本的な条件 | ・高校、又は専修学校高等課程の学力が、1年~申込時まで平均3.5以上ある事。 ・高卒認定試験、又は大学入学資格検定に合格している事。又はそれに準ずる日本学生機構の基準を満たしている事。 ・家計支持者(親など)の住民税(所得割)が非課税である事。 |
|
---|---|---|
求められる学力や人物像 |
・特定の分野において特に優れた資質能力を有し、進学先の学校において特に優れた学習成績を修める見込みがあること。 ・進学先の学校における学修に意欲があり、進学先の学校において特に優れた学習成績を修める見込みがあること。 |
|
収入条件(所得の上限の目安) | 3人世帯の場合 | 給与所得者は657万円 給与所得者以外は286万円 |
4人世帯の場合 | 給与所得者は747万円 給与所得者以外は349万円 |
|
5人世帯の場合 | 給与所得者は922万円 給与所得者以外は514万円 |
【利息あり】第二種奨学金の採用基準
次に、有利子で利用できる奨学金についてです。
この奨学金は、利息が発生する事から学力や収入の条件が最も緩く、現在の奨学金利用者の7割は、この奨学金を利用しています。
ただ、いくら条件が緩いといっても、以下の要件は最低限満たしている必要があります。
基本的な条件 |
・高校又は専修学校の高等課程の成績が平均水準以上である事。 ・特定の分野において、特に優れた資質能力がある人。 ・大学への進学や勉強に意欲があり、学業を確実に修了できる見込みがあると認められる人。 ・高等学校卒業程度認定試験(大学入学資格検定)に合格した人、又は科目合格者で、日本学生機構の定める基準に該当する人。 |
|
---|---|---|
収入条件(所得の上限の目安) | 3人世帯の場合 | 給与所得者は1,009万円 給与所得者以外は601万円 |
4人世帯の場合 | 給与所得者は1,100万円 給与所得者以外は692万円 |
|
5人世帯の場合 | 給与所得者は1,300万円 給与所得者以外は892万円 |
日本学生支援機構の奨学金、申込み方法
次に、これらの奨学金の申し込み方法についても、詳しく見ていく事にしましょう。
尚、日本学生機構の奨学金は、入学前に予約する「予約採用」と、入学後に申請する「在学採用」のどちらかで申し込む事が可能です。
また、親が失業したり病気になるなど、家計が急に厳しくなった場合には、「緊急採用・応急採用」という申込み方法もあります。
尚、以下が奨学金の申し込みの流れになりますが、この流れを見てもわかる通り、奨学金は基本的に在学中の学校を経由して申し込みますので、高校在学中に生徒が日本学生機構に個別に申し込む事は出来ません。
1.募集 | 在学している高校で、日本学生機構の奨学金の募集が行われる。学内で説明会などがある。 |
---|---|
2.申し込み | 学力や人物像を見て、学校側が推薦するかどうか決定 |
3.推薦 | いつカードローンやクレジットの申込みを行ったのかのという内容 |
4.選考 | 日本学生機構側で選考が行われる。 |
5.採用候補者決定通知の交付 | ここまでの基準をクリアした学生には、採用候補者決定通知が配布される。(この時点で、奨学金が振り込まれる訳ではない) |
6.国の教育ローン申し込み | 上記の採用候補者決定通知の中に「日本政策金融公庫の手続き必要」と書かれている場合は、国の教育ローンに申し込む事が必要 |
7.進学届の提出 | 在学中の高校で、インターネットから提出する。 |
8.採用の決定・通知 | ここまでの手続きがすべて完了したら、はじめて奨学金の利用が決定する。 |
9.返還誓約書の提出 | 返済に関係する誓約書類を提出する。 |
10.奨学金振込 | 実際にお金が振り込まれる。 |
11.卒業と返済スタート | 卒業までは有利子奨学金の場合は利息がかからず、有利子無利子ともに、在学中は返済の必要はない。 卒業してから返済計画に基づき返済を始める。 |
日本学生支援機構の奨学金、借入と返済方法
では、以上の奨学金は、実際のところどんなスケジュールで振り込まれ、どのように返済していくのでしょうか?
振込と返済のスケジュールもチェックしていきましょう。
借入方法
まず、奨学金が振り込まれるタイミングですが、毎月の奨学金貸与は基本的に銀行振込で、毎月11日に振り込まれます。(4月は21日、5月は16日)
また、振込銀行は国内の都市銀行や地方銀行など、ほとんどの銀行が利用可能です。
ただし、利用者は毎年学校を通じて、現在の就学状況や収入の状況などを報告する必要があり、それに基づき毎年1回給付額の決定通知書が発行される流れになっています。
中には、学校にも行かず遊んでいるような学生が、奨学金の支給を打ち切られる…という事もあり得ますので、注意が必要です。
返済方法
次に、返済の方法ですが、原則毎月27日に口座振替で返済を行う事になります。(※27日が金融機関の休業日の場合は、翌営業日の振替となります。)
ただ、返済方法については、毎月返済していく方式(月賦返還)と、毎月返済+ボーナス返済(月賦半年賦併用返還)の二つのパターンを選ぶ事が可能で、各々返還誓約書で選択して申請します。(返還誓約書で指定した返済方法は、後で変更する事は出来ません。)
尚、ボーナス返済は1月と7月に増額分を返済します。
また、平成16年度には、特に優れた成績を収めた学生が返済を免除してもらえる制度も導入されています。
これは、大学院で第一種奨学金の貸与を受けた人が対象となり、全体の30%までの人しか適用されない制度ですが、以下の条件を満たしている場合に、大学から推薦され認められる事で、返済が不要になる制度です。
- 学問分野での顕著な成果や発明・発見をした功績がある事。
- 専攻分野に関する文化・芸術・スポーツにおけるめざましい活躍がある事。
- ボランティア等での顕著な社会貢献等がある事。
【お金を稼ぎながら借りる】新聞奨学金

以上が、日本学生機構の奨学金に関する説明でしたが、次に働きながら奨学金を利用する制度「新聞奨学金」についても、詳しくご紹介したいと思います。
お金を稼ぎながら奨学金制度が利用できる「新聞奨学生」とは
この制度は、朝日新聞や読売新聞などが提供している奨学金制度ですが、主に以下の特徴があります。
- お金を借りる奨学金のように返済の必要がない
- 4年生大学で最高520万円までの奨学金を受け取る事が可能
- 無料の寮が利用可能
- 奨学金制度によっては、教材費も支給してくれる。(朝日新聞奨学金制度の場合)
- 毎月15万円程度の給与がもらえ、生活も安定する。
新聞奨学金は、以上の通り返済不要で給与ももらえる制度ではありますが、やはり朝の3時くらいから朝刊の用意をして、配達完了後学校に行かないといけない等、体力的には厳しい学校生活が予想されますので、それなりの覚悟は必要です。
【お金を給付してもらう】地方自治体の奨学金
これら、日本学生機構の奨学金や新聞奨学金の他にも、以下のような給付型の奨学金制度もあります。
- 地方自治体の奨学金
- 民間団体の奨学金
- 各学校の奨学金
お金を給付してもらう「地方自治体の奨学金」

まず、地方自治体の奨学金からご紹介しますが、この奨学金は各都道府県や市区町村の自治体が独自に設ける奨学金制度のことを指しています。
尚、地方自治体の奨学金は「貸与型(卒業後に返還義務り)」と、「もらえる奨学金の給付型」に分かれますが、共に募集人数が少なく、成績や収入の条件なども厳しい事が特徴です。
その為、給付型の奨学金を申し込んでおいて、その審査に落ちた時のために、日本学生機構の奨学金にも滑り止めとして申し込む人が多いようです。
参考までに、札幌市が提供している奨学金の条件などをまとめていますので、参考になさって下さい。
奨学金の名前 | 札幌市奨学金 |
---|---|
もらえる奨学金の額 | 国公立大学は月額6,000円。私立大学は月額9,000円。 ただし入学1年目は国公立で年額14,000円、私立で21,000円の増額支援がある。 |
条件 | 学資に乏しく、且つ学業優秀である事。また札幌市内に居住している事。 |
お金を給付してもらう「民間団体の奨学金」
次に、大手企業や民間の財団法人などが主催する奨学金制度についてもご紹介します。
この奨学金は、医療や電子工学など、専門分野の大手企業や、教育を支援する団体が若者を支援する為に設けている奨学金制度で、その殆どは給付型の奨学金となっています。
ただし、成績が優秀であるなど、一定の条件が伴いますので、誰でも利用できるという訳ではありません。
一例として、近畿地方(神戸)で利用されている奨学金制度の一部をご紹介します。
奨学金の名前 | 公益財団法人神戸やまぶき財団 奨学金給付制度 |
---|---|
もらえる奨学金の額 | 入学金35万円。一時金50万円。 授業料や納付金120万円。生活費14万円。(共に最高額が支給された場合) |
条件 | 兵庫県に実家があり、学業優秀且つ生活費に困窮している世帯である事。 年度で60名の募集しかない。 |
この他にも、以下の団体が奨学金制度を提供していますので、参考までに各団体のHPや事業内容がわかるWEBサイトをご紹介しておきます。
お金を給付してもらう「各学校の奨学金」
三つ目は、進学する大学が提供している奨学金制度です。
大学の奨学金制度も、給付型と貸与型がありますが、学校によっては入学金や学費の免除をしてくれるところもあります。
参考までに、駒澤大学の教育後援会奨学金制度の利用条件をまとめていますので、参考にして頂ければと思います。
奨学金名 | 駒澤大学教育後援会奨学金(家計) |
---|---|
支給目的 | 経済支援 |
給付金額 | 年額20万円(一括支給) |
採用人数 | 75人(私費外国人留学生は含まず) |
成績基準 |
・学部1年生:高校卒業時評定平均値2.8以上 ・学部2年生以上:標準単位(2年生30単位、3年生60単位、4年生90単位)を修得し、かつGPA1.4以上 ・大学院生:平均水準以上 |
家計基準 | 一定の収入条件あり |
大学の入学費用が払えない、間に合わない場合は奨学金を利用しよう

ここまで、様々な奨学金について、その概要や採用条件などを詳しくご紹介しました。
冒頭でも触れた通り、大学に進学する為には、4年間で最低でも500万円以上のお金が必要になりますし、掛け持ち受験などをしている場合は、受験料や入学金を先に納付しないといけないなど、何かとお金が必要になってきます。
親に頼る事が出来る学生ならともかく、実家が経済的に厳しい家庭では、何らかのローンを利用するか奨学金を借りるか、どちらかの方法でお金を用意する事になると思います。
特に学生自身がお金を借りるとなると、消費者金融で学生ローンを組む、という方法もありますが、さすがに年率で16%以上の金利負担は、学生にとっては厳しいものとなります。
したがって、入学金や学費を用意するなら、やはり金利も低く在学中は返済不要な奨学金を是非利用したいものです。
ただ、奨学金は低利で利用できるとはいえ、将来にわたって長年返済が必要になります。
日本学生機構の奨学金サイトでも、返済シミュレーションが出来るようになっていますので、無理のない範囲で借入をする事をおすすめします。
入学金が払えない時は奨学金!まとめ

今回の記事でご紹介した貸与型の奨学金ですが、最近では奨学金を返済出来ない人が増えており、それが社会問題ともなっています。
少し前のデータでは、3ヶ月以上奨学金を延滞している人は、なんと16万人を超えているというデータもあります。
また、その滞納者のほとんどは年収が300万円以下と、経済的にも非常に厳しく、中には非正規雇用で働きながら返済をしている人もたくさんいます。
大学に行く事はとても大切ですが、大学はゴールではなく人生のスタートです。
先ほどもお伝えしましたが、将来の返済も見据えて計画的に利用する事だけは忘れないようにしたいものですね。
※記載されている内容は2023年4月現在のものです。