税金が払えないとどうなる?相談すれば差し押さえられないの?
更新日:
公開日:2020.2.18
税金は国民の義務なので支払わなければならず、放置していると不動産や給与を差し押さえられてしまいます。
差し押さえを免れるためには支払う必要があり、全額一括で払えない場合には分割相談に乗ってくれることも多いです。
自己破産しても税金の納付は免責できません。
この記事の目次
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税金が払えないとどうなるの?差し押さえはされる?
生活をしていく上でさまざまな税金が課されます。
その中でも住民税が払えずに困っている人が多く、差し押さえされるのでは?と心配している人も珍しくありません。
結論から伝えると、放置をすればいずれ差し押さえが入ります。
住民税を例に挙げますが、なぜ払えなくなってしまうのでしょうか?
多くの人が払えなくなる根本的な理由は以下4つです。
- 転職活動中で一時的に収入がなくなった
- 去年は正社員として勤務していたが、今はフリーターになり収入が大きく減った
- フルタイムで働いていたが、専業主婦になり収入がなくなった
- 自身・身内の病気やけがで出費が増して税金を払う余裕がない
このように「収入が減る」「出費が増す」のいずれかのケースに当てはまると住民税が払えなくなりがちです。
住民税は前年度の所得に応じた金額を本年度に支払うルールのため、このような状況に陥ってしまいます。
ここから、税金を払えないとどうなるのか見ていきましょう。大きく分けて5段階に分けられますが、差し押さえは最終段階です。
[1]未納分の請求である「督促状」が届く
納付期限を過ぎても税金が支払われない場合、まずは請求する督促状が送られます。
自治体によって異なりますが、およそ1ヶ月前後で督促状が届き、その前後に電話連絡が入る場合もあります。
督促状には「一定の期間内に税金を納めることできない時には、財産が差し押えられる可能性がある」旨が記載されており、「差し押さえ予備軍」としてチェックされます。
[2]法的手段もやむを得ないと書かれた「催告書」が届く
督促状が送られてからも税金を払わないでいると、催告書が送付されます。督促状が送られてからおよそ1ヶ月程度と考えておきましょう。
以下は、横浜市の催告書について解説しているページからの引用です。
このように催告書は督促状と同じく、期限までの納付をお願いするものです。しかし「税金を払わなければ強制執行の可能性がある」ということを明記しており、迫る文言に変わっていくことが特徴ともいえます。
[3]いつでも差し押さえができる「差押予告書」が届く
さらに滞納を続けていると「差押予告書」が送付されます。これは税務署や自治体からの最終勧告なので、かなり危険な状態です。
差押予告書が届くのは税金を滞納してから3ヶ月程度で、自治体によっては1年あるいはそれ以上経過してから送られてくるケースもあります。
この段階に入るといつ差し押さえられてもおかしくありません。実際に、ここまでの長期間を滞納している人がすぐに支払うことは困難な場合が多いです。
[4]差し押さえるための準備「財産調査・身辺調査」
差押予告書が届いた後に滞納者の身辺・財産調査が行われます。調査は徴税吏員(ちょうぜいりいん)によって行われ、以下が調べられます。
【身辺調査の内容】
- 親兄弟などの家族構成
- 引っ越し履歴
- 住民票の取得
- 勤務先や取引先の調査
- 戸籍の調査
【財産調査の内容】
- 会社から振り込まれる給与
- 自動車を所有しているかどうか
- 銀行口座の取引詳細
- 生命保険に解約返戻金などはないか
- 不動産謄本の入手
財産調査では、当人の了承がなくても金融機関へ問い合わせを行えるように法律で認められています。
他にも、給料債権の差し押さえができるかどうかを判定するための「給与支払い状況に関する照会書」が勤務先に送付され、受け取った会社などは原則として照会に協力しなければいけません。
[5]差し押さえ
ここまでにかかる月日は自治体によって大きく異なりますが、最終段階として差し押さえられます。身辺・財産調査を経て差押予告が行われると実行されます。
ここで、差し押さえの対象物を見ていきましょう。
税金が払えないときの差し押さえ対象物
以下リストは差し押さえの対象物です。
先ほどの財務調査の内容で紹介したものと関連性の高いものが、差し押さえられることが分かります。
- 給与・預貯金
- 不動産
- 動産(自動車・宝飾品など)
- 生命保険
それぞれ詳しく見ていきましょう。
給与・預貯金
給与差し押さえの場合、全額を取られるわけではありません。
給料は人が生活をする上で必要不可欠なものなので、必要な分は残されるように設定されます。
概要ですが、給与差し押さえの対象金額は以下です。
給与額から税金や健康保険料などを引いた手取り額の4分の1
残りの4分の3は手元に残りますが、それが33万円を超える場合には超過分の全額が差し押さえ対象です。
預貯金の場合、給与の差し押さえとは異なり請求額は全額差し押さえられます。
対象の口座が凍結されることはなく、通帳、キャッシュカードなどが取り上げられることはありません。差し押さえ後も通常通り使用可能です。
不動産
不動産が差し押さえられた場合、公売にかけられ売却額が未納分に充当されます。
役所や税務署と前向きに話し合い、差し押さえを解除してもらうことで任意売却が可能になるケースもあります。
動産(自動車・宝飾品など)
動産とは動かすことのできる財産のことで、不動産以外の全てを指します。
国税庁が管理する公売情報を見ると、さまざまな動産が差し押さえられるということが分かります。
- 自動車
- 絵画
- 時計
- 高級ブランドの服飾品
- 商品券
「こんなものまで差し押さえるの?」と思うようなものが出品されることもあり、価値が高いと判断された時点で差し押さえの対象となると覚えておきましょう。
生命保険
ゴルフ会員権、特許権、リゾート会員権など、換金できるものであれば差し押さえの対象で、生命保険も例外ではありません。
なぜ生命保険が差し押さえ対象になるのか、それは短期間で効率よく未納分に充当できる解約返戻金の受け取りが目的です。
掛け捨てタイプの保険は資産にはならないため、差し押さえられることはありません。
自己破産しても税金は免責にならない!時効も難しい!
滞納している税金は自己破産をした後でも支払わなければなりません。
自己破産による免除の対象は借金などの支払いのみで、税金は免除の対象外です。
これは破産法に定められており、所得税や住民税、自動車税が該当し、他には国民健康保険料や国民年金も含まれます。
これらは全て「非免責債権(ひめんせきさいけん)」といわれるもので、免責の効力が及ばない債権のことを意味しています。
税金が払えず時効を待ってもほぼ不可能
時効は、督促状が送付された時点で中断します。
「郵便を受け取っていないとうそをいえば問題ないでしょ」と思ってしまうかもしれませんが、内容証明郵便などで送付されれば言い逃れはできません。
さらに、時効が来る前には差し押さえが入るため、ほぼ不可能と思っておきましょう。
税金を払えないときの対処法
税金を払えない場合の対処法として以下があります。
- 分割納付してもらう
- 相談し納税を待ってもらう
- 減免制度を利用する
- 金策をする
- 債務整理をして支払いを税金に回す
差し押さえられそうな緊急性が高い状況時には、金融機関からの借り入れを検討しましょう。金利が高い場合が多いので注意が必要ですが、ここぞという時に力になってくれます。
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分割納付にしてもらう
役所や税務署の担当者に対して、支払う意思が伝われば分割納付にしてもらえる可能性があります。
担当者次第ですが「月にいくら払えるのか」を考慮して金額設定してくれることも珍しくありません。
「次に1回でも滞納すれば差し押さえます」と念を押されることもあるため、それに従い誠実に納税することを心がけましょう。
分割してもらう際には税金の支払いが重ならないように注意する!
分割納付の注意点として、税金の支払いが重なる危険性があります。
例として住民税のケースを紹介しましょう。
12回分割で納付することを決めた場合、次年度分の納税と必ず重なります。
滞納分1万円の支払い+次年度分の支払い1万5,000円と仮定すると、ひと月に2万5,000円もの金額を納めなければいけません。
急激にひと月の支払負担が増すため、再度税金を払えなくなりかねません。その点も踏まえて、担当者に分割をお願いしましょう。
相談し納税を待ってもらう
納税が難しいと認められれば、一定期間に限って納税を猶予してもらえる場合があります。
以下は国税庁公式サイトからの引用です。
A 財産について、災害を受けたり盗難にあったこと
B 納税者や家族が病気にかかったり負傷したこと
C 事業を廃業したり休業したこと
D 事業について著しい損失を受けたこと
E 上記のAからDに類する事実があったこと
F 本来の期限から1年以上経過した後に、修正申告などにより納付すべき税額が確定したこと
担当者に相談をするわけですが、相手も人間です。態度が悪い人や身勝手な言い訳で猶予を求められても、良い印象を抱かれることはありません。
真摯な態度で支払う意思を示してください。
減免制度を利用する
状況に応じて減免制度を利用できる場合があります。その条件や基準は自治体ごとに異なるため、確認が必須です。
この申請は納付期限内のみ受け付けており滞納分については適用されないので、税金が払えないと分かった時点で検討しましょう。
金策をする
現実的な金策方法として以下があります。
- 不要品をフリマアプリで売却する
- クラウドソーシングを利用する
- 親族にお金を借りる
- 金融機関から融資を受ける
フリマアプリやクラウドソーシングはお金が手元に入るまでに時間がかかります。急いでお金を借りたい場合には、親族、金融機関からの借り入れを考えておきましょう。
金融機関からの借り入れは先ほど説明しましたが、以下の別記事「今からできる手軽な金策を紹介!節約・稼ぎ方と禁物事項のまとめ」では、金策に関する情報をまとめています。
すぐに取り組めるものもあるのでぜひ参考にしてください。
債務整理をして支払いを税金に回す
先述しましたが、債務整理である自己破産をしても税金の支払義務がなくなるわけではありません。
債務整理によって「借金に充てていたお金を税金の支払いに回す」という意味で債務整理はおすすめです。
債務整理の手続には以下4つの手続きがあります。
- 過払い金請求
- 任意整理
- 民事再生
- 自己破産
これらは自分で行うことができますが、借入先が全く相手をしてくれない可能性もあるため、専門家に依頼すると安心です。
税金が払えず差し押さえられた人の体験談
ブログやSNSで検索をすると、税金が払えずに悩んでいる人が多いことが分かります。ここではその影響で差し押さえられてしまった人たちの体験談を紹介します。
【30代男性/無職】
5年前に住民税が払えず、30万円ほどたまっていました。他に支払いがあり後回しにしていたところ、気付けばこんな大きな額になっていました。ある程度まとまった金額でなければ分割には応じてくれず、それでは払うことができなかったので給与を差し押さえられてしまいました。
税金は納めなければいけないものと重々承知していますが、親の医療費が原因ということを考慮されなかったことに驚きました。
【20代男性/フリーター】
転職をして手取りが減ったので税金が払えずにいました。督促状が来たタイミングで分割のお願いをしにいき、月々1万円の支払いすることに決まりました。
しかし、入るはずのボーナスがカットされてしまい、その分割納付も2ヶ月ほど滞ってしまいました。そのタイミングで差押予告書が届き、銀行口座が差し押さえにあいました。
【30代女性/パート】
税金(住民税と自動車税)が払えず1年ほど放置していました。催促は来ていたのですが、平日はもちろん土日にも休みなしで働いていたので、市役所になかなか行けずじまいでした。まさか本当に差し押さえられるとは思っていなかったので驚きました。
税金が高すぎる!払えないときに見ておきたい「Q&A」
無職・フリーターでも延滞している税金を払わないといけないの?
基本的には延滞している税金を払わなければなりません。失業中だからといって減免されることはありませんが、分割の相談なら乗ってくれる可能性があります。
分割の相談はどこに連絡すればいいの?
督促状に記載されている部署に行くと確実です。住民税でしたら役場でしょう。現状や支払える金額を明確にしてから足を運ぶと、スムーズに話し合いができます。
延滞税も払わないといけないの?
認められれば延滞税が免除されることもありますが、基本的には納めなければいけません。
税金に時効はあるの?
税金にも時効は存在します。しかし、督促状や差し押さえが入れば時効はリセットされるため、時効を迎えることはほぼ不可能です。
まとめ
税金は国民の義務なので支払わなければならず、基本的に税金から逃れることはできません。
金額が高額であれば高額であるほど大変ですが、解決策は必ずあります。
取り返しが付かなくなる前に、「今月は税金が払えない」と分かった時点で役所などへ相談に行きましょう。
※記載されている内容は2024年9月現在のものです。