「いろんなブライダルローンがあるけれど、どれを選べばいいのか分からない」

結婚に対する考え方の多様化によって、人生の一大イベントである結婚式にお金を費やす新婚の人が急増しています。そして、こうしたニーズを捉える形で、各社からさまざまな特徴や魅力を持ったブライダルローンが提供されるようになりました。

ここでは各社のブライダルローンの特徴を解説した上で、特におすすめしたいローンをご紹介します。ブライダルローン選びに迷っている人は、ぜひ参考にしてください。

この記事はこんな人にオススメ！

おすすめはどれ？ブライダルローンを選ぶ上で見るべきポイント

銀行系から共済系や民間系まで、一口にブライダルローンといっても、その種類や特徴はさまざまです。

ブライダルローンの利用を検討されている人の中にも、ご自身で調べてみた結果、どれにするか迷ってしまったという人もいるのではないでしょうか。

ここでは、皆さんが総合的な判断の元で選べるよう、ブライダルローンの特徴について紹介していきます。

金利によって返済金額が変わる

ブライダルローンはその特性から、契約＝ある程度まとまった金額を借りることが多いローンです。そして借入金額が大きくなるほど、金利の影響も強く受けます。

ブライダルローンを手がける北陸銀行の公式ホームページに設けられたシミュレーションを使って、借入総額100万円・5年返済（60回払い・ボーナス返済なし）という条件で試算してみました。

その結果は

利率3％：107万8,080円

利率4％：110万4,960円

利率5％：113万2,260円

となり、利率が1％増えるごとにおよそ2万7,000円の負担増となることが分かりました。

また、ブライダルローンによっては変動金利と固定金利がそれぞれ採用されており、これらの違いについても十分気をつけておきたいところです。

今回は3％、4％、5％の金利で試算しましたが、あくまでもこれは一例です。利用されるローンの金利に従って、正確な試算を改めて行ってください。

融資までスピーディーだと結婚式が近くても安心

一般的に結婚式にかかる全ての費用は、最終打ち合わせを完了するまで具体的な数字は分かりません。しかも式場への支払いは原則前払いとなっており、この費用は結婚式の7～10日程度前までに支払う必要があります。

申し込むタイミングによっては、すでに時間的な余裕がない可能性も十分に考えられます。

このため、審査時間が短く融資までの時間がスピーディーなものを選ぶことで、何かと慌ただしい結婚式直前でも準備が可能です。

使用用途が幅広ければ借りたお金を柔軟に使える

ブライダルローンはその名前の通り、結婚に関わる費用であればおおむね使途を問わず使えます。

ただし、想定されている利用目的にはローン商品ごとで若干の違いがあるため注意が必要です。

例えば「新婚旅行費用単独の借り入れは不可」や「挙式・披露宴費用を含めないと利用不可」などの制限や条件を設定しているブライダルローンもあります。これを満たさないような使い道を想定している人は、最悪融資を断られるかもしれません。

ブライダルローンの仕組みを今一度確認したい人は「ブライダルローンとは？仕組みから注意点までまるごと解説！」をご覧ください

各種ブライダルローンのおすすめすべき特徴を紹介

今回ご紹介するブライダルローン以外にも、地方銀行などからさまざまなタイプの商品が提供されています。ここでは地域を問わず全国の人が利用できる商品をピックアップしてご紹介します。

無利息期間がうれしい｜スルガ銀行「結婚式費用立替えプラン」

結婚情報誌「ゼクシィ」で有名なリクルートホールディングスとスルガ銀行が業務提携して提供するブライダルローンが、スルガ銀行「結婚式費用立替えプラン」です。

このブライダルローン最大の特徴が、利用日から最大3ヶ月間は無利息・無返済で利用できることです。

3ヶ月間なら結婚式を終えてからでも十分返済に間に合うので、ご祝儀や臨時収入を返済に充てるつもりの新郎新婦にとっては、特に魅力的なローンでしょう。

利用条件	・契約時年齢が20歳以上65歳未満 ・安定した収入があり継続した取引が可能 ・スルガ銀行リクルート支店の口座を有していること
利用限度額	10～800万円以内(1万円単位)
金利	年8.8～12.8％(使途・審査結果により決定)
用途	結婚式関連費用

400もの提携先式場が強み｜ジャックス「プレシャンテ」

400を超える国内外の提携先式場で挙式・披露宴を行う人を対象に提供されているブライダルローンが、ジャックス「プレシャンテ」です。

こちらは、借入金をジャックスから提携先式場へ直接支払う方式が採用されています。契約者がその都度支払いを行う必要がなく、支払いに関する手続きを全てジャックス側に一任できる点が魅力でしょう。

使途が限られていることから、金利も年6.5％と低利で利用できる点も特徴です。

利用条件	安定した収入があること(年金受給は不可)
利用限度額	10～500万円以内(1万円単位)
金利	年6.5～18.0％(返済回数に応じて3段階で適用)
用途	結婚式関連費用(提携先結婚式場から発生する費用にのみ利用可)

プレシャンテについて詳しく知りたい人は、別記事「プレシャンテは審査に通りやすい？ジャックスのブライダルローン」をご覧ください。

100万円以下なら収入証明不要｜住信SBIネット銀行「多目的ローン」

ネット専業銀行として有名な住信SBIネット銀行が提供する「多目的ローン」は、ブライダル専用のローンではありません。しかし、ブライダルに関連した費用にも使える幅広さが魅力の商品です。

100万円以下であれば収入証明の提出が原則不要で、見積書や請求書、支払先の口座情報と本人確認書類のみの提出で申し込めます。

利用条件	・契約時年齢が20歳以上もしくは完済時満70歳未満 ・安定した収入があること ・保証会社からの保証が受けられること ・住信SBIネット銀行口座を有していること
利用限度額	10～1,000万円以内(1万円単位)
金利	年2.975～4.975％(使途・審査結果により決定)
用途	・結婚式関連費用・新婚旅行費 ・新居関連費用(家具家電・インテリア・引越・家賃など)

ブライダルローン専門の業者｜ワンダーステージのブライダルローン

ブライダルローンを専業として取り扱うワンダーステージが提供しているブライダルローンは、限度額の高さと1円単位で借入額が調整できる点が魅力の商品です。これによって、無駄なく必要な分だけ借りるといった活用もできます。

利用条件	・安定した収入と職業を持っていること(無職は原則不可) ・100万円以下は配偶者を、100万円超はさらに3親等以内の親族2名を連帯保証人にできること
利用限度額	10～500万円以内(1円単位) ※海外挙式場など一部会場は300万円まで
金利	年8.7～20．0％(返済方法によって変化)
用途	結婚式関連費用

ワンダーステージについては、別記事「ブライダルローン「ワンダーステージ」の審査は厳しい？」にて詳しく解説をしています。

スピーディーな融資が強み｜オリコのマイティエール「ブライダルプラン」

信販会社としても有名なオリコでは「マイティエール」という多目的ローンを提供しています。このローンにはブライダルプランも含まれており、結婚に関する費用目的で利用可能です。

利率は最低で年6.0％ですが、オリコカードの会員なら実質年率5.7％から利用できます。

審査結果は最短即日です。必要書類と契約書類を送付後電話で契約内容の確認が行われた後、2営業日以内には振り込みが行われるスピードの速さは、他を圧倒しています。

利用条件	・契約時年齢が20歳以上 ・安定した収入がある
利用限度額	10～300万円以内(1万円単位)
金利	年6.0～13.2％(借入額により決定)
用途	結婚式関連費用

手続きは全てネットで完結｜楽天銀行「ブライダルローン」

ネット銀行ならではの手続きの便利さが光る楽天銀行「ブライダルローン」は、申込書の記入が一切不要です。返済は元利込定額返済方式のため、50万円以下なら毎月1万円から返済可能で、無理なく対応できます。

ただし、新婚旅行費のみをまかなう場合、目的型ローン「トラベルローン」に申し込む必要がある点に注意が必要です。

利用条件	・契約時年齢が20歳以上60歳以下(完済時65歳以下) ・仕事を持ち安定した収入がある(年収300万円以上が目安)
利用限度額	10～300万円以内(1万円単位)
金利	年7.0%(固定金利)
用途	・結婚式関連費用 ・新婚旅行の費用(単独の場合は別途トラベルローンへの加入が必須)

楽天銀行ブライダルローンについて、別記事「楽天銀行ブライダルローン｜手続きを怠ると金利が倍になる可能性も」にて詳しく解説をしています。

金利の低さが魅力！ろうきん「フリーローン」

ブライダルだけというわけではありませんが、ブライダルを含めたさまざまな目的に利用できるろうきんの「フリーローン」もおすすめです。

居住地域によって条件が若干変わりますが、金利はおおむね低く設定されています。こちらのフリーローンについては別記事「結婚式の費用はろうきんで安心！他のブライダルローンとろうきんの徹底比較」でさらに解説しているので、ぜひご覧ください。

居住地域によってはかなりお得｜JAのブライダルローン

上記のろうきんと同じく、居住地域によってローンの内容が異なるのがJAのブライダルローンで、全国の全てのJAで利用可能です。

ろうきんと同じくJAも、低金利での利用が狙える金融機関です。

一例として、JA新潟市が提供する「ブライダルローン　マリアージュ」は変動金利で年3.35%、JAのべおかは固定金利で年3.925%です。さらにJA筑紫の「いい夫婦」については、語呂合わせを採用した破格の1.122%という大変お得な金利が設定されています。

JA筑紫「いい夫婦」の基本情報

利用条件	・JA筑紫管内に住所もしくは勤務先がある ・契約時年齢が20歳以上で完済時76歳未満 ・継続安定した収入がある ・保証機関(株式会社オリコ)の保証が受けられる
利用限度額	10～500万円以内(1万円単位)
金利	年1.122%
用途	・結婚式関連費用 ・新婚旅行費用

洋服の購入やエステにも使える｜ツヴァイ「婚活・ブライダルローン」

イオングループである結婚相談所最大手としても有名なツヴァイが提供する「婚活・ブライダルローン」は、すでに結婚が決まっている人だけでなく婚活中の人でも使える点が最大の特徴です。

結婚費用をはじめ、洋服や装飾品・車の購入費やエステ、美容整形、インプラント・レーシックなど、個人用途であれば原則自由に使えます。

利用条件	・契約時年齢が20歳以上60歳未満 ・安定かつ継続した収入が見込める ・イオン銀行に預金口座が有している
利用限度額	10～700万円以内(10万円単位)
金利	年3.8～13.5％
用途	原則自由(事業資金は除く)

オリックス・クレジット　ブライダルローン

大手リース会社としても有名なオリックスのクレジット部門会社が提供するブライダルローンは、最大800万円という利用限度額の高さが魅力です。担保・保証人が原則不要なのも特徴でしょう。

利用条件	・契約時年齢が20歳以上65歳未満(完済時70歳未満) ・定期収入がある個人
利用限度額	10～800万円以内(1万円単位)
金利	年6.0～10.0％
用途	・結婚式関連費用 ・新婚旅行費用

おすすめのブライダルローンは？

利用される人の目的やニーズに応じて、おすすめのブライダルローンには違いがあります。その中であえて1つを選ぶとするのなら、抜きん出た特徴を元に選ぶ方法がおすすめです。

金利の低さならろうきん・JAがおすすめ

単純な利率の低さだけで見ると、他の金融機関のものと比べて圧倒的な印象なのが「ろうきん」と「JA」の2つです。

他の金融機関のものと比べて、単純な利率が圧倒的に低いのが「ろうきん」と「JA」の2つです。

ただしこれらはいずれも、居住地域などによって利用が厳しく制限されています。ご自身のお住まいの地域が対象内かどうか、営業所や支店へご確認ください。

融資までがとにかく早いオリコ

融資までの時間をできるだけ短くしたいのであれば、最短2営業日で融資が受けられるオリコのブライダルローンがおすすめです。

ライバルの多くが2～3週間程度を見込んでいるのに対し、わずか2日で融資が受けられるオリコは、とにかく早くお金が必要な人にとってオンリーワンな存在です。

使い道の広さならイオングループ・ツヴァイが有利

ブライダルローンの多くが、結婚に関連した費用に使途を制限しています。

そんな中、個人用途であれば使い道は原則自由という破格の条件を提案しているイオングループ・ツヴァイのブライダルローンは、使いやすさの点で極まった存在です。

結婚だけでなく、結婚を実現するための整形やエステなどの費用にも使える点も魅力でしょう。

ツヴァイを利用している会員専用のサービスである点にご注意ください。

スルガ銀行も条件は魅力的だが

スルガ銀行の結婚式費用立替えプランは、最大3ヶ月間は無利息・無返済で利用でき、これは他のローンでは見られない特徴です。

ただし、スルガ銀行は投資用不動産に関する不正融資事件やデート商法への加担といった不正が相次いで発覚しています。

これらは経営に著しい悪影響を及ぼしており、今後の推移によっては業績が更に悪化するリスクも考えられます。それでも利用されるのであれば、細心の注意を払ってください。

まとめ｜特徴を理解した上で最適なブライダルローンを選ぼう

今回の結論としては、利用される人の目的やニーズによって一番おすすめのローンは変わるということです。つまり、契約前に目的や用途、そして必要な金額を確認した上で、それに見合ったローンを選ぶのがポイントでしょう。

上手に選べば他のローンと比べて破格の好条件で融資が受けられます。今回ご紹介したポイントや情報を元に、ご自分に一番合った選択肢を見つけてください。

この記事とともに別記事「ブライダルローンは一括返済や繰上返済をした方がいい！理由と解説」をご覧いただければ、ブライダルローンをさらにお得に利用できるのでぜひご覧ください。

※記載されている内容は2023年2月現在のものです。