学資保険の契約者貸付なら低い金利でお金を借りる事が可能!申込み、返済まで徹底解説
この記事を読まれている方の中には、お子様の教育費用に悩まされている方も多いのではないでしょうか?
たしかに、一人の子供を育てるには、大学に行かせるまで最低でも1,000万円~2,000万円が必要…と言われているこの時代。
塾の費用や予期せぬ出費など、子供を育てる上では何かとお金は必要になるものです。
では、急にお金が必要になった場合、皆さんならどのようにお金を用意されるでしょうか?
「教育ローン」を利用したり、「親にお金を借りる」という方もいるかもしれません。
そこで、今回はそんな方におすすめの 「学資保険でお金を借りる・契約者貸付制度」について、詳しく解説していきたいと思います。
この記事の目次
学資保険でお金を借りる!契約者貸付ってどんな制度?

まず、「契約者貸付制度」とはどのような制度の事なのか、基本的な部分から説明していきたいと思います。
「契約者貸付」とは、加入している保険の解約返戻金を担保にお金を借りる、という仕組みの事を指していますが、主に”積立型の保険”と呼ばれる終身保険や養老保険、さらには今回詳しく説明する学資保険等に加入している場合に利用する事が出来ます。
また、契約者貸付制度は、保険の契約年数が長ければ長いほど今まで支払った保険料も多く、解約返戻金も多いので、たくさんのお金を借りる事が可能になっています。
さらに、契約者貸付は、そもそも自分が支払った保険料を担保にしてその一部を一時的に借りる制度ですので、契約者貸付を利用したからといって保険が解約になるという事はありません。
契約者貸付制度を利用している最中も、毎月の保険の掛け金をきっちり収めていれば保険は継続できますし、すでに一時払いなどで保険料を納めた後であれば、万一返済しなかったとしても解約型返戻金が戻ってこなくなるだけですので、とてもリスクの低い借入方法と言えます。
契約者貸付が適応されるのは「積立型」の保険のみ
尚、学資保険の契約者貸付制度のような借り入れ制度は、一般的な保険会社ならどこでもある制度ですが、基本的には積立型の保険に加入している場合にのみ、利用できる制度となっています。
保険には「解約返戻金がある積立型」と、「解約返戻金が無い掛け捨て型」の二種類の保険があり、契約者貸付制度を利用する前には、自分が加入している保険がどのようなタイプのものなのか…という事を把握しておく必要があります。
そこでポイントになってくるのが「保険證券」です。保険の契約書や證券は非常に分かりにくく、普段保険に関する用語を使っていない人にとっては、自分の保険内容の確認さえもままならない…ということも多いと思います。
また、加入時にお世話になった保険の担当者も、担当者が変わっていたり退職していたり、というケースもあるでしょう。
その為、自分が加入している保険の内容を確認するには以下の二つの方法をおすすめします。
- 契約者専用サイトで確認する。(契約者IDやパスワードが必要)
- コールセンターで確認する。
尚、上記のいずれの場合でも、保険證券を手元に置いて問い合わせするとスムーズに確認が可能です。
また、最近では学資保険を含め、様々な保険の契約者に対し定期的に「契約内容のお知らせ」という書類が届いているはずですので、普段からそのような書類に目を通しておかれる事も大切なポイントです。
学資保険の契約者貸付の限度額は?何度もお金を借りる事ってできる?
次に、学資保険の契約者貸付を利用した場合、いくらまで借りる事ができるのかという点についてです。
これは、学資保険でも一般的な生命保険でもほぼ同じですが、ほとんどの契約者貸付制度の場合、自分が契約している保険の解約返戻金の80%~90%程度のお金を限度額として借りる事が可能です。
ただ、保険の解約返礼金については、契約当初は非常に少ない金額しかありませんので、ある程度契約期間が経過した後でないと、借りられる金額が少ない事が想定されます。
(この点については、この後詳しく解説します。)
また、保険の契約者貸付制度は、元々は自分のお金ですので、限度額の範囲内であればいつでも借りたり返したりという事ができるようになっています。
ちなみに、現時点での解約返戻金が分からない方は、先ほど申し上げた通り「契約内容のお知らせ」を確認しても記載されていますし、保険会社のコールセンターに尋ねても答えてもらう事ができます。
学資保険の契約者貸付でお金を借りるメリット

では、学資保険の解約返戻金を担保にして契約者貸付でお金を借りる場合、どんなメリットがあるのでしょうか?
利息が低い
一つ目のメリットは、借り入れの利息が非常に低いという点です。
利息に関する詳しい情報については、後ほどご紹介したいと思いますが、概ね契約者貸付制度で適用される金利は、どこの保険会社でも2%~3%台のところが多いようです。
ただ、保険を契約した時期によっては、5%以上の利率が適用される場合もあります。
これは、昔の保険の運用利率がとても高かった事に起因するものですが、最近になって保険契約をした…という場合や、10年未満の契約期間であれば、ほぼ3%前後の金利でお金を借りる事が可能です。
ちなみに、消費者金融カードローンでお金を借りる場合、上限金利の18.0%が適用される場合がほとんどですので、保険の契約者貸付制度は消費者金融カードローンと比較して、おおよそ1/10程度の金利で済む事になります。
例えば、消費者金融カードローンで50万円を一ヶ月借りた場合、金利18.0%の場合で1ヶ月の利息は約7,400円となりますが、契約者貸付制度を利用して金利3%の場合は1ヶ月の利息は「約1,200円」になります。
また、比較的低利で利用できる銀行カードローンの場合も、金利は概ね10%~14%程度ですので、それと比較しても、非常に利息負担が低い事がわかります
審査がない、もしくは柔軟な審査
二つ目のメリットは、契約者貸付制度には審査がないという点です。
一般的なカードローンやフリーローン、さらには教育ローンを利用する場合は、銀行や消費者金融は万が一利用者から返済されない事を想定し、厳しい審査を行います。
しかし、保険の契約者貸付制度の場合、元々は自分が積み立てたお金を担保にしてお金を借りるだけですので、保険会社としては返済不能になっても、特にリスクはないという事になります。
その為、契約者制度を利用する場合は、審査が全くない…、さらにはあったとしても本人確認程度の簡単な審査で済まされるケースがほとんどです。
お金を借りても保険を継続できる
三つ目のメリットは、「お金を借りた状態でも保険を継続できる」という点です。
契約者貸付制度を利用する事と、保険の効力を失う事は全く別問題です。
毎月の保険料さえ納めていれば、いざという時には保険は適用される仕組みになっています。
ただし、万一借りたお金を返せずに、自分の解約返戻金を超えるまで負債が膨らんでしまった場合は、自動的に保険が解約になってしまいますので、その点だけは注意したいところです。
利息を払えば貸付期間を更新できる場合もある(元金同額貸付)
四つ目のメリットは、契約者貸付制度の返済期間については、ある程度の猶予がもらえるという点が挙げられます。
保険会社によっては契約者貸付制度の返済期限を設けているところがありますが、そのような金融機関であっても利息さえ払っておけば、返済期限を延長してもらう事も可能です。
その点、学資保険で有名な「かんぽ生命」の場合、利息さえ払えば返済期限を1年延長してもらう事が可能です。
この点については、後ほど詳しく解説していきたいと思います。
学資保険の契約者貸付でお金を借りるデメリット

以上の通り、一見するとメリットばかりのような契約者貸付制度ですが、その一方でデメリットもいくつかあります。
返済の遅延に気付きにくい
一つ目のデメリットは、学資保険の契約者貸付制度は特に返済期限もなく、返済しなかったとしても督促状が送られるわけでもないので、「返済の遅延に気づきにくい」という点が挙げられます。
また、ほとんどの保険会社の契約者貸付制度の場合、利息は複利で計算されてしまいます。
例えば、一年間返済せずに放置しておくと、その翌年には元金と利息の合算金額に対し、さらに利息が加わってしまうという事になります。
つまり、返済を放置すればするほど、どんどん利息が膨らんで負債が大きくなってしまう仕組みになっていますので、学資保険の契約者貸付制度を利用した場合には、きちんと返済期限を決めて管理をしていく事が重要になってきます。
借り過ぎてしまうリスクも
二つ目のリスクは、借り過ぎてしまうという点です。
契約者貸付制度は、自分が積み立てたお金から借りる事ができ、解約返戻金の80%から90%までの間なら自由にお金が借りられるようになっています。
したがって、「気がつけば限度額いっぱいまで借りてしまう」という事もあり得ます。
この点について言えば、一般的な消費者金融などは、50万円の限度額が設定されていたとしても、自分で消費者金融会社に申し出て限度額を減額してもらい、借りすぎを抑制する事が可能なのですが、保険の契約者貸付制度にはそのような制度がありませんので、自分の意思が強くないと借りすぎてしまうリスクは常に発生してしまいます。
①郵便局(ゆうちょ)学資保険でお金を借りる場合

ここまでで、学資保険の契約者貸付制度の概要についてはおおよそご理解いただけたかと思いますが、ここでもう一度、契約者貸付制度を利用できる保険会社について整理してみたいと思います。
一つ目は、学資保険と言えば「郵便局」と言われるくらい有名になっている、かんぽ生命の学資保険でお金を借りるという方法です。
かんぽ生命は、日本郵政とは別会社になっていますが、手続きを行う場合は郵便局に行って手続きをする必要があります。
参考までに、かんぽ生命と日本郵政との関係について、以下の通り相関図を掲載しておきましたので参考にしていただければと思います。

②かんぽ生命以外の保険会社の学資保険でお金を借りる方法もある

また、かんぽ生命以外の生命保険会社が取り扱っている学資保険でも、契約者貸付制度を利用する事が可能です。
参考までに、以下に主要な保険会社の学資保険と、その解約返戻率(受取率)を表にしておきましたので、参考にしていただければと思います。
学資保険の契約者貸付制度を利用する場合、できる事なら解約返戻金が多い…、つまり受取率が高い商品を選ぶ事がポイントですので、かんぽ生命よりも高い返戻率の商品はどれなのか?確認していただければと思います。
ただ、以下の表でお分かりの通り、解約返戻金を多く受け取る為には、月払いではなく一時払いと言って一括で保険料を納めるほうが、運用利率が高くなり解約返戻金も高くなる傾向にあります。
保険会社名 | 商品名 | 特徴(受取率など) |
---|---|---|
明治安田生命 | つみたて学資 | 以下の条件で受取率109% ※契約者:30歳男性/子供:0歳/保険契約の型:Ⅰ型/10歳払込満了/21歳満期/新年掛(口座振替料率)/保険料率:2018年5月2日現在のもの。 ※受取率とは、一括で払込する保険料に対する満期までの受取総額の割合(小数第2位以下を切り捨て表示) |
日本生命 | ニッセイ学資保険 | 受取率は107%(0歳児で加入し10歳までに払い込み満了。 学資年金受け取りが18歳からスタートの場合) |
フコク生命 | 未来のつばさ | 受取率104.7%(満期保険金額100万円のS型(22歳満期)を契約の場合) |
ソニー生命 | 学資保険 | 受取学資金総額:200万円保険料払込期間:10年の場合 月払いで受取率107.2% 年払いで受取率108.0% |
住友生命 | こどもすくすく保険 | 受取率101.7%(保険料払い込み期間0歳=12歳まで。18歳満期受取の場合) |
太陽生命 | わくわくポッケ | 学資保険の受取額は、払い込み金額を下回るので要注意。 |
アフラック | 夢見る子どもの 学資保険 |
学資保険の受取額は、払い込み金額を下回るので要注意。 |
三井住友海上 あいおい生命 |
&Lifeこども保険 | 学資保険と医療保険の組み合わせも可能 |
かんぽ生命、学資保険の契約者貸付とは

では、ここからは学資保険の中でも、もっともポピュラーな存在である「かんぽ生命の学資保険」について、その借入限度額や貸付期間、さらには金利や申し込み手続きの方法について、詳しくご紹介していきたいと思います。
尚、ここまでの内容で、かんぽ生命の学資保険や他社の学資保険の話題が出てきましたが、ここでくどいようですがもう一度、かんぽ生命の学資保険の契約者貸付制度について、ポイントだけおさらいしておきましょう。
- かんぽ生命で契約者貸付制度を利用する場合、学資保険や終身保険など、解約返戻金がある保険に加入している場合に限り利用できる。
- かんぽ生命の契約者貸付制度を利用した場合、保険料を納め続けている限り保険は解約にはならない。
- かんぽ生命の契約者貸付制度は、2%~3%程度の低利でお金を借りる事が可能。
- 契約者貸付制度を利用する場合、消費者金融カードローンのように毎月の返済期限がないので、ついつい借り過ぎてしまうというデメリットもある。
かんぽ生命(学資保険)契約者貸付はいつから借りれる?
では、ここからはかんぽ生命の学資保険で契約者貸付制度を利用する場合の覚えておくべきポイントについて、詳しく解説していきたいと思います。
まず一つ目は、契約者貸付制度は保険に加入してから「いつ」借りる事ができるのか?という点についてです。
この点は、どんな保険会社でも共通して言える事なのですが、結論から申し上げると保険に加入して5年以内はほとんど解約返戻金がない…、またはあったとしても払い込み保険料と比較すると、解約返戻金のほうが著しく低い為、契約者貸付制度を利用するメリットはそれほどありません。
生命保険会社の解約返戻金というのは、長期で運用すれば運用するほど、複利でお金が増えていく仕組みになっていますので、保険を契約してすぐの場合は運用益も少ないですし、契約当初は保険会社も契約時にかかった人件費などを先に差し引きますので、そもそもの解約返戻金の設定は元本割れする場合がほとんどです。
したがって、かんぽ生命(学資保険)の契約者貸付制度を利用する場合は、契約後10年以上経過してから利用を検討する事をおすすめします。
かんぽ生命(学資保険)契約者貸付の貸付期間は1年間
次に、かんぽ生命の契約者貸付制度を利用する場合、毎月の返済期限はないものの、年間ごとの返済期限が設定されている…という点にも注意する必要があります。
先ほどもお伝えしましたが、一般的な生命保険会社の場合、契約者貸付制度に返済期限を設けていない保険会社もあるのですが、かんぽ生命(学資保険)で契約者貸付制度を利用する場合、返済期間は原則1年となっています。
しかし、かんぽ生命の場合は利息さえ払っておけば、元金同額貸付という制度を利用できますので、さらに返済期限を2年に延長する事も可能です。
ただし、この場合2年目の金利は一年目よりも高くなりますし、万一2年以内に返済されない場合は、解約返戻金が減額されるなど、若干のペナルティを受ける事になります。
したがって、かんぽ生命の契約者貸付制度を利用する場合は、出来れば一年以内に返済するようしたいところです。
かんぽ生命(学資保険)契約者貸付の利息は?
次に、かんぽ生命(学資保険)の契約者貸付制度の金利についても、詳しく見ていきたいと思います。
かんぽ生命の契約者貸付制度の利息は、以下の通り「年率で2.5%」となっていますが、返済期限の1年を超えるとそれよりも金利が増えるようになっています。
その一方で、契約者が死亡したり災害に遭ったりした場合は、特例が認められてさらに低金利でお金を借りる事もできます。
ただ、契約時期によっては、各々適用される金利も変わってきます。
下記に金利一覧表をまとめておきましたので、参考にしていただければと思います。
契約時期 | 適用期間 | 金利 | 備考 | |
---|---|---|---|---|
一般的な契約者 貸付制度 |
2007/10/1 以降の契約 |
貸付期間中 | 2.5% | – |
貸付期間 経過後 |
2.5625% | – | ||
貸付特則に基づく 契約者貸付利率 |
2007/10/1 以降の契約 |
貸付期間中 | 1.5% | 保険契約者が死亡、または重度障がいになり、保険料の払込免除の規定に該当し、保険料が払込免除とされる事になった場合に適用される契約者貸付利率。 ただし、保険料を払込免除としない場合や、告知義務違反等に該当する場合は、この利率は適用されない。 |
貸付期間 経過後 |
1.5225% |
かんぽ生命(学資保険)契約者貸付の申込み、手続き方法

次に、かんぽ生命(学資保険)の契約者貸付の、「手続き方法」についても見ていきます。
かんぽ生命の場合、契約者貸付は以下の手続きで請求する事が可能です。
保険会社によっては、Webで全ての手続きが完了するところもありますが、かんぽ生命の場合はわざわざ郵便局に行かないといけませんので、若干手間がかかってきます。
- 契約者貸付制度の手続きの流れ
- STEP1:必要書類を持って郵便局で手続き
↓ - STEP2:かんぽ生命による審査
↓ - STEP3:審査通過後、郵便局の窓口、または預貯金口座でお金を受け取る
かんぽ生命(学資保険)契約者貸付の申込みに必要な書類
次に、学資保険の契約者貸付の手続きに必要な書類についてです。
かんぽ生命の契約者貸付を利用する場合、以下の書類や印鑑が必要となります。
- 保険証券(保険証書)
- 契約者本人の印章
- 保険契約者本人である事の確認ができる証明書類(運転免許証、個人番号カードなど※)
また上記のうち、本人確認書類の証明書類で顔写真のない書類を提出する場合は、別途二種類の書類を同時に提出する必要があります。
例:①顔写真なし証明書類(健康保険被保険者証、国民年金手帳など)を2種類提出する。
②顔写真なし証明書類1種類、および現住所が記載された公共料金の領収証などを合わせ2種類提出する。
では、そもそも自分が積み立てたお金の中から借りるだけなのに、何故これだけの証明書類を提出する必要があるのでしょうか?
それは、銀行や郵便局などの金融機関に適用される「犯罪による収益の移転防止に関する法律」というものが関係しています。
「犯罪による収益の移転防止に関する法律」と言うと少し難しい言葉ではありますが、簡単に申し上げると、銀行や郵便局のお金が犯罪に使われるのを防ぐ法律です。
現在、金融機関には全てこの法律が適用されており、郵便局や銀行には手続き時の厳しい本人確認が求められています。
尚、かんぽ生命の場合、契約者貸付制度以外の手続きの場合でも、本人確認が必要になるケースがあります。
- かんぽ生命の取引時に、本人確認が必要なケース
- 「保険契約の申込み」、「満期保険金、年金又は返戻金の請求」及び「保険契約者の変更」
- 一度の取引金額が200万円を超える、現金又は小切手による取扱い(保険料の払込み、満期保険金、生存保険金、死亡保険金、年金、返戻金又は貸付金の請求、貸付金の弁済など)
- 仮名取引やなりすましの疑いがある場合
郵便局で申込み手続きを行う
以上の書類や印鑑、そして保険証券が用意できたら、いよいよ手続きに入る訳ですが、かんぽ生命の場合は基本的に契約者本人が必ず手続きに行く事が必要です。
これは、先ほどお伝えした「犯罪による収益の移転防止に関する法律」に関わる部分になりますが、特に厳しく見られるポイントとなります。
もし、本人以外の人が手続きをする場合は、次の見出しでお伝えする面倒な手続きが必要になってきます。
委任代理人による契約者貸付の手続きは「委任状」が必要
かんぽ生命契約者貸付請求をする場合、本人以外…例えば契約者の配偶者などが手続きをされるケースが多いと思います。
しかし、手続きする人がたとえ配偶者であっても、本人以外の手続きの場合は、本人が用意する保険証券や印鑑本人証明書類に加えて、以下の書類や印鑑が必要になってきます。
用意すべきもの | 備考 |
---|---|
委任状 | すべての欄において委任者本人の自署が必要 |
委任者本人の印鑑登録証明書、または委任者本人のみが使用できる公的な証明書類の原本 | 運転免許証、個人番号カードなど |
委任代理人本人である事が確認できる書類 | 運転免許証、個人番号カードなど |
委任代理人本人の印章 | 手続きによっては必要のない場合もある |
尚、契約者貸付の請求がたとえ家族であったとしても、以上の必要書類を用意できない場合は処理してもらえません。
したがって必ず事前に必要な書類をきちんと確認した上で、書類に不備がないように手続きをする事が必要です。
かんぽ生命による審査の後、お金を借りる事ができる
以上の書類が用意できて手続きが完了すれば、いよいよ契約者貸付制度を利用してお金を借りる事ができます。
尚、前述の通り貸付制度を申し込んだ際には簡単な審査が行われますが、一般的なカードローンなどの貸付の場合とは異なり、信用情報機関への照会などは行われません。
保険の契約者貸付制度の利用時に行われる審査は、ほぼ本人確認のみ、という事になっています。
したがって、契約者貸付制度に必要な書類が全て整っており書類に不備がなく、郵便局の窓口であれば最短即日でお金を受け取る事が可能です。
ただし、振込を依頼した場合には、銀行振込の締め切り時間によっては翌営業日になるケースがありますので、急ぎで資金を用意したい場合はできるだけ窓口に行かれる事をお勧めします。
ちなみに、保険契約者貸付制度に必要な保険証券を紛失してしまった場合は、保険証券の再発行と同時に契約者貸付制度の請求が必要になってきます。
この場合、保険證券の再発行依頼と契約者貸付制度を同時に依頼する事になりますので、手続き開始から貸付可能になるまでの期間は、概ね一週間から10日かかってしまいます。
したがって、急ぎの資金が必要な場合などは、諸事情を郵便局の窓口の方に相談し、できるだけ急いでもらえるようにお願いしてみるしかありません。
かんぽ生命(学資保険)契約者貸付の返済方法

最後に、契約者貸付制度の返済方法についてです。
かんぽ生命以外の生命保険会社の場合、契約者貸付金の返済時には、専用カードを使ってATMで返済したり、または銀行振込で返済する事も可能です。
しかし、かんぽ生命の場合は、残念ながら窓口に行かないと返済ができないようになっています。
また、窓口での返済時には、返済金と保険証券を持参する必要があります。
尚、先ほどもお伝えしましたが、1年以内の返済期限に間に合わない場合は、窓口で利息のみ返済しておくと、さらにもう1年返済期限を延長してもらう事ができます。
学資保険の契約者貸付、まとめ

今回は、かんぽ生命の学資保険で契約者貸付制度を利用する場合の手続きの流れや注意点などについて、詳しくご紹介しました。
冒頭でもお伝えした通り、子育て中には何かとお金が要るものですし、突発的な事も色々と発生し、至急でお金を用意しないといけないケースも度々発生します。
その為、普段お金は必要ない…と思っている場合でも、いざという時の為にお金を用意する方法を考えておく事が大切になってきます。
至急でお金を用意する…となると、消費者金融カードローンや銀行カードローンなどを利用する方法もありますが、やはり低利で返済期限も緩い契約者貸付制度は魅力です。
しかし、審査がほぼなくて借りやすい一方で、万一返済を忘れてしまって保険の効力を失ったりするというリスクもありますので、その点だけは十分に注意して慎重に利用したいところです。
※記載されている内容は2019年4月現在のものです。