電気代未払いで電気が止まった!最短の復旧方法や土日の送電停止・再開について
更新日:
公開日:2018.12.18
今や私たちの生活に欠かせない電気ですが、料金の未払いで電気を止められたら一大事です。
もちろん、未払いの電気料金を支払えば電気は復旧しますが、電力会社によってそのタイミングなどは大きく異なります。
今回は、料金未払いで電気が停止した際の最短の復旧方法や供給停止までのスケジュール、電気料金未払いによる停電以外のデメリットや未払いによる停電を避ける方法などを紹介します。
この記事の目次
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料金未払いで電気が停止!最短の復旧方法は?
東京電力や関西電力など従来の地域電力会社では、電気料金の未払いが続くと、検針(調査員が毎月自宅を訪問して電気メーターの使用量を測定すること)日翌日から50日程度で電気の供給が停止されます。
電気料金を支払えなくても、即刻電気の供給が停止されるわけではありませんので安心してください。
また、未払い分の電気料金を支払えば、停止した電気を復旧させることができます。
全国の電力会社の支払期限日・最終期限日は?
電気料金を期限までに支払えば未払いになることはありませんし、万が一未払いをしても2回目の期限までに未払い分を支払えば、電気は止められません。
そこでまずは、電力会社ごとの1回目の支払い期限(支払期限日)、2回目の支払い期限(最終期限日)をチェックしましょう。
電力会社 | 1回目の期限日 | 2回目の期限日 |
---|---|---|
北海道電力 | 検針日翌日から30日目 | 1回目の期限日翌日から20日目 |
東北電力 | 検針日翌日から30日目 | 1回目の期限日翌日から20日目 |
東京電力 | 検針日翌日から30日目 | 1回目の期限日翌日から20日目 |
北陸電力 | 検針日翌日から30日目 | 1回目の期限日翌日から2~3週間後 |
中部電力 | 検針日翌日から30日目 | 1回目の期限日翌日から20日目 |
関西電力 | 検針日翌日から30日目 | 1回目の期限日翌日から20日目 |
中国電力 | 検針日翌日から30日目 | 1回目の期限日後、事前連絡があってから |
四国電力 | 検針日翌日から30日目 | 1回目の期限日翌日から20日目 |
九州電力 | 検針日翌日から30日目 | 1回目の期限日翌日から10日目 |
沖縄電力 | 検針日翌日から30日目 | 1回目の期限日翌日から20日目 |
1回目、2回目の期限日とも厳密に決まっているわけではなく、住んでいる地域の地理条件などによっては多少ずれる可能性もあります。
検針票などに期限日が記載されていますが、「検針日翌日から30日目」が1つのデッドラインと考える方が良いでしょう。
未払い分の電気料金を支払う
未払い分の電気料金を支払えば供給再開しますが、電気の供給は可能な限りスピーディーに復旧されるに越したことはありません。
東京電力における通常の電気料金支払方法は、
- 口座振替
- クレジットカード
- 払込用紙による振込
- スマートフォン
の4種類がありますが、未払いの電気料金支払で口座振替とクレジットカードを利用することはできませんので、払込用紙を使った振込かスマートフォンかのいずれかの方法で支払うこととなります。
東京電力の振込の場合、送られてきた払込用紙を持って最寄りの金融機関やコンビニエンスストアへ行き、支払います。
スマートフォンを使った未払い料金の支払いは、以下の流れで行ないます(LINE Payの場合)。
-
スマートフォンにLINEアプリをダウンロードする
↓ -
アプリ内「その他→LINE Pay」を選択する
↓ -
LINE Payに電子マネーをチャージ(銀行口座・コンビニ等)する
↓ -
LINE Payの「請求書支払い」をタップする
↓ -
立ち上がったバーコードリーダーで、送られた払込用紙のバーコードを読み取る
↓ -
請求内容を確認して支払いを行なう
↓ -
パスワードを入力してチャージした電子マネーで支払う
↓ -
支払い完了
LINE Pay以外にも、「PayB」というアプリを使った支払いも可能です。
支払うだけではダメ!電力会社への連絡も必要
しかし、未払い分の電気料金を支払っただけで自動的に電気が復旧するわけではなく、電力会社に送電再開の依頼をすると、よりスピーディーに送電が再開されます。
関西電力以外の地域の電力会社ではインターネットによる送電再開の依頼を受け付けておらず、電話のみの対応(原則24時間)となります。
設置されている電気メーターによって再開までの所要時間が異なる
設置されている電気メーターの種類によっても、復旧までの時間に差があります。
電気メーターには従来のアナログメーターとスマートメーター(デジタル表示の電気メーター)があり、電力会社によって送電再開対応時間と所要時間に以下のような違いがあります。
電力会社 | スマートメーター | アナログメーター |
---|---|---|
北海道電力 | 24時間対応 (20分程度で再開) |
24時間対応 (作業員が順次対応) |
東北電力 | 管轄地域によって異なる (原則1日以内) |
管轄地域によって異なる (原則1日以内で再開) |
東京電力 | 24時間対応 (20分程度で再開) |
午前9時より夜間前まで (作業員が順次対応) |
北陸電力 | 24時間対応 (1~2時間で再開) |
24時間対応 (1~2時間で再開) |
中部電力 | 24時間対応 (1~2時間で再開) |
24時間対応 (1~2時間で再開) |
関西電力 | 24時間対応 (15~20分程度で再開) |
24時間対応 (2時間程度で再開) |
中国電力 | 24時間対応 (15~20分程度で再開) |
24時間対応 (2時間程度で再開) |
四国電力 | 24時間対応 (1時間程度で再開) |
24時間対応 (1~2時間で再開) |
九州電力 | 24時間対応 (5~10分で再開) |
24時間対応 (1~2時間で再開) |
沖縄電力 | 午前9時~22時まで対応 (3時間程度で再開) |
午前9時~22時まで対応 (3時間程度で再開) |
スマートメーターは遠隔操作で再開が可能ですが、アナログメーターは作業員が行かなければならないので所要時間がかかる傾向にあります。
通常は2時間程度で送電が再開されますが、土日や年末年始などの連休時には時間がかかることもあります。
また、電力会社によっては24時間対応でない場合もありますので、注意しましょう。
ちなみに、再開工事を行なう際に住人の立ち会いは必要ありません。
電気代が払えない!そんな時の相談場所と解決法
電気代をどうしても払うことができなければ、電気の供給は停止されます。
ただし、問答無用で停止されるわけではなく、相談次第では日程を延期することも可能です。
また、様々な方法でお金を工面すれば電気の供給停止を回避することもできます。
ここでは、電気料金が払えない際の相談場所やお金の工面方法について紹介します。
電話か来店で電力会社に相談する
どうしても電気料金を払うお金が工面できないが送電停止は困る、そんな方はダメもとで電力会社に相談してみましょう。
ただし、送電停止の延期をお願いする際にはインターネットの問い合わせフォームややメールではなく、カスタマーセンターへの電話や管轄する営業所への来訪でお願いしましょう。
そして、「なぜ支払えないのか」の理由を説明するとともに「何日までには支払う」という約束ができないと、送電停止の延期は難しいでしょう。
依頼方法や約束で分かるように、本来電気料金は期日までに支払わなければならないものなので、特別に延期をしてもらうためにはそれなりの誠意を見せなければなりません。
送電停止予告書から1週間程度で実際に送電停止となるケースが多いので、送電停止予告書が届いたらすぐに支払うことが重要です。
送電停止を延期できるか?
各電力会社では、送電停止延期の可否について以下のような対応をとっています。
電力会社 | 送電停止延期への対応 |
---|---|
北海道電力 | ケースバイケース |
東北電力 | 管轄する営業所の判断次第 |
東京電力 | 基本的には応じないが生活保護受給世帯などは対応が異なる |
北陸電力 | ケースバイケース |
中部電力 | 支払い延期の相談は対応可能だが、支払えない際の相談は専門部署が対応し、延期の可否はケースバイケース |
関西電力 | 支払い延期の相談は対応可能だが、支払えない際の相談は専門部署が対応し、延期の可否はケースバイケース |
中国電力 | ケースバイケース |
四国電力 | 管轄する営業所の判断次第 |
九州電力 | 基本的に延期はない |
沖縄電力 | 管轄する営業所の判断次第 |
九州電力を除いて、電気料金を支払えない際の送電停止の延期はケースバイケースという回答が目立ちました。
給料の前借りをお願いしてみる
仕事をしている方でしたら、給料の前借りを依頼するのもいいでしょう。
会社で誰も前借りをしたことがないとなかなか切り出しにくいかもしれませんが、会社次第です。
-
前借りを認める理由
-
借入可能な人(正社員、アルバイトなど)
-
前借り可能な金額
-
基本給以外の前借り(ボーナス、退職金など)
-
返済の取り決め(いくら返済するか、いつ返済するか)
-
利息の有無
以上の点は会社によって大きく異なります。
前借りしたお金の返済についてですが、前借り分を給料から天引きする行為は労働基準法第17条によって禁止されています。
ただし、会社と従業員との間で事前に取り決めがされ合意書を交わした場合は、この限りではありません。
給料から天引きしなくても、給料の前借りをする際には借用書を作成しておきましょう。
民間の給料前払いサービスもあるが
最近では、給料の前払いを売りにサービスをしている業者があります。
会社と前払いサービス業者が提携していることが条件で、会社や上司の承認を得ることなく前払いを申し込むことが可能です。
前払い分は従業員の口座に振り込まれますが、その分は次回給料から手数料などとともに差し引かれます。
ただし、一部の前払いサービス業者では月6%(年72%相当)の手数料をとるところもあり、かなり高額な手数料ですので注意しましょう。
カードローンを利用する
カードローンを利用するのも悪くありません。
送電停止予告書が送られてから1週間もすれば送電停止となってしまいますが、消費者金融のカードローンであれば申し込んだその日の融資も可能なので、十分に間に合います。
プロミスやアコムなどの、大手消費者金融では、新規契約者を対象に1か月間の金利がゼロになるキャンペーンを実施していますので、電気料金未払いによる延滞利息を支払うよりもはるかにお得です。
以下公式サイトの事前診断では借り入れ可能かどうかを知ることができるので、利用前にチェックすることをおすすめします。
質屋に品物を質入れする
お金になりそうな品物があるのであれば、質屋を利用するのもいいでしょう。
本人確認書類を持って最寄りの質屋に品物を持ち込み、査定結果に納得がいけば30分程度でお金を受け取ることができますので、送電停止までに十分間に合います。
カードローンで借りたお金は返済しなければなりませんが、質屋で手に入れたお金は質流れ(品物の所有権が質屋に移ること)を選択すれば返済の必要はありません。
逆に、質屋で返済しようとすると年60%近い金利が設定されますので、注意が必要です。
金融商品などを担保にお金を借りる
定期預金や保険を契約していれば、それを担保にお金を借りることができます。
定期預金の場合は預金額の80%程度が上限となっており、金利は年5%弱といずれも低金利です。
民間の保険は、解約返戻金のある貯蓄性の高い保険(養老保険、学資保険、個人年金保険など)が対象です。
限度額は解約返戻金の70%~90%程度で、定期預金を担保にした貸付と同程度の低金利です。
返済計画も返済額も自由に設定できますが、借入額と利息の金額が預金額もしくは解約返戻金を超えてしまうと、その商品は解約となってしまいますので注意してください。
土日・祝日の電気の停止・再開について
ここでは電気が土日に止まってしまうのか、また土日に再開できるのかどうか見ていきましょう。
土日・祝日の送電停止の可否は電力会社次第
電気料金の未払いによって土日祝日や夜間に電気が止められてしまうと、非常に困ってしまいます。
そこで、電力会社別の送電停止の可否について紹介します(東北電力、北陸電力、関西電力)。
電力会社 | 土日 | 祝日 | 止まらない時間(平日) |
---|---|---|---|
北海道電力 | 止まらない | 止まる(9時~16時) | 16時~9時 |
東京電力 | 止まらない | 止まる | 0時~9時 |
中部電力 | 止まらない | 止まらない | 夜間 |
中国電力 | 止まらない | 止まらない | 17時~9時 |
四国電力 | 止まらない | 止まらない | 17時~9時 |
九州電力 | 止まらない | 止まらない | 17時~9時 |
沖縄電力 | 止まらない | 止まらない | 17時~8時30分 |
多くの地域電力会社では平日夜間と土日に電気を止めることはありません。
土日の送電再開について
土日に送電が再開するケースもそれぞれの電力会社次第です。電力会社別に土日の送電再開の可否を見ていきましょう。
電力会社 | 土日対応の可否 |
---|---|
北海道電力 | 対応可 |
東北電力 | 対応可(ただし地域による) |
東京電力 | 対応可(ただし、工事が必要になる場合は午前9時から順次対応) |
北陸電力 | 対応可 |
中部電力 | 対応可 |
関西電力 | 対応可 |
中国電力 | 対応可 |
四国電力 | 対応可 |
九州電力 | 対応可 |
沖縄電力 | 対応可(ただし、午前9時から順次対応) |
送電の再開についてはどの電力会社も対応しています。ただし午前9時からでないと対応していない電力会社もありますので、注意しましょう。
電気料金未払いによる各電力会社の送電停止までの日数や通知書まとめ
電気料金の未払いがあってもいきなり送電停止をすることはなく、送電停止の数日前には「送電停止前通知」(最後通告)が自宅に届きます。
電気料金の支払い方法を「クレジットカード→口座振替」に変更した場合、支払い日が変わってきますし口座に残高がないと引き落としができませんが、送電停止予告書が届きますので忘れたまま送電停止という事態はありません。
送電停止予告書・通知書が送られてくるタイミング
送電停止予告書・通知書が送られてくるタイミング、そして送られてから実際に送電停止になるまでの日数も、電力会社によって以下のように異なります。
電力会社 | 電気供給停止日 | 通知送付方法 | いつ電気供給停止になる? |
---|---|---|---|
北海道電力 | 検針日翌日から51日目以降 | 封書 | 発送後1週間~10日程度 |
東北電力 | 検針日翌日から51日目以降 | はがきか封書 | 記載の期日を過ぎたら |
東京電力 | 検針日翌日から51日目以降 | はがき | 検針日翌日から57日目以降 |
北陸電力 | 検針日翌日から51日目以降 | はがきか封書 | 記載の期日を過ぎたら |
中部電力 | 検針日翌日から51日目以降 | はがき | 記載の期日を過ぎたら |
関西電力 | 検針日翌日から51日目以降 | はがきか封書 | 記載の期日を過ぎたら |
中国電力 | 検針日翌日から51日目以降 | はがき | 発送後1週間前後 |
四国電力 | 検針日翌日から51日目以降 | はがきか封書 | 発送後5日程度 |
九州電力 | 検針日翌日から51日目以降 | 封書 | 検針日翌日から40日目以降 |
沖縄電力 | 検針日翌日から51日目以降 | 封書 | 発送後1週間程度 |
一部離島では、記載の期日より10日程度電気供給停止日が後ろにずれこみます。
また、住んでいる地域によっては電気供給停止日や送電停止予告書が届く日が異なります。
未払金だけでなく延滞金が発生する場合もある
料金未払いによる電気の供給停止を解除するためには、未払いの電気料金だけ支払えばいいわけではありません。
延滞料金が発生する場合があり、延滞料金も合わせて支払わないと電気の供給は再開されません。
気になる延滞料金の額は、
地域の電力会社が日利0.03%(年利10%相当)
となりますが、1回目の支払期限翌日から10日目までは延滞料金が発生しませんので、この時期であれば未払いの電気料金を支払うだけでOKです。
例えば、7月の電気料金1万円を11月1日に検針したとすると、1回目の支払期限日は8月31日となります。
しかし、1回目の支払期限翌日から10日目までは延滞料金が発生しない電力会社もありますので、9月10日までは未払い分の電気料金の支払いだけでOKです。
9月11日からは9月1日分からの延滞料金が加算されますが、9月15日に支払いをする場合は9月1日~15日の延滞料金を支払う必要があるため、
「1万円×0.03%×15日=45円」の延滞料金となります。
新電力の延滞料金は?
話題の新電力は、地域の電力会社と延滞料金の事情が多少異なります。
東京ガスの電気の場合は地域の電力会社と似ており、延滞料金は日利0.0274%(年利10.001%)となっております。
また、支払期限日翌日から10日以内に支払えば延滞料金は発生しません。
HTBエナジーの場合は、支払期限日翌日~支払い日前日の期間に対して年14.8%の延滞料金が発生しますので、地域の電力会社と比較すると延滞料金が高くなります。
その他の新電力の延滞料金については約款などに記載してありますので、よく確認しましょう。
保証金をとられる可能性も
電気の供給再開に先立って、または供給継続の条件として、予想月額料金の3か月程度の保証金を預ける必要がある電力会社もあります。
東京電力の場合は保証金の預かり期間は2年間で、この期間に電気料金の未払いが発生した際には、保証金より充当される場合があります。
また、保証金の預かり日~返却日前日の期間に対しては年0.2%の利息が付されます。
訴訟?信用情報に傷が付く?電気代を未払いにする事のデメリットまとめ
カードローンなどで借りたお金を返済しないと裁判沙汰になる可能性もありますが、電気料金の場合はどうなのでしょうか。
強制解約後も支払い義務は残る
電気料金の未払いを続けていると、送電停止から10日~15日程度で契約が強制解除となり、同じ電力会社と再契約をしたい場合は、未払い分を完済しないといけません。
強制解約になったからといって、未払いの電気料金の支払い義務まで免れるわけではありませんが、自己破産をすれば未払い分の電気料金の支払い義務は免除されます。
さらに、送電停止になるため電気料金がこれ以上増えることはありませんが、未払い期間が長くなるほど延滞利息は増え続けます。
電気が止められたあと逃げるように引っ越してしまえば、電気料金の支払いを免れると考える人もいるでしょうが、そうはいきません。
多くの電力会社では、未払いが続いた電気料金の督促を債権回収会社に委託し、その後の督促は債権回収会社が行ないます。
債権回収会社はあらゆる手段を駆使して契約者の転居先を割り出し、転居先に請求書を送ってくるのです。
電気料金未払いで訴訟に発展する可能性もある
民法173条によれば、電気料金の支払期限翌日から2年間経過すると、時効の援用(踏み倒し)が可能です。
ただし、電気料金の時効を成立させるためには以下の条件を満たさなければなりません。
-
支払う意思を見せない
-
未払いの電気料金の一部でも支払わない
-
電気料金の支払期限翌日から2年間経過したら、電力会社に時効成立を主張する
2年経過したからといって自動で時効が成立するわけではなく、少しでも支払う意思を見せてはいけないのです。
ただし、電力会社(または債権回収会社)も何もしないで2年間いるわけではなく、督促状などを送ってきます。
より悪質な利用者と電力会社や債権回収会社に判断されれば、裁判上の請求である催告書を出す可能性も高まりますが、裁判所へ手続きをした時点で時効へのカウントダウンはストップしてしまいます。
時効へのカウントダウンがストップするだけでなく、未払いの電気料金に加えて弁護士費用の負担、さらには給料や財産の差し押さえを受ける可能性もあります。
電気料金未払いで信用情報に傷が付く恐れも
電気料金の支払い方法が口座振替やコンビニ払いでしたら問題ありませんが、クレジットカードで支払っている電気料金が未払いとなると、「信用情報」に傷が付く可能性があります。
信用情報とは、個人のお金の借入や返済を記録した情報で、信用情報機関という第三者機関によって管理されています。
カードローンや住宅ローンなどの各種ローン利用だけでなく、携帯電話本体の分割払い契約やクレジットカードの利用も、信用情報に記録される取引の対象です。
信用情報に記録される対象取引において滞納があると、信用情報に傷が付きます。
信用情報に傷が付くとこんなデメリットが!
信用情報に傷が付くと、以下のようなデメリットがあります。
-
携帯電話本体の割賦契約ができない
-
各種ローンの契約ができない
-
クレジットカードの利用停止、新規申込ができない
-
保証会社を使った賃貸契約ができない
身近な取引に悪影響を及ぼすだけでなく最長5年間は傷が消えませんので、電気料金の未払いは起こさないに越したことはありません。
電気料金の未払いがないか簡単に確認する方法
支払うお金がない場合はもちろんのこと、支払い方法の変更をしたのを忘れてしまった場合や忙しくて支払いに行けなかった場合でも、電気料金の未払いが発生する可能性があります。
理由はどうであれ未払いに対する電力会社の対応は変わらないので、電気料金の未払いがないかを確認しておきましょう。
口座振替で電気料金を支払っている場合
口座振替を利用すると、毎月の電気料金が54円割引となります。
電気ご使用量のお知らせ(検針票)には口座振替割引の旨が記載されており、検針票右側に付帯している領収証には「口座振替払用」と記載されていますので、この記載があって領収証が発行されていれば口座振替で支払われているということになります。
クレジットカードで電気料金を支払っている場合
電気料金の支払いにクレジットカードを利用している場合も、検針票があります。
ただし、検針票の右側に付帯している領収証部分は領収証ではなく、クレジットカード払いである旨が記載されています。
よって検針票からはカード払いしているかどうかが分からないので、クレジットカードの利用明細を見ましょう。
契約している電力会社に電話確認するのも効果的
口座振替・クレジットカード払いを利用している人はもちろん、払込用紙を使って支払っている人は契約している電力会社に直接確認するのが効果的です。
検針票には住所、氏名、お客様番号が記載されていますので、それを伝えれば電気料金がきちんと支払われているかを確認することができます。
主な電力会社の電話対応時間は、以下の通りです。
電力会社 | 電話対応時間 |
---|---|
北海道電力 | 平日9時~17時 |
東北電力 | 平日9時~20時、土曜9時~17時 |
東京電力 | 月曜~土曜9時~17時 |
北陸電力 | 平日9時~19時 |
中部電力 | 平日9時~17時 |
関西電力 | 平日9時~18時 |
中国電力 | 平日9時~20時 |
四国電力 | 月曜~土曜8時40分~17時20分 |
九州電力 | 平日9時~17時 |
沖縄電力 | 平日8時30分~17時 |
ENEOSでんき | 9時~17時(毎月第3日曜・年末年始を除く) |
平日9時~17時を電話対応時間としている電力会社が多いので、土日祝日に電話をする際には事前確認をしておきましょう。
電気代を払っているのに電気が止まった!何を確認すればいい?
「電気料金をきちんと支払っているのに電気が止まった!」という経験を持つ方もいるかもしれません。
今後もその可能性はゼロではないので、その原因とともに対策も紹介しましょう。
ブレーカーが落ちている可能性
まず考慮すべき可能性は、ブレーカーが落ちている可能性です。
分電盤を見ると実はブレーカーにも3種類あり、それぞれ原因と対策が異なります。
安全ブレーカーが落ちている場合
分電盤から見て一番右に位置しているのが、安全ブレーカーです。
安全ブレーカーが落ちる原因としては、同じ回路で使用電力の多い電化製品(電子レンジ、電気ポットなど)を同時に使用して回線の容量を超えることが考えられます。
回線の容量を超えると、14ある回路の1つでも容量オーバーをしてもその回路の安全ブレーカーが落ちてしまいます。
その場合、使用電力の多い電化製品を異なる回路に分散させるといいでしょう。
特に、熱を発する家電製品が多いキッチンは使用電力が高くなる傾向にあるため、特に分散させてください。
漏電ブレーカーが落ちている場合
分電盤から見て真ん中に位置しているのが、漏電ブレーカーです。
漏電ブレーカーが落ちた場合、家のどこかで漏電が来ている可能性がありますので、その場合の対策は以下の手順で行ってください。
-
アンペアブレーカーが「入」になっていることを確認する
↓ -
安全ブレーカーを全て切る
↓ -
漏電ブレーカーを「入」にする
↓ -
14ある安全ブレーカーを1つずつ「入」にする
↓ -
漏電のある安全ブレーカーを「入」にすると漏電ブレーカーが切れるので、どこの回路に問題があるかが分かる
↓ -
再び全ての安全ブレーカーを切る
↓ -
漏電ブレーカーを再び「入」にする
↓ -
問題のある回路以外の安全ブレーカーを全て「入」にする
↓ -
電気管理技術者や電気工事店に連絡をして点検を依頼する
アンペアブレーカーが落ちている場合
分電盤から見て一番左に位置しているのが、アンペアブレーカーです。
契約アンペアを超えるアンペア数の電化製品を一度に使用すると、アンペアブレーカーが落ちます。
契約アンペアが20アンペアなのに20アンペアを超える電化製品を使用すると、安全確保のためにアンペアブレーカーが落ちるようになっています。
対策としては、 使用電力の多そうな電化製品のプラグを抜いたうえで、アンペアブレーカーを元に戻してみてください。
契約アンペア数が低いほど電気料金の基本料金は安くなりますが、頻繁にアンペアブレーカーが落ちるようでは実情に合っていないアンペア数を契約していることになるので、契約アンペア数を増やすといいでしょう。
契約アンペア数は検針票に記載してありますが、アンペアブレーカーの色によっても分かるようになっています(東京電力の場合、20アンペアは黄色、30アンペアは緑など)。
電力会社による不具合の可能性
アンペアブレーカーや安全ブレーカーをチェックしても使用電力の多い電化製品は使用していない、漏電ブレーカーをチェックしても漏電の可能性はないのに電気が止まった場合、電力会社による不具合の可能性があります。
台風や地震などの自然災害の場合、重大な被害をもたらす前に電気を遮断して被害の拡大を防ぐことがありますし、それも間に合わずに送電網が遮断されて停電してしまう可能性があります。
災害により停電した際には、電力会社のホームページにその旨が記載されますので、チェックできる環境にあればチェックしておくといいでしょう。
また、災害が発生していなくても周辺で電気工事が行なわれている際には、一時的に電気の供給をストップすることが多いです。
近所で電気工事に伴う停電がある際には、電力会社で事前に告知がされますので、しっかりとチェックしておきましょう。
計画停電の可能性
極めてレアなケースですが、計画停電によって電気の供給が止まる可能性があります。
2011年の東日本大震災に伴って福島第一原発に津波が押し寄せ、機能不全に陥りました。
それによって電気の供給に不安が生じたため、関東地方を中心に地域ごとに事前に告知した日時に停電をする計画停電が行なわれました。
計画停電の日時は新聞やテレビなどで周知徹底されていたので、事前確認をおすすめします。
口座の残高不足の可能性
手元に現金があっても、振替口座やクレジットカードの引き落とし口座に残高が十分に無いと、気づかないうちに料金未払いとなってしまいます。
特に、支払い方法を変更した直後にはこのような理由で未払いになるケースが多いので、口座の残高には余裕を持たせておきましょう。
電気を止められたら一大事!早めの行動が肝心
電力会社によって異なりますが、検針日翌日より50日程度未払いが続くと電気が止められます。
基本的には平日の日中のタイミングに電気が止められ、土日祝日や夜間に電気の供給がいきなり停止することはありません。
ただしいきなり電気の供給が停止するのではなく、電力会社から供給停止予告書などが送られてきます。
未払い分の電気料金に加えて延滞料金を支払えば2時間程度で電気の供給が再開されますが、場合によってはもっと時間がかかることもあります。
送電停止から約10日後には電力会社との契約が解除されますが、支払い義務までなくなるわけではありません。
加えて、電気料金をクレジットカード払いにしていると信用情報に傷が付いて、今後のローン審査などで不利となります。
うっかり電気料金の未払いをしても対応は変わらないので、まずは未払いがないかを確認しましょう。
その上で、電力会社に早めに相談をして送電停止の延期をお願いするか、早めに金策をするかしましょう。
送電停止予告書の10日後には送電停止、その10日後には強制解約となる可能性が高いので、早めの行動が重要です。
※記載されている内容は2024年9月現在のものです。