大学を留年したらどうなる?学費が払えない時の対処法
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大学を留年したら学費はどうなるのだろう…
大学を留年したのに親に学費を払ってもらうのは申し訳ない…
大学を留年しても当然ながら学費を支払わなければなりません。自分の都合で留年したからには、親を頼らずに何とかしたいと考える人もいることでしょう。しかし、十分な収入がない、貯金がない場合はどう対処すればよいか分からない人もいるのではないでしょうか。
本記事では、学費を支払えないときの対処法、大学を留年して学費を払えないとどうなるのか、奨学金の貸与は継続するのかを解説します。
この記事の目次
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大学を留年して学費が払えないときの対処法
大学を留年して学費が払えないときの対処法は、以下のとおりです。
対処法別に内容を解説します。
大学に相談する
留年によって学費の納付が困難な場合は、大学にその旨を相談してみてください。申請手続きを行うことで延納や分納、免除などを受けてもらえる場合があるからです。
- 延納:学費の納入期限を先送りしてくれる方法
- 分納:学費を分割して支払う方法
- 免除:学費の一部または全額の支払いがなくなる方法
申請手続きを行えば、いずれかの方法で対応してもらえるわけではありません。大学が審査を実施、免除をするのに相応しい人物かどうかを判断します。文部科学省が定める免除の選考基準は家計と学業(成績優秀者)になるため、留年をしている場合は困難である可能性も高いでしょう。
国の教育ローンを借りる
国の教育ローン(日本政策金融公庫)で学費を借りるのも対処法の一つです。融資対象の大学に入学・在学する学生の保護者(主に生計を維持されている人)でないと契約できませんが、最高350万円、以下のいずれかに該当する場合は最高450万円までの借入れが可能で、申込から融資開始までにかかる日数は約20日です。
- 自宅外通学
- 修業年限5年以上の大学(昼間部)
- 大学院
- 海外留学(修業年限3ヶ月以上の外国教育施設に留学する場合)
固定金利で年2.25%(保証料別)と低く、さらに交通遺児家庭、母子家庭、父子家庭、世帯年収200万円(所得132万円)以内である、または子ども3人以上の世帯かつ世帯年収500万円(所得356万円)以内の場合はマイナス0.4%の金利で利用可能です。
金融機関の教育ローンを借りる
国の教育ローン以外にも、金融機関から学費を借りることが可能です。インターネットから申込手続きを行えたり、提携する大学であれば金利優遇を受けられたりします。金融機関によっては最短翌営業日に融資を行っているなど、すぐに学費の納付が必要な場合にも適しています。
休学して学費を貯める
学費を払えないうちは、大学を休学してお金を貯めるのも方法の一つです。日雇いバイトなど、どうすれば学費を払えるかどうかを考えてみてください。ただし、休学中の授業料が免除されるかどうかは大学によって対応が異なります。必要な学費がどのくらいなのかを事前に調べたうえで、目標金額を設定してみてください。
親から学費を借りる
学費の支払いが困難であることを親に相談しましょう。ただし、すでに親が学費を支払っており「留年したのは自分の責任」との見解を示している場合もあります。今後留年せず、借りたお金を必ず返すと約束すれば、今回限りの支援を受けられるかもしれません。お金を貸してもらった際は、親の気持ちに応えるためにも学業に励んでください。
卒業年次の留年なら半期卒業する
卒業予定年度に留年が確定した場合、半期で卒業することで学費の負担を軽減できる可能性があります。半期で卒業すれば学費は半額になり、経済的な負担が減ります。
ただし、半期で卒業を目指す際は就職について注意が必要です。就職先が内定していても留年による卒業遅延で内定が取り消されることもあります。その場合、再度の就職活動が必要になり、望む就職先が見つかるまでのリスクも高くなります。
大学を留年して学費が払えないと除籍処分を受ける
大学を留年して学費が払えない場合は、最終的に除籍処分を受ける可能性が高いです。ただし、学費を払えないからといって、即除籍処分を受けるわけではありません。大学ごとに基準は異なりますが、納付期限から3ヶ月後というように一定の期間を設けています。
なお、除籍とは退学と意味が異なります。退学は自分の意思で再入学できるケースも有り得ますが、除籍処分ではそれができません。また、大学中退の扱いではないため、履歴書に「〇〇大学中退」と記載することもできません。これは、処分が確定したタイミングで除籍されるのではなく、入学時にさかのぼって籍そのものが抹消されるからです。退学に悪いイメージを持つ人も多いかもしれませんが、処遇としては除籍のほうが厳しいと考えてよいでしょう。
学費は前期分と後期分の2回払いが一般的
大学の学費は、4月末までの前期分と10月末までの後期分の2回に分けて支払うのが一般的です。たとえば、4月末までに学費を納入できなかった場合、後期分の納入期限である10月末まで支払っていないような状況なら、除籍処分を受けていても違和感のある話ではありません。
大学を留年しても学費の金額は変わらない
大学を留年した場合、留年分すべての学費がかかると考えてよいでしょう。ただし、大学によっては半期分だったり、留年性向けの学費の減免制度があったりします。また、取得単位数に応じて支払う学費の金額が変わるケースもありますので、具体的にどのような対応をしているのかを大学に直接確認してみてください。
なお、文部科学省の「国公私立大学の授業料等の推移」では、国立大学と公立大学、私立大学の授業料を以下のように伝えています。
- 国立大学:53万5800円
- 公立大学:53万6363円
- 私立大学:93万943円
大学留年で日本学生支援機構の奨学金の貸与が停止する
日本学生支援機構の奨学金は、留年した際の学費の支払いに利用できません。奨学金は「4年間しかもらえない」「学力の基準を満たしていない」「単位不足の場合は奨学金の条件に該当しない」などの理由があるからです。
すでに奨学金を借りている場合、大学を留年すると貸与が停止します。現在、1~3年生であれば、留年した年度のみ奨学金が停止し、次年度に進級できたら受け取りの再開が可能です。4年生で留年した場合は、進級しても奨学金の受け取りができません。
大学を留年して学費が払えないときにしてはいけない行動
大学を留年して学費が払えないからといって、以下の行動を絶対にしてはいけません。
- 闇金からの借入れ
- 犯罪に関与している可能性が高いアルバイトをする
親に迷惑をかけたくない一心で行動しても、犯罪に巻き込まれることや危険な目に遭うことがあります。お金を稼ぐこと自体は悪いことではありませんが、危険性の高い方法を避け、安全で安心な方法で稼ぐよう心がけてください。
闇金からの借入れ
お金を借りる方法がない、または借りられるかどうか不確かな時でも、闇金からの借入れは絶対に避けてください。闇金は登録手続きをしていない違法業者で、法外な金利を請求することがあります。例えば、10日で1~5割の金利が加算されることも。このように利息が急激に増えていくため、一度利用すると返済が困難になります。
闇金業者は「誰でも借りられる」「審査なし」と宣伝して顧客を集めます。貯金がなく、親からも借りられない場合、どこからでもお金を借りたいと思うのは自然ですが、闇金からの借入れは人生を崩壊させる可能性があるため、絶対に利用しないでください。
犯罪に関与している可能性が高いアルバイトをする
「1日で5万円稼げる」「指定の場所に行って書類を受け取るだけで高収入」といった、詳細が不明瞭なアルバイトには手を出さないでください。このようなアルバイトはお金を稼ぐどころか、詐欺の被害に遭うリスクがあります。また、アルバイトを始める前に保証金や研修費といった名目でお金を請求されることもあります。場合によっては、特殊詐欺に関与する仕事である可能性もあります。
簡単に高収入を得られる仕事は実際には存在しないことが多いです。簡単な仕事で高額収入を謳うアルバイトを見つけた場合は、まずその内容を疑い、慎重に調査することが重要です。学費を稼ぐためとはいえ、生活に必要なお金まで失うリスクは絶対に避けたいものです。
大学留年のQ&A
大学留年のQ&Aをまとめて解説します。
大学留年はいつ分かる?
大学で留年するかどうかは、単位が確定する学期末に分かります。留年の通知方法は大学によって異なり、大学の掲示板、Webポータル、成績表などで知らされることが一般的です。
大学の在籍可能期間は何年?
在籍可能期間は、4年制大学であれば最大8年間(4年まで留年が可能)、医学部や薬学部などの6年制大学では最大12年間の在籍が可能です(6年まで留年が可能)。ただし、同じ学年で2回連続して留年することはできないといった制限を設けている大学もあります。
大学留年すると就職に影響が出る?
留年が就職に影響を与えるかどうかは一概には言えませんが、一定の影響があると考えられます。面接時に留年した理由を問われることも多いため、その対策を考えておくことが重要です。
※記載されている内容は2024年9月現在のものです。