カードローン返済ができない時の対処法|遅延損害金の恐怖
更新日:
公開日:2019.11.7
賢く使えば便利なカードローンも、無計画に利用したり使いやすさから乱用し過ぎたりすると返済できなくなってしまう可能性があります。
これから滞納しそう、今現在も滞納している人は、まずはカードローン会社に連絡を入れましょう。どうしても返済ができない場合には、債務整理の専門家に相談する必要があります。
滞納時に避けて通れない遅延損害金が、どれほど恐いものなのかについても解説をしていきます。
この記事はこんな人にオススメ!
- 多重債務で滞納状態となっている人
- カードローンのリスクについて知りたい人
この記事の目次
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- 20~35歳の方におすすめ
- 36~60代の方におすすめ
カードローンの返済ができない状態は「かなり危険」
突然の出費などで手持ちのお金がなくなってしまい、カードローンの返済が難しいというケースは決して珍しくありません。返済する意思はあっても、困難な状況から滞納状態に陥っている人も多いようです。
しかし、理由が何であったとしても、お金を貸す側である貸主から見れば「返済されない」という事実が問題であり、放置すると後々トラブルになる可能性もあります。
カードローンで借りているお金の返済ができない状態は、非常に危険かつ日常生活のさまざまな部分に悪影響を及ぼす恐れがあります。
例えば、スマホを新しい機種に買い換えたい人や自動車や住宅の購入にマイカーローンや住宅ローンの契約を検討している人は、いずれもこれらの予定が全て困難になりかねません。
カードローンの返済ができず滞納し続けてしまうことのリスクとして、「ブラックリスト入り」「裁判・差し押さえ」、そして「遅延損害金」という3つのものが代表的です。
ブラックリストになると生活に支障が
一定期間にわたって返済が滞ったりどうしても払えず自己破産したりすると、「事故情報(ネガティブな情報)」として信用機関に登録されます。これが、ブラックリスト入りと呼ばれる状況です。
一度ブラックリスト入りになってしまうと、あらゆるローンの利用が原則不可能になります。クレジットカードも一切契約できず、生活にも著しく影響を及ぼしかねません。
スマホの買い換え時に割賦契約は利用できず、自動車や住宅の購入にローンを使うこともできなくなります。
どの程度滞納すればブラックリスト入りするかの明確な指標はなく、各業者でルールはさまざまです。中には、わずか1ヶ月分の返済を滞納しただけでブラックリストに入ってしまった人もいるので、短期間の滞納だからといって安心は禁物です。
裁判・差し押さえに発展
カードローンの返済が困難な状態を放置し続けてしまうと、最終的には裁判を通じた財産の差し押さえへと発展します。一度裁判になってしまうと、その後すぐに返済の意思を示しても手遅れです。
特段の理由がない限り、滞納している側が裁判で勝てる見込みはほとんどありません。
したがって、放置し続けて裁判まで発展してしまった段階では、給与や貯金、自動車などが差し押さえされる可能性が非常に高いことを肝に銘じておきましょう。
カードローン滞納による裁判や差し押さえについては、別記事「カードローンを滞納すると裁判!督促・催促は差し押さえの前段階!」にて詳しく解説をしています。
対処法についても紹介しているのでぜひ参考にしてください。
カードローンの返済ができない日数分だけ「遅延損害金」が発生
カードローンの返済ができない状態が継続すると、遅延損害金というペナルティーが発生します。遅延損害金は通常の利息よりも高い金利で支払う必要がある費用です。
多くのカードローンでは年利20.0%の遅延損害率が設定されています。通常15.0%前後がカードローンの金利であることを考えれば、いかに高額なペナルティーであるかが分かるでしょう。
具体的な遅延損害金額の計算方法は、以下の公式を使います。
遅延損害金=借入残高×遅延損害金の年利÷365日×遅延日数
計算式からもお分かりのように、遅延損害金も利息と同様に日割りで算出されます。
では、具体的に遅延損害金を計算してみましょう。
借入残高が20万円、遅延損害金率が20.0%、遅延日数が30日経過した場合の遅延損害金は以下のようになります。通常時の金利は15.0%です。
計算式 | 金額 | |
---|---|---|
通常時15.0%の利息 | 20万円×15.0%÷365×30 | 2,465円 |
遅延損害時20.0%の利息 | 20万円×20.0%÷365×30 | 3,287円 |
差額 | 3,287円-2,465円 | 822円 |
通常と遅延時の差額は822円であり、この数字だけを見れば「たった822円?」と思っても不思議ではありません。ただし、これは本来払う必要がないお金なのです。
次に、借入残高が150万円(通常年利3.0%)、遅延損害率が同じく20.0%、遅延日数30日のケースではどのようになるのでしょうか。
以下表をご覧ください。
計算式 | 金額 | |
---|---|---|
通常時3.0%の利息 | 150万円×3.0%÷365×30 | 3,698円 |
遅延損害時20.0%の利息 | 150万×20.0%÷365×30 | 2万4,657円 |
差額 | 2万4,657円-3,698円 | 2万959円 |
差額は先ほどと大きく異なり、2万959円です。
より多くを借り入れた人、通常金利が低い人、そして利用日数が多い人ほど遅延損害金は大きく感じやすく、ストレスに感じるでしょう。
このように、遅延損害金は日数が長くなるほど返済がどんどん困難になってしまうため、できるだけ早い解消が不可欠なのです。
遅延損害金を大きくしないためにも、いち早い返済をしましょう。カードローンの返済方法については「カードローンのおすすめ返済方法|手間と手数料を省いて早く完済する」で、詳しく解説しています。
カードローン返済がどうしても困難なときの対処法
借りているカードローンの返済が、何らかの理由からどうしてもできない状況に陥ってしまった場合、どのような方法をとるべきなのでしょうか。
ここでは、具体的な対処法についてご紹介していきます。
まずはカードローン会社に電話連絡
カードローンの返済が「無理」と思った段階で、すぐにカードローン会社に連絡しましょう。貸主側が最も嫌がるのが、借り主への連絡が一切取れなくなることです。
連絡が取れないということは、借主との意思疎通ができず、その後の対応の協議もできなくなります。したがって、貸主側も強制解約や裁判など強硬な対応をとらざるを得なくなるのです。
滞納している立場上、連絡するのはあまり気乗りすることではありません。それでも、連絡時には以下の要点を必ず伝えてください。
- 返済が遅れている理由
- 返済できる金額
- 返済できる日時
放置せずきちんと自ら連絡を入れ相談してくれる借主に対して、柔軟な対応を示してくれる会社も少なくありません。
中には強硬な対応を示す会社もあります。それでも「放置する」ことはデメリットはあっても「相談する」ことで発生するデメリットは一切ありません。
決して怖がらず、誠心誠意を持って対応してください。
親族や身内に相談
カードローンの返済が困難な場合、まずは親族や身内など近しい人に相談するのも一つの有効な手段です。
どの程度の返済額に困っているのかをきちんと相談した上で親族に対して将来的に返す意思を示しつつ相談すれば、無利子でお金を工面してもらえる可能性も少なくありません。
ただし、適当な対応では関係が悪化してしまう恐れもあるので、誠心誠意を前提に相談することをおすすめします。
債務整理の専門家に相談
カードローン会社に相談しても待ってもらえず、親族に相談することもできない場合には、債務整理の専門家への相談をぜひ検討してください。
弁護士や司法書士といった適当な資格を持つ専門家に相談することで、素人判断では気づけない意外な解決法が見つかることもあります。
専門家を通じた解決方法としては「自己破産」が有名です。しかし、状況によっては自己破産よりも軽いリスクで済む「任意整理」や「個人再生」などが提案される場合もあります。
こういった手段には、いずれも専門的な法的知識が欠かせません。プロに任せることで、つらい状況を打破しつつ手間のかかる作業も一任できます。
ただし、債務整理になったという事実は必ず信用情報機関に登録されます。これにより、新たな借り入れが難しくなることだけは理解しておいてください。
カードローン多重債務の場合にはおまとめローンも
カードローンの多重債務に陥っている人には、おまとめローンの利用をおすすめします。おまとめローンとは、複数の会社から借りている状態を一本化することで支払い総額を減らせる方法のことです。
おまとめローンの主な魅力は、以下の通りです。
- 金利が下がることにより支払い総額を減らせる
- 管理が楽になり、返済計画が立てやすくなる
- 信用情報に影響しない
- 総量規制の対象外で年収の3分の1以上を借りられる
多重債務に陥っている返済が困難な人にとっては、どれも魅力的なものばかりです。
おまとめローンを利用する上での注意点
おまとめローンを利用する際には、以下のような注意点があることも覚えておいてください。
- 利用額が高額になりやすいため審査が厳しい
- 支払総額が下がらない場合がある
- 追加借り入れができない場合が多い
おまとめローンは、複数社からの借り入れを一本化する方法です。
おまとめローンの申込時に申告する金額は高くなりやすく、金額に応じて審査難易度も高くなります。
場合によっては審査に落ちる可能性も想定した上での利用が欠かせません。
おまとめローンごとで、金利は異なります。おまとめローンで複数社からの借り入れを一本化できたとしても、金利が高くなってしまい支払総額が減らないケースもあります。これを防ぐためにも、必ず金利差を調べた上で利用するローンを選びましょう。
おまとめローンとして提供されているローンの多くは、カードローンで利用できるような追加借り入れが原則できません。
もし追加借り入れの可能性がある場合には、別記事「カードローンの借り換えで返済が楽になる理由」を参考にしてください。
おまとめローンによっては、元々の借入先と解約することを利用条件に設定しているものがあります。
契約を解消しないで追加借り入れすると、規約違反と見なされ強制解約を含めたペナルティーの対象となるため、注意が必要です。
まとめ|カードローン返済ができないときはすぐに連絡!
カードローンの返済が困難と判断できた状態で、放置だけは絶対にせず、必ず具体的な対処法の実践を強くおすすめします。
安易な放置は、さらなる状況の悪化を招きかねません。今回紹介した方法を中心に具体的な対策をして、最悪の事態だけは避けてください。
リスクをしっかりと知ることで、自ずととるべき対策は見えてきます。状況を改善する方法は、必ずあります。無理だからといってそこで諦めず、最後まで粘り強く状況の改善を図りましょう!
※記載されている内容は2023年2月現在のものです。