お金がなくて生活できない。辛い状況を抜け出す方法と秘訣
更新日:
公開日:2019.8.1
「収入が少なくて生活費が払えない」
「借金の返済に追われてお金がない」
「育児や介護で忙しくて正社員として働けない」
さまざまな事情があって正社員として勤務できなかったり、奨学金やその他の借金の返済で生活に困っている人は多くいます。
親や友人に相談しても解決せずにどうしたらいいのかわからないという人もいることでしょう。しかし、日本にはお金がなくて生活に困っている人を支援する公的な制度や団体がいくつかあるので安心して下さい。
また、収入が少なかったとしても今より支出を減らせれば生活が安定することもあります。
ここでは、お金に困ったときの対処法とお金に困らないための対策法を徹底的に解説していきます。
この記事はこんな人にオススメ!
- お金がなくて生活ができないときの対処法が知りたい人
- 支出を減らす方法が知りたい人
この記事の目次
- お金がなくて食べるものがないときはフードバンクで食事をもらおう!
- 家賃が払えなかったり住む場所がない場合は「一時生活支援事業」や「住宅確保給付金」
- 病気やケガで働けない!お金がなくて生活ができないときは「傷病手当金」や「障害年金」を利用しよう
- お金がなくて医療費が払えない場合は「無料低額診療事業」
- お金がなくて生活ができないときの最終手段「生活保護」
- 借金の返済が原因でお金がなくて生活ができないときは弁護士に相談してみよう
- 奨学金の支払が原因で、お金がなくて生活できないときの対処法は?
- お金がなくて生活できないときは副業を始めてみたり、節約を心がけよう
- お金がなくて生活ができないときはカードローンも検討しよう
- お金がなくて生活できない時の対処法、まとめ
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お金がなくて食べるものがないときはフードバンクで食事をもらおう!
お金がない時に死活問題になるのが「食料」です。
日本は「裕福な国」と見られがちですが、実際には7人に一人が貧困に苦しみ、その日の食事さえもままならない世帯も増えています。
そんな時に是非頼って欲しいのが全国の「フードバンク」です。
「フードバンク」とひとことで言っても、各地のNPO法人が運営していたりコープ(生活協同組合)が運営したりと、さまざまな組織や企業が運営しています。
フードバンクは全国各地にありますが、参考までに各地のフードバンクの一部リストを掲載していますので参考にして頂ければと思います。
フードバンクは「お金がなくて食べるものがない」という人と、「余っている食料を社会の役に立てたい」という企業を結ぶ社会福祉活動のひとつです。
支給される食糧は、缶詰などの比較的消費期限が長いものからパンや野菜に至るまで様々です。また、支給を受ける為の条件は各団体によって微妙に異なります。
一例を挙げると、全国フードバンク協議会の場合、最初は紹介状無しで利用できるものの、2回目以降の利用は行政の窓口や社会福祉協議会から発行される紹介状が必要となります。
また、その他のフードバンクでも基本的には「身分証明書」と「児童扶養手当証書」などの書類が必要となります。
さらに支給される食料についてはすべて寄付されたものですので、受給者から食品の種類を指定したりオーダーしたりする事は出来ません。
ちなみに、以下は東京都、神奈川県、埼玉県を中心に食べ物を無料提供しているセカンドハーベストジャパンの情報です。
各々の開催地の詳細や開催時間も掲載していますので、一度ご覧ください。
場所 | 2HJ 浅草橋事務所 |
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行き方 | JR・都営浅草線 浅草橋駅 徒歩5分 JR・日比谷線・つくばエクスプレス 秋葉原駅 徒歩8分 |
日時 | 毎週火曜日・木曜日・金曜日・土曜日 14:00~16:00 ※祝祭日、年末年始を除く |
持ち物 | 身分証明書、食品を持ち帰るための大きめのカバン |
申込方法 | 事前予約不要 |
内容 | 缶詰めやパン、調味料など調理が必要な食材の配布 |
場所 | 国立ピックアップ |
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行き方 | 国立駅南口より徒歩0分 |
日時 | 第一・第三月曜日 14:30~15:30 ※祝祭日は除く |
持ち物 | 食料支援案内状か、児童扶養手当証書またはマル親医療証、大きめのカバン |
申込方法 | 施設へ要確認 |
内容 | 缶詰めやパン、調味料など調理が必要な食材の配布 |
場所 | 東白髭公園沿い |
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行き方 | 首都高速6号向島線 高架下 |
日時 | 毎月第2、4土曜日 13:00~14:00 ※祝祭日、年末年始は除く |
持ち物 | 手提げ袋 複数枚 |
申込方法 | 事前予約不要 |
内容 | 調理が不要な食材の配布 |
場所 | 上野公園 |
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行き方 | JR山手線・JR京浜東北線・JR高崎線・JR宇都宮線・東京メトロ銀座線・東京メトロ日比谷線「上野」(G16・H17)下車 徒歩2分 京成本線「京成上野」下車 徒歩1分 |
日時 | 毎週土曜日 12:30~ ※一部の祝祭日、年末年始は除く |
持ち物 | 手提げ袋 複数枚 |
申込方法 | 事前予約不要 |
内容 | 調理済みのすぐに食べられる食材 |
場所 | 2HJ 埼玉拠点 |
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行き方 | つくばエクスプレス『六町駅』下車徒歩15分 JR・東京メトロ『綾瀬駅』よりバス15分 |
日時 | 毎週土曜日 14:00~16:00 ※祝祭日、GW、夏季休暇、年末年始を除く |
持ち物 | 身分証明書、大きめのカバン |
申込方法 | インターネットで予約受付 URL: https://goo.gl/FfvWUA |
内容 | 缶詰めやパン、調味料など調理が必要な食材の配布 |
場所 | 神奈川ピックアップ2HJ 神奈川拠点 |
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行き方 | 小田急江ノ島線・桜ヶ丘駅より徒歩約15分 |
日時 | 毎週土曜日 14:00から15:00 |
持ち物 | 児童扶養手当証書またはマル親医療証、大きめのカバン |
申込方法 | インターネットで予約受付 URL: http://goo.gl/GEvsD2 |
内容 | 缶詰めやパン、調味料など調理が必要な食材の配布 |
【参考元】セカンドハーベストジャパン
全国のフードバンクと公式ウェブサイト
なお、全国ほとんどの都道府県にはフードバンクが存在しますが、以下に主要な都道府県のフードバンクをいくつかご紹介していますので、こちらも参考になさってください。
団体名称 | 所在地 | 公式URL |
---|---|---|
フードバンク札幌(特定非営利活動法人札幌市福祉生活支援センター) | 北海道札幌市 | |
一般社団法人フードバンクあきた | 秋田県秋田市 | |
フードバンクおおた | 群馬県太田市 | https://www.city.ota.gunma.jp/005gyosei/0070-006kenko-shakai/foodbank.html |
フードバンク埼玉運営協議会 | 埼玉県さいたま市 | http://www.rofuku.net/saitama/kurashi/view.php?did=855&mid=33 |
フードバンクちば | 千葉県千葉市 | |
フードバンクいたばし | 東京都板橋区 | |
特定非営利活動法人もったいないジャパン | 神奈川県茅ケ崎市 | |
特定非営利活動法人フードバンクふじのくに | 静岡県静岡市 | |
フードバンク滋賀 | 滋賀県草津市 | |
特定非営利活動法人セカンドハーベスト京都 | 京都府京都市 | |
認定NPO法人ふーどばんくOSAKA | 大阪府堺市 | |
特定非営利活動法人フードバンク関西 | 兵庫県芦屋市 | |
特定非営利活動法人フードバンク岡山 | 岡山県岡山市 | |
特定非営利活動法人あいあいねっと | 広島県広島市 | |
高知あいあいネット・フードバンク高知 | 高知県高知市 | |
フードバンク福岡 | 福岡県福岡市 | |
フードバンクおおいた | 大分県大分市 | |
特定非営利活動法人フードバンクかごしま | 鹿児島県鹿児島市 | |
NPO法人フードバンクセカンドハーベスト沖縄 | 沖縄県那覇市 |
家賃が払えなかったり住む場所がない場合は「一時生活支援事業」や「住宅確保給付金」
お金がなくて困るものとして、食事の他にも「住む場所」があります。
その気になれば格安のアパートなどを借りることも可能ですが、それでも毎月2万円~3万円程度の家賃は必要ですし、「連帯保証人」や「初期費用」の問題もあります。
そこで、どうしてもお金がない人のために、以下のような公的支援が用意されています。
一時生活支援事業
この制度は「生活困窮者自立支援事業」の一つですが、お金がなくて住む場所にも困っているような人に対し、市などが公的に借り上げた住宅を一時的に貸し出す制度です。
この制度の恩恵を受けるには以下の条件を満たしておく必要があります。
条件(対象者) | ・住居がない不安定な住居形態の人 ・生活保護を受けていない人で且つ所得が一定水準以下の人 |
---|---|
貸与期間 | ・原則3ヶ月間(最長6ヶ月間) |
貸与されるもの | ・住居、及び生活に必要な衣類や食事など |
「どんな部屋を貸してくれるのか?」という点は気になるところですが、大阪市のように一般のホテルが貸し出されている例もありますので、それほど劣悪な住宅が貸し与えられることはなさそうです。
住宅確保給付金
この制度は、仕事を辞めて(また辞めざるを得ない状態になって)経済的に困窮し、さらに住居を失った人に対し支給される支援金です。
ただし、「将来的に再就職して自立した生活ができるようになること」が条件となっていますので、延々と支援を受けることは出来ません。
しかし過去の支給データを見る限り、支給を受けた人の約7割が3ヶ月以内に再就職を果たしていますので、生活再建までの支援金としては大変有効であることがわかります。
参考までに東京都の場合の支給条件や支給額を一覧表にしていますので、参考にして頂ければと思います。
【東京都の住宅確保給付金】
支給対象者 | ・申請日において65歳未満であって、離職等後2年以内の者 ・離職等の前に世帯の生計を主として維持していたこと ・ハローワークに求職の申し込みをしていること ・国の雇用施策による給付等を受けていないこと |
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収入要件 | 申請月の世帯収入合計額が、基準額(市町村民税均等割が非課税となる収入額の1/12)+家賃額以下であること。 |
資産要件 | 申請時の世帯の預貯金合計額が、基準額×6(ただし100万円を超えない額)以下であること。(東京都1級地の場合) 単身世帯:50.4万円、2人世帯:78万円、3人世帯:100万円 |
補助される家賃額 | 賃貸住宅の家賃額(上限額は住宅扶助特別基準額)(東京都1級地の場合 単身世帯:53,700円、2人世帯:64,000円 |
求職活動要件 | ハローワークでの月2回以上の職業相談、自立相談支援機関での月4回以上の面接支援 等 |
支給期間 | 原則3か月間(求職活動等を誠実に行っている場合は3か月延長可能(最長9か月まで)) |
病気やケガで働けない!お金がなくて生活ができないときは「傷病手当金」や「障害年金」を利用しよう
以上のほかにも、国民健康保険や会社の健康保険に加入している場合は、条件に合致すれば傷病手当金や障害年金を受け取ることも可能です。
傷病手当金
「傷病手当金」は病気やケガで会社を休んでも手当を受けることができる制度です。
ただし、以下の通り「仕事を休んでいる期間」や、「会社から給与を受け取っているか否か」など、厳しい条件をクリアする必要があります。
傷病手当金の詳細は、別記事「傷病手当金を受け取れない5つの理由と支給額シミュレーション」にて詳しく解説をしています。注意点や受け取れないケースなどを記述しているのでぜひ参考にしてください。
傷病手当金を受け取っても税金の支払いは義務付けられているので注意が必要です。
傷病手当金を受けていても支払うべき税金
なお、傷病手当金は働けなくなった場合にとても頼りになる制度ですが、この手当を受けている間も以下二つの支払い義務は残りますので、忘れないように注意が必要です。
- 健康保険料
- 住民税の支払い
傷病手当金を受給している間も「社会保険の被保険者である」という事には変わりありません。国民健康保険料や、厚生年金保険料の支払い義務は継続して残ります。
傷病手当金を受けた場合、普通に働いていた頃よりは収入は下がりますが、非課税になるほど生活が困窮することはありません。そのため、傷病手当金受給中も基本的に住民税の支払い義務は残ります。
住民税は前年の所得に対して計算されてきますので、前年の年収が多く且つ急に病気などで仕事を休まざるを得なくなった場合、住民税の支払いは厳しいかもしれません。
そんな場合は、住んでいる市町村の役場に「住民税の減免制度」がないか、確認してみて下さい。
下記に大阪市の住民税減免制度のHPを掲載していますが、大阪市の場合病気などを理由に所得が前年比で6割以下になる場合は、通常支払うべき住民税の3割~7割を減免してもらう制度があります。
【参考元】大阪市の住民税減免制度
障害年金
つぎに、何らかの事情で身体的な障害が残ってしまい仕事ができない時に支給される「障害年金」についてです。
障害年金には「障害基礎年金」「障害厚生年金」の二種類がありますが、病気やケガで初めて医師の診療を受けたときに国民年金に加入していた場合は「障害基礎年金」、厚生年金に加入していた場合は「障害厚生年金」が請求できます。
障害年金の請求要件についてもまとめていますので、以下をご覧ください。
障害基礎年金をもらう為の要件 | ・国民年金に加入している間、または20歳前もしくは60歳以上65歳未満に、初診日(障害の原因となった病気やケガの診療を受けた日)のある病気やケガで、法令により定められた障害が残ったとき。 ・初診日の前日において、次のいずれかの要件を満たしていることが必要(ただし、20歳前の年金制度に加入していない期間に初診日がある場合は、納付要件はない) (1)初診日のある月の前々月までの公的年金の加入期間の2/3以上の期間について、保険料が納付または免除されていること (2)初診日において65歳未満であり、初診日のある月の前々月までの1年間に保険料の未納がないこと |
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障害認定 | 初診日から1年6ヶ月を経過した日(その間に治った場合は治った日)に障害の状態にあるか、または65歳に達する日の前日までの間に障害の状態となった場合。 |
請求 | 障害認定日による請求 障害認定日に国民年金法施行令・厚生年金法施行令に定める障害等級1級、2級または3級の状態にあるときに障害認定日の翌月から年金が受けられる。 |
なお、どこまでの障害が年金の対象になるのかは、以下の参考元からご覧ください。
【参考元】 国民年金・厚生年金保険 障害認定基準
また、障害年金は身体的障害に加え、うつ病などの精神疾患の際にも支給を受けることが出来ます。
お金がなくて医療費が払えない場合は「無料低額診療事業」
つぎに「無料定額診療事業」についても解説していきます。
この制度は、低所得者やホームレスそしてDV被害者など、金銭的に余裕がない社会的弱者が十分な治療を受けられるために作られた制度です。(対象となるのは、他にも要保護者、人身取引被害者などが含まれます)
ただ「低所得者」と、ひとことで言っても基準があります。
たとえば、この制度を運営している北海道勤労者医療協会では、対象となる人の条件を以下の通り定めています。
- 全額免除の場合…月収が生活保護基準の概ね120%以下
- 一部免除の場合… 〃 140%以下
- 患者の申し出を含め、職員が生活困窮状態を知った場合は医療相談員が面談し、適用するかどうかを判断する。
さらに、この無料定額診察事業は生活再建が出来るまでの一時的な措置です。
そのため、例えば全額無料が適用されるケースでも、健康保険に加入するタイミング、または生活保護受給が開始されたタイミングで適用は打ち切られます。
【参考元】北海道勤労者医療協会
さらに、この制度を運営しているのは一部の医療機関のみです。
参考までに大阪で無料定額診察事業を行ってくれる病院などが以下の参考元で紹介されていますので、参考にしていただければと思います。
【参考元】大阪の無料低額診療事業実施施設一覧表
お金がなくて生活ができないときの最終手段「生活保護」
なお、ここまでご紹介した制度を利用しても生活が再建できない場合は、最終手段として生活保護を申請するしかありません。
ただ、生活保護を受けるためには、以下の基本条件を満たしておく必要がありますので、相当生活が厳しい状況でないと対象にはなりません。
【生活保護受給の条件】
- 世帯収入が各地域に定められた最低生活費以下であること
- すぐに生活費にあてられる財産をもっていないこと。(現金や貯金がある場合は不可)
- 65歳未満の健康体で、働く能力のある人は働く努力をすること
- 年金やその他の手当てがある場合は、先にそちらを利用すること
また、生活保護には以下の様々な支援制度が含まれていますので、こちらも参考にして頂ければと思います。
生活保護の種類 | 費用の内容 |
---|---|
生活扶助 | 食費、衣服代、光熱費 |
住宅扶助 | 家賃 |
教育扶助 | 義務教育に必要な学用品 |
医療扶助 | 医療費 |
介護扶助 | 介護サービスの費用 |
出産扶助 | 出産費用 |
生業扶助 | 就職するために必要なスキルを習得するための費用 |
葬祭扶助 | 葬式の費用 |
借金の返済が原因でお金がなくて生活ができないときは弁護士に相談してみよう
ここまで、何らかの事情で生活が苦しくなった場合の支援制度についてお伝えしてきましたが、このような方の中には「借金の返済に追われて生活が厳しい…」という方もいらっしゃると思います。
そんな方の場合は、公的支援を受ける前に是非弁護士に相談して借金を整理されることをおすすめします。
場合によっては法律の力を借りて借金返済を免除してもらえるケースもあります。
任意整理
債務整理の一つ目の方法は「任意整理」です。
ただ、この方法は「借金をした人=債務者」と「お金を貸した人=債権者」の間に弁護士が入って交渉し、将来発生し得る利息を減免してもらう借金整理方法です。
そのため、借金返済を免除してもらえるわけではなく一定期間支払いは続きますので、ある程度収入がある場合に使える債務整理方法と言えます。
個人再生
二つ目は個人再生ですが、この制度も借金返済を免除してもらえる訳ではありません。
個人再生は先ほどの任意整理と似た部分があり、「借金を減額して長期にわたって支払う」という意味では同じです。
しかし、任意整理は債権者の交渉次第で減額幅が決まりますが、個人再生は「民事再生法」という法律に乗っ取って減額幅が決まります。
また、任意整理は基本的に弁護士と債権者との交渉となりますが、個人再生は裁判で債権者と協議することになりますので、法的な強制力が違います。
場合によっては、債務者に預貯金などの財産がないケースで借金が1/5~1/10に減額されることもあります。
また、返済期間も最長5年となっています。
また、個人再生はこの後触れる「自己破産」とは異なり、自己所有の家や土地がある場合でもそれらを手放す必要がない…というメリットもあります。
自己破産
三つ目は「自己破産」です。
ただ、破産しただけでは借金の支払いは残りますので、借金を無かったことにする為には「免責決定」を受ける必要があります。
免責とはその名の通り「借金を支払う責任を免除してもらう」という制度です。
ただ、単純に「生活が苦しく借金が支払えないから」という理由だけで免責が認められる訳ではありません。
免責決定には以下の条件を満たしている必要があります。
- 資産や収入を考慮し「これ以上借金返済が出来ない」と裁判所に認めてもらえる事。
- 自己破産を受ける為に財産隠しなどの虚偽行為をしていない事
- 一度免責決定を受けた人が、前回決定から7年以内に再度免責を申し立てた場合は適用不可
さらに、自己破産を申し立てる場合は法的な手続きが伴いますので、一般的には弁護士に委託するケースがほとんどです。
そのため、借金の額や債権者の数などにもよりますが、自己破産の相談から決定までには30万円~60万円程度の弁護士費用や裁判費用がかかる事は覚えておいてください。
ただ、先ほどご紹介した個人再生や自己破産は裁判手続きが伴うため、申し立てから決定まで6ヶ月前後かかるケースが一般的です。
さらに弁護士に委託した時期を含めると、借金の返済がストップする期間が7~8ヶ月前後ありますので、その間に弁護士費用や生活再建の費用を貯蓄しておくことも可能です。
奨学金の支払が原因で、お金がなくて生活できないときの対処法は?
「お金がなくて生活が苦しい」という方の中には、学生時代に借りた奨学金の返済が重荷になっている場合があります。
そんな時には奨学金の「減額返還」や「返還期限猶予」という制度が利用できないか、検討してみて下さい。
各々の制度適用を受ける為には収入条件がありますが、申請が認められれば最長で5年分の返済を15年かけて返済する事も可能です。
減額返還 | |
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給与所得者 | 年間収入金額325万円以下 |
給与所得者以外の所得がある場合 | 年間収入金額225万円以下 |
返還期限猶予 | |
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給与所得者 | 年間収入金額300万円以下 |
給与所得者以外の所得がある場合 | 年間収入金額200万円以下 |
お金がなくて生活できないときは副業を始めてみたり、節約を心がけよう
当たり前の話ですが、収入が少ないのに支出が多ければ当然生活は苦しくなってしまいます。
そこで、本業での収入だけでは生活が出来ないなら、本業以外で収入を得ることを真剣に考えてみましょう。
たとえば、以下のような方法があります。
- 不要品を売る。
- ハンドメイド製品を作ってオークションで売る。
- ポイントサイトでお小遣い稼ぎ。
- 自宅に居ながらクラウドソーシングで稼ぐ。
なお、以上の情報については「今からできる手軽な金策を紹介!節約・稼ぎ方と禁物事項のまとめ」で詳しく解説していますので、是非ご覧ください。
お金がなくて生活ができないときはカードローンも検討しよう
「公的支援」や「副業」などを試みてもやはり生活が苦しい…という場合は、一時的にカードローンをうまく利用するのも生活再建方法の一つです。
カードローンを利用する…ということは「借金」することですので、否定的になる方も多いかもしれません。
しかし、今や日本人の5人に1人はクレジットカードやカードローンでキャッシングをしている時代です。
借り過ぎずにきちんと返済計画をたてて利用すれば、その間に生活を立て直す事も可能です。
銀行のカードローン
カードローンには主に「銀行系」「消費者金融系」「信販系」の3種類がありますが、低金利でお金を借りたいなら銀行のカードローンがおすすめです。
ただし、金利が低いという事はそれだけ審査は厳しくなりますので、申込条件をよく確認してから利用するようにして下さい。
一般的な金利条件は実質年率で10%~14%のところがほとんで、借入と返済実績を積み重ねることで限度額が上がり金利が下がる仕組みになっています。
大手消費者金融のカードローン
一方、消費者金融の場合は上限金利がおおよそ18%と、銀行よりは少し高めに設定されています。
ただ、先ほどの銀行カードローンとは異なり金利が若干高い分、比較的審査は通りやすくまた30日間の無利息サービスを提供しているところが多いため、一時しのぎで使うカードローンとしては最適です。
さらに、銀行カードローンは「即日融資不可」となっていますが、消費者金融は申し込み条件さえ整えば申し込み当日に即日融資も可能ですので、急ぎの資金を用意する場合には是非とも利用したいカードローンと言えます。
これらカードローンについては「意外と多くの人が利用しているカードローン!」でも詳しくご紹介しています。
お金がなくてもヤミ金から借りるのだけは絶対にやめよう
最後にどんなにお金に困っていても利用してはいけない「闇金」についてお伝えしておきます。
お金がなくて生活が苦しいと「無審査で3万円融資」「ブラックでもお金貸します」という広告につい目が向いてしまいます。
しかし、これらの甘い誘い文句を使って勧誘している業者は、ほぼ「闇金」か「ソフト闇金」です。
「ちょっとだけ利用するなら問題ないか…」と思ってしまい、闇金に手を出してしまう人も多いようですが、以下のリスクを抱えることになります。
- 10日で1割という高い利息を請求される(10万円借りると10日後には11万円を返済)
- 利息とは別で「保証料」や「手数料」を請求される。
- 口座売買や携帯電話の売買を持ち掛けられる。
- 自分の個人情報が闇金ネットワークで売り買いされる。
なお、闇金からお金を借りてしまうことのリスクや、正規の貸金業者とヤミ金とを見分ける方法について詳しく知りたい人は「ヤミ金からお金をかりるのは絶対にダメ!リスクと借りた場合の対処法」で詳しく解説していますが、今のヤミ金は本当に功名な手口を使ってきます。
「ちょっとぐらいなら大丈夫か」このちょっとした気持ちが危険です。
お金がなくて生活できない時の対処法、まとめ
さいごに、ここまでお伝えした内容を簡単におさらいしておきましょう。
【お金がなくて生活できない場合の対処法】
- お金がなくて食べるものがない場合はフードバンクを利用する。
- 生活再建までの一時しのぎとして、公的支援を受ける事も検討する。
- 借金で生活が苦しい場合は、債務整理をする。
- 副業をして収入を増やす
- カードローンを利用する。
金銭的に厳しく生活が困窮するケースは誰にでもあるものです。
しかし、そのような状態にならないように「病気を予防する」「収入を上げる為にスキルアップしておく」「万一のための保障制度に加入する」など、事前に対策できることもたくさんあります。
様々な公的支援もありますがそれだけでは足らない場合もありますので、「自己防衛」も考えながら普段から備えておきたいものですね。
※記載されている内容は2023年1月現在のものです。