無職でも大丈夫!?働いていなくて収入なしでもお金は借りれるの?
更新日:
公開日:2018.11.2
給与を得ていない専業主婦(以下「主夫」も含む)でも「同窓会に着ていく新しい洋服が欲しい!」なんて思うこともあります。年金生活を送っている方でも「孫に良い学習机を買ってあげたい!」など、急に出費が必要になることもあるでしょう。
学業が忙しくバイトをできない学生や、急な失業で求職中の方の場合も、定職に就き収入を得ている方より当面の生活費の不足などでお金に困るケースも。
そこで今回は、なんらかの理由で働いておらず給与収入のない方々を便宜上「無職」とし、それでもお金を借りられるのか徹底解説します。

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基本的に無職では借りれないが…

「無職」の状態にある方が一般的なローンでお金を借りることは大変困難です。
「無職で収入がない」ということは、「返済能力がないこと」と限りなくイコールなので、銀行や消費者金融のカードローンなどはもちろん、クレジットカードを作るのもまず無理です。
ただし、「無職」といってもその状態にはいろいろなケースがあり、場合によっては条件を満たすことで、借り入れが可能なこともあります。
手っ取り早く解決方法を探している場合には、別記事「今すぐお金が必要な時の解決策!借りる以外に方法はある?」を参考にしてください。
借りる以外の方法を解説しているので無職の人でも取り組みやすいでしょう。
ケース別にお金の借りる方法をまとめてみた!

無職で給与収入がなくともお金を工面する方法はあります。
ここでは、無職状態でお金に困ったとき「こうすればお金を借りられる」という解決策を、ケースごとに整理していきます。
専業主婦(主夫)の方
各銀行や消費者金融では、主婦を対象とした「配偶者貸付」という制度を採用しています。 この制度を利用することで、専業主婦でも以下の条件を満たしていればほぼすべての銀行・消費者金融カードローンで借入可能です。
- 配偶者の借入総額との合計が世帯年収の1/3以下の範囲で借り入れすること(総量規制)
- 審査において「家計全体」で返済可能と判断されること
兼業主婦は配偶者に内緒でカードローンの利用ができます。専業主婦の場合、申し込みに際し住民票や戸籍謄本など婚姻関係を証明する書類に合わせ「配偶者の同意書」を提出しなければいけません。そのため、必然的に配偶者に申込・利用がバレてしまいます。
配偶者同意書は、利用者が返済困難になったとき代理返済する義務が生じる「連帯保証人」になることを同意するものではありません。配偶者との貸付契約を締結と、指定信用情報機関へ配偶者の信用情報を提供することの同意書です。
用途が「家族のため」など理解を得られやすい事柄であった場合、夫婦間でしっかりと利用について相談すれば入手も難しくないはずです。
配偶者貸付と一般のローン商品の金利や限度額、利用条件などに大きな違いはありませんが、通常の申込みより少なめの限度額が設定される傾向にあります。
年金受給のみの方
無職でありつつも一定金額の年金収入がある場合は、その支給額に応じた返済能力分、利用可能なカードローンは存在します。
金融機関・商品名 | 上限年齢 | 金利 |
---|---|---|
東京スター銀行 スターカードローン | 65歳まで | 1.8~14.6% |
りそな銀行 クイックカードローン | 66歳まで | 9~12.475% |
au×MUFG じぶん銀行カードローン | 70歳まで | 2.3~17.4% |
SBI新生銀行グループ レイク | 70歳まで | 4.5~18.% |
上記が、年金受給のみが収入源である方でも、審査に通過すればキャッシング利用できる主だったカードローンです。このうちじぶん銀行とレイクでは、「満70歳」まで申込み可能と、他社より上限年齢が高く設定されています。
アイフル・アコム・プロミスといった、大手消費者金融は最高69歳まで借りられます。ただし、バイトやパートなどをしていて年金以外の収入がないと申込みできません。
そこで年金受給者の場合は、独立行政法人「WAM(福祉医療機構)」が行っている、「年金担保融資制度」を利用する、という手もあります。
利益を追及しなければならない金融機関のカードローンと比べ、金利などの融資条件が非常に有利です。年金以外の収入の有無に関わらず、年齢制限なく「最大200万円」まで、年金を担保に借り入れできます。
申込みをする際には、基本的に連帯保証人が必要ですが、信用保証機関による「保証制度(保証料が必要)」を利用する方法もあります。
ただし、年金担保融資制度はなんにでも適用されるわけではなく、
- 保健・医療・介護・福祉
- 住宅改修
- 教育
- 冠婚葬祭
- 債務の一括整理
- 生活必需物品の購入
など用途に制限があり、具体的な使い道や必要金額が確認できる資料(見積書等)を提示しなければいけません。生活資金や旅行のための資金としての利用は不可となっています。
年金担保融資制度は2023年3月末をもって新規申込が終了する予定になっています。申込から融資開始までには約1ヶ月程度時間がかかるため、利用したい方は早めに手続きを進めるようにしましょう。
学生の方
厳密には「無職」とは呼べないかもしれませんが、会社勤めの社会人ではなく、学生の立場でもアルバイトなどで定期的な収入がある場合は、一般的なカードローンで借り入れ可能です。
大前提として18歳を超えている必要がありますが、未成年であっても親の同意書を得られれば、借り入れできるカードローンもあります。
学生の場合は限度額が50万円までと少なくなるうえ申込時の提出書類に学生証が追加になります。学生専門ローンの場合、大手消費者金融より1%程度、金利が安めに設定されています。
学生専門ローンといっても学費や教材費などとしてしか使えない、など用途制限があるわけではなく基本的に自由に使えます。一般的なカードローンより学生なら審査に通過しやすいかといえばそんなこともありません。
アルバイトなどで、ある程度の収入が定期的に得られているのであれば、提携ATMの数など利便性からみて大手消費者金融系カードローンの方が利用価値は高いと考えられます。
転職活動中の方
一般的なカードローンではどんなに就職活動に励んでいても無職は無職であり、収入がないため返済能力に欠けると判断されてしまいます。したがって新規申込によるキャッシング利用は非常に難しいです。
しかし厚生労働省では、転職活動を頑張る方を経済的に支援するため「生活福祉資金貸付制度」という貸付制度というものがあり、以下のような使途でお金が借りられます。
- 再就職先が決まるまでの生活資金
- 転職に伴う引越しでの敷金礼金
- キャリアアップに必要な資格・技能取得費用
保証人を立てられれば無利息になり、保証人がいなくても年1.5%と超低金利です。返済を猶予してくれる「据置期間」があることも大きな利点でしょう。
この制度は転職活動中の方はもちろん、職に就いていても世帯収入の総額が市町村民税非課税程度であり、他からの借り入れが困難な方も対象です。
動産・不動産をお持ちの方
無職で無収入であっても、土地や家屋などといった不動産を持っている場合、それを担保にお金を貸してくれる不動産担保ローンが利用できます。不動産の評価額や抵当の状況によりますが、比較的大きな金額を銀行などから借りることも可能です。
例えば、三井住友系の三井住友T&Fが用意している「不動産活用ローン(フリーコース)」の場合、実質年利15%で300万円から、最大10億円まで借り入れできます。
返済期間は貸付金額に応じ数年から数十年と長く設定されるため、長期スパンでの資金運用が可能です。万が一返済が滞って返済不可になった場合、担保に入れた不動産を借金弁済として取り上げられてしまうデメリットもあるので注意しましょう。
不動産ほど大きな金額を用立てられるわけではないものの、高級ブランド品や貴金属を質屋に入れてキャッシングするという方法もあります。
しかし、返済が一定期間確認されなければ「質流れ」として没収・即転売され、キャッシングという形をとると、評価額よりかなり安い額しか借り入れできません。
なくなると生活に困る不動産はともかく、ぜいたく品が主体の動産の場合は、質入れしてキャッシング利用するよりリサイクル業者に売ってしまった方が、多くのお金を都合できるでしょう。
その他の無職でも借りられる方法

ケース別でお金を借りる方法を紹介しましたが、無職の方がお金を借りられる方法はまだいくつかありますのであわせてご紹介していきます。
就職先が決まった学生向けの「内定者ローン」
内定者ローンとは、名前の通り就職先が決定した学生が利用できるローンです。未成年の場合でも親権者の同意があれば申込できます。
内定者ローンのサービスを提供しているのは主に地方銀行やろうきんが多く、一部の金融機関では学生だけでなく「中途採用」の場合でも利用できるケースもあります。
メリットは「金利が低い」という所で、一般的なカードローンやフリーローンの金利と比べ半分程度になることも。
- 静岡ろうきん「就職内定者応援ローン」…金利年3.7%
- 東海ろうきん「みらいず」…金利年4.7%
- きらぼし銀行「大学卒業予定者ローン」…金利年8.80%
- 武蔵野銀行「むさしの新卒予定者応援ローン」…金利年8.0%
借りたお金の利用用途は原則自由なので(事業資金等を除く)、新生活の準備や卒業旅行の資金などさまざまなことに利用できます。
内定者向けローンについて詳しく知りたい方は、「学生必見!お得な内定者向けローンとは?注意点や申込み方法を徹底解説」もあわせてご覧ください。
保険加入者が利用できる「契約者貸付制度」
契約者貸付制度とは、生命保険や学資保険等の解約返戻金を担保にお金を借りる方法です。
保険に加入している年数が長ければ長いほど、解約返戻金(かいやくへんれいきん)も多くなるため、借り入れできる金額も多くなります。
契約者貸付制度を利用したあとも今まで通り保険料を支払えば、保障内容を維持したまま保険の契約を継続することも可能です。
しかし契約者貸付制度は全ての保険で適用している訳ではなく、解約返戻金が発生するいわゆる「積立型」の保険のみに適用しています。
解約返戻金が発生する保険プランは以下の4種類です。
- 「終身保険」…死亡・高度障害時の保障などが一生涯続く生命保険
- 「養老保険」…満期が設定されており満期時に生存していると死亡時と同額の満期返戻金がもらえる保険
- 「学資保険」…子供の教育資金を捻出するための保険
- 「個人年金保険」…保険会社と契約して一定時期より年金を受け取れる保険
上限金利も年10%未満と大変低いので、ご自分の加入している保険が適用されるのか一度保険会社に問い合わせしてみることをおすすめします。
生命保険の契約者貸付制度について詳しく知りたい方は、「審査なし!?生命保険で便利にお金を借りる方法や注意点を徹底解説」を参考にして下さい。
品物を担保にお金を借りる「質屋」
実は質屋では職業や収入関係無く、無職でもお金を借りられます。
質屋の仕組みは持参した品物を査定、融資を受けると同時に品物を質入(質屋に預けること)、完済後に品物を返却してもらう流れになっています。
気を付けなければならないのが、大体3ヶ月程返済を滞納すると質入した品物は「質流れ」といって所有権が質屋に移り、店頭で中古品として販売されてしまうことです。
金利も非常に高いため、長期間お金を借りるのには向いていません。
「品物を返却してもらわなくてもいい」という方は質入ではなく「買取」という方法を検討してみましょう。
質屋の買取について詳しく知りたい方は、「質屋の質入れと買い取りの違いって?質屋の仕組みを知ろう」
車を担保にお金を借りる「車担保ローン」
車担保ローンとは車を担保にお金を借りる方法で、システムは質屋の質入と似ています。
車を担保にしているため、保証人や在籍確認が不要で、持ち込んだ車の査定額によって融資額が決定します。
車担保ローンには大きく分けて2つのパターンがあります。
- 「お預かり式」…車を業者に預ける仕組みで、完済後は手元に車が戻ってくる。(期限内に返済できなければ車は売却される)
- 「乗ったまま方式」…車の名義変更され所有権は業者側に移行するが、借入中でも車をそのまま利用できる。(期限内に返済できなければ車は売却&厳しい取り立てがある場合も)
車担保ローン自体は違法ではありませんが「お預かり式」の方が比較的安全です。「乗ったまま方式」は厳しい取り立てを目的とした違法業者も多いので注意しましょう。
車担保ローンについて詳しく知りたい方は「車を担保にお金を借りる車金融、ブラックでも融資OKか!?」を参考にして下さい。
まとめ

無職の方がお金を借りる方法はやはり限られてくるものの、うまく制度を活用すればピンチを乗り切れます。
特に、年金生活者や転職活動者が利用できる公的機関の貸付制度は好条件で、不動産担保ローンは非常に大きな金額を準備することも可能なので、「無職なのに大金が急に必要になった」というケースで条件をみたす方は、利用を検討してみてはいかがでしょうか。
※記載されている内容は2023年4月現在のものです。