借金が増える人の特徴とその理由とは?借金返済への道を知る
更新日:
公開日:2019.9.3
「なんで借金をしてしまうんだろう」
「借金をどうにかしてなくしたい!」
このように借金のことで悩まれている方は多くいます。借金をしてしまう特徴とその理由は人それぞれですが、その方々に共通点があることをご存じでしょうか?
ここでは借金をしてしまう特徴や理由、解決方法について解説をしていきます。現在借金に苦しんでいる方は、ご自身に合った方法で問題を片付けていきましょう。
この記事はこんな人にオススメ!
- 自分はなぜ借金をしてしまうのか知りたい人
- 多額の借金をなくして心に余裕がほしい人
この記事の目次
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- 20~35歳の方におすすめ
- 36~60代の方におすすめ
ギャンブルで借金が増える人の特徴と理由
まず、借金の整理方法をお伝えする前に、借金をしてしまう人の特徴から考えてみたいと思います。
借金を抱えている人の中で最も多いのは「ギャンブル依存症の人」です。厚生労働省が調査した結果によると、日本の成人のうち約3.6%の人がギャンブル依存症の疑いがあると言われています。これは、約320万人の人がギャンブルにのめり込むリスクがあることを表しています。
また、下記に金融庁が調査した結果を載せていますが、借金の理由として「ギャンブル」を挙げた人は、全体の15%と一定数いることが分かります。
ギャンブルと一言でいってもパチンコやパチスロ、そして競馬や競艇などさまざまなものがありますが、ギャンブルにはまってしまう人のほとんどはそこから抜け出せず借金を繰り返し、またそれを理由に離婚に至ってしまう人も少なくありません。
【借金をする理由 アンケート結果】

ギャンブルにはまってしまう人の性格
では、ギャンブルにはまってしまい借金を繰り返す人には、どのような性格の人が多いのでしょうか?
一概には言えませんが、ギャンブル依存症の方には以下のような特徴があるといわれています。
- 仕事や家庭のストレスを抱えていて、かつ時間に余裕がある人
- 非日常的な刺激を味わいたい人
- 仕事や人生に計画性がなく何事にも意思が弱い人
なお、ギャンブルにはまってしまう人のほとんどは、ギャンブルで負けたとしてもその負けた事実を自分の中で正当化してしまう傾向があります。
例えばパチンコで3万円負けたとしても、「3万円でストレス解消ができたのだからいいとしよう」という感じです。そのような人は少々ギャンブルで負けたとしても翌日にはそれをすっかり忘れているため、またギャンブルにのめり込んでしまうのです。
さらに最悪のケースとしては、ギャンブルで負けたお金をさらにギャンブルで返そうとする人もいて、そうなるとますますギャンブル依存症に拍車がかかってしまいます。
ギャンブルの負けを取り戻すための借金
またギャンブル依存症の人は、その負けを取り返すために借金をする傾向があります。
先ほどもお伝えした通り、ギャンブル依存症になるとギャンブルに負けたということを自分の中では認めたくないため、「少しぐらい借金してもすぐに取り返せるだろう……」という気持ちの方が先に立ちます。
そのため、消費者金融や銀行カードローンで借金を積み重ねていき、どんどんギャンブルにつぎ込んでしまうのです。
この「負けることが分かっているのに投資を繰り返す」という心理を、「サンクコストの心理」と言いますが、心理学でもこれは有名な話です。
サンクコストには「埋没費用」という意味があり、この心理が働くと過去の成功体験ばかりが記憶に残り、目の前にどんなリスクがあってもそれを認めないという事態に陥ります。
例えば、赤字で倒産することが分かっている会社でも過去に巨額の利益を得た経験があると、その経営者はいつまでも成功体験を思い出してしまい、借金を繰り返してでも経営を続けようとしますが、ギャンブル依存症の人もそれと一緒です。
ギャンブルで一度大勝ちをしてしまうと、その経験がそれ以降の負けを全て打ち消してしまい「いつかまた大勝ちできるだろう」という心理だけが先行して借金を繰り返してしまうのです。
今現在カードローンで借り入れをしている人はカードローンの借り換えで返済が楽になる可能性があります。
詳しくは、別記事「カードローンの借り換えで返済が楽になる理由」を参考にしてください。
借金返済のための借金が身に染みついている場合は注意!
また、ギャンブル依存症になっている人は借金返済が滞ってくるとさらに借金をして、「借りては返す」という自転車操業に陥る傾向があります。
確かに一度や二度は借金してギャンブルで大勝ちし、借金を返済できるケースもあるかもしれませんが、長い目で見ればそのようなことができるのもまれです。
借りては返すという自転車操業に陥るとどんどん利息が膨れ上がっていきますので、最初に借りたお金が50万円だったのに気が付けば2~3年後には300万円になっていた……というのはよく聞く話です。
ギャンブルで作った借金は、借金で返済することはできません。
きちんと返済と向き合いたい方は「お金の工面の仕方は?借金以外から最終手段の方法まで紹介」でも対処法をご紹介していますので、参考にしていただければと思います。
生活費で借金が増える人の特徴と理由
ギャンブルをしない人でも、最近では「生活苦が原因で借金してしまう」という人も増えています。
生活費の穴埋めをするために借金が増える
世間では「好景気が続いている」というニュースをよく見かけますが、実際にわれわれ一般人の生活が豊かになったかというと実際はそうではありません。
それを証拠に厚生労働省が調査した結果によると、調査対象の中で「生活が苦しい、大変苦しい、やや苦しい」と答えたひとは全体の56.5%に上ることが分かっています。つまり、日本国民の約半数以上は「生活費に余裕がない」ということになります。
特にシングルマザーなど収入が少ない世帯においては、生活費を援助してもらえるケースも少なく、結果として消費者金融などに頼らざるを得ないという現実もあります。
【参考元】厚生労働省調査結果|世帯の所得等の状況
ショッピングの浪費から借金が増える
借金が増えてしまう人のもう一つの特徴として、浪費癖があります。
自分のストレス発散のために、高価なブランド物や化粧品を見境なく購入してしまう人もいれば、「友達の中で貧乏人と思われたくない」というプライドばかりが先走り、身分不相応な高価なものを身につけようとする人もいます。
また、ショッピングの浪費で借金が増える人に共通しているのはクレジットカードのリボ払いです。クレジットカードのリボ払いはショッピングの利用額が多額になっても、毎月一定額さえ支払えばいいので、毎月の支払いが困難な人にとってはとても便利なシステムです。
ただ、リボ払いには年率で15%前後の利息がかかってきますので、毎月1~2万円程度の支払いでは「いつまでたっても返済が終わらない」ということになってしまいます。
例えば、ショッピング枠に50万円の残高があり毎月2万円の元金返済をしても、最終的に完済できるのは2年後で、その間に支払う利息は「約8万円」となります。
また、クレジットカードの支払いが遅れると遅延損害金も発生します。遅延損害金は実質年率で20%ですので、返済が遅れれば遅れるほど借金は雪だるま式に増えていきます。
20代で借金が増えすぎる人の特徴と理由
借金が増える人は、何もギャンブル好きの人や生活苦の主婦ばかりではありません。最近では20代の人たちも借金を抱える傾向にあります。
趣味が多すぎて借金が増える
20代の人で借金が増えてしまう人には、趣味に多額のお金をつぎ込んでしまうという共通の傾向があります。
例えばアイドル好きの人であればアイドルにお金をつぎ込みますし、ゲームに夢中になる人は新作のゲームが出たら借金してでも購入しようとします。
一方で20代の平均月収は多くても手取り25万円程度ですので、一人暮らしをしている人などは趣味に費やすお金はなかなか捻出できないのが現実です。
そのため、これらの趣味を我慢して堅実に生活している若者がいる一方で、自制心が弱い若者の中には安易に借金をしてしまい、気が付けば返済不能になっていた……ということも多々あるようです。
経験値を積むことに熱心すぎて借金が増える
また、商品の購入以外でも無理な交友関係を広げようとするあまり、借金を繰り返す人もいます。
よく「若いうちは何事も経験が必要」という言葉を聞きます。しかし、その言葉を履き違えてしまい身分にそぐわない会合に参加したり、友達から嫌われないために飲み会には全部参加したりする人もいます。そのような人は手持ちのお金がなくても、集まりの場には必ず参加するため自然と借金は増えていきます。
また、「自分を成長させるため」と称した過度な自己投資も考えものです。手当たり次第の資格取得でローンを組んだり、自己啓発セミナーにのめり込むあまり、費用を支払うために借金を繰り返したりする人もいます。
旅行で借金が増える人の特徴と理由
以上のほかにも借金が増えてしまう人の特徴としては、旅行で散財してしまうというケースもあります。
楽しい旅行は浪費しやすい
旅行はそう何回もできるものではなく、特に海外旅行ともなると年に1、2回しか行けないのが普通です。
そのため、楽しい旅行であればあるほど「いい思い出を作りたい」「次いつ行けるか分からない」という気持ちばかりが先走り、お金がなくなってしまうと旅行先でキャッシングしてしまう人もいます。
また海外旅行ではクレジットカードの利用がメインとなります。気分が高揚するうえ、金銭感覚が麻痺しやすく、旅行先から帰ってくると「思わぬ高額請求にびっくりした!」ということもよく聞く話です。
いずれにしても日常生活に戻った時には後悔することが目に見えています。旅行資金を借金に頼らないようにするためにも、旅行はきちんと計画を立ててから行くことをお勧めします。
浪費癖のある人は旅行積み立てを!
以上のように旅行で散財することを避けるため、最近では旅行会社が取り扱っている「旅行積立貯金」を利用する人も増えています。
JALやJTBが取り扱っている旅行積立は高い利息が付きますし、計画的に旅行資金を積み立てることができますので「意志が弱く、いつも旅行先で借金を繰り返してしまう」という人にはとっておきの方法といえます。
また、有名百貨店で提供されている「友の会」で旅行資金を積み立てるのもお勧めです。
百貨店の友の会では、毎月3,000~3万円程度の積立ができますが、12ヶ月積み立てるとプラス1ヶ月分の掛け金がボーナスとして付与されます。
例えば、毎月3万円を積み立てれば1年後には36万円になりますが、そこに1ヶ月分がプラスされますので「合計36万円の積み立てで39万円分の商品券」が戻ってくることになります。
ここで積み立てたお金は、百貨店の中にある旅行代理店でも使うことができますので、毎月少しずつ積み立てて大きなリターンを得つつ旅行代金に充てたいという方にはお勧めの方法といえます。
借金の理由によって解決方法は変わる!3つの債務整理方法
以上、借金を膨らませてしまう理由は人それぞれですが、借金が増えすぎてどうしても返済できなくなった場合にはどのような解決方法があるのでしょうか?
ここから、任意整理や自己破産などいくつかの借金整理法をご紹介します。
ただこれらの借金整理方法の中には、借金の理由によっては利用できないものもあります。
とはいえ、有能な弁護士に頼むことでそのような問題も解決できるケースがありますので、これからご紹介する借金の整理方法を検討している方は、まずは信頼できる弁護士に相談することをお勧めします。
任意整理で解決する
一つ目は任意整理で借金を整理するという方法です。
任意整理とは、その名の通り借金をした人と債権者つまりローン会社とが、任意で相談し解決策を見出すという借金整理方法のことを指します。
任意整理で双方が合意した場合、ほとんどのケースでは将来発生する利息をある程度カットしてもらえ、今抱えている債務についても一部減額してくれることがあります。
ただ、今までの利息をいくら減免してもらえるか、また将来の利息をどれぐらい減免するか、という点については弁護士の腕による部分も大きいですし、最終的に減免幅を決めるのはローン会社です。そのため、交渉次第では任意整理を認めてもらえないこともあります。
個人再生で解決する
次は個人再生で借金を整理する、という方法です。
先ほどの任意整理はお金を借りた人と債権者が任意で解決策を見出す、という方法でしたが、個人再生は裁判所を通じて手続きをしていきますので、法の力を借りて借金を整理することができます。
通常、個人再生で借金整理をした場合、現在抱えている借金を1/3程度に減額してもらえ、それを3年から最長5年で返済するという流れになります。
また、この後ご紹介する自己破産とは異なり、自宅に財産があってもそれを守った状態で借金返済を続けることができます。
そのため、家は手放さずに借金返済をしたいという人にとっては、最適な借金整理方法といえるでしょう。
自己破産で解決する
3つ目の方法は自己破産です。
ただ、自己破産が認められただけでは借金がチャラになるわけではなく、免責が認められて初めて借金がなくなります。本人に返済能力があったり不動産などを保有していたりする場合は自己破産が認められないケースもありますので、その点は注意したいところです。
また法律上、借金の原因がギャンブルや浪費による場合には、自己破産が認められないケースもあります。ただ、これも弁護士の手腕によるところが大きいので、自己破産の案件が得意な弁護士に依頼することをお勧めします。
専門家に相談するまえに借金の理由を明確にしておこう
今回は借金が増える人の特徴と、借金を返せない場合の整理方法について情報をお届けしました。
借金をしてしまう理由は人それぞれです。借金整理をうまく進めるためには、借金整理に至る理由や現在の収入状況など、事前の情報をきちんと整理しておくことが重要になります。
また、弁護士によっても得手不得手がありますので、自分が行おうとしている借金整理方法をある程度見極め、それを得意としている弁護士事務所に相談するようにしましょう。
ただ、債務整理をすると信用情報に傷が付き、最長5年から10年の間は新たなローンを組むことができなくなるなど、ある程度日常生活に支障をきたすことが予想されます。そのため、債務整理は最後の手段と考えておいたほうがいいでしょう。
借金が増えつつあり将来が不安……という方は、そもそも借金への認識が甘くないか、自分の意思に弱いところはないか、という点を見直すのが先決かもしれません。
※記載されている内容は2023年2月現在のものです。