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年金免除でお金と心の負担を軽くする!審査と落ちたときの対処法

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「年金の免除制度について詳しく知りたい!」

お金がなくて年金を未納したままになっている人は大勢いらっしゃいます。そんなときこそ「免除」を活用してみましょう。

未納のままですと将来年金を受給できないうえに、最悪の場合には、裁判や差し押さえへと発展してしまいます。ここではそんな事態を防ぐ年金の免除について、詳しく解説をしていきます。

この記事はこんな人にオススメ!

  • 年金の未納が続いている人
  • 年金の免除の審査について知りたい人

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年金を未納のままにするとどうなる?

年金の免除制度についてお伝えする前に、まず「年金を支払わないと、どんな事態に陥るのか」簡単にお伝えしておきます。

なお、サラリーマンの場合は厚生年金に加入していて保険料は給料から天引きされるため、今回の記事では「国民年金を滞納した場合の流れ」について解説していきます。

20歳を超えると国民年金の被保険者になるわけですが、年金保険料の支払いは「国民の義務」ですので、支払いが遅れるとそれなりの罰則を受けてしまいます。

また、国民年金保険料を支払わないと罰則を受けるだけではなく、将来支給されるはずの年金がもらえないという事態に陥ります。

最終的には「差し押さえ」の処分が待っている

国民年金を滞納した場合の「督促の流れ」はどのようなものでしょうか。

国民年金を支払わなかった場合、催告状が送付されますが、それでも滞納を続けていると最終的には財産を差し押さえられてしまいます。おのおのの督促の内容について、詳しく見ていくことにしましょう。

年金保険料滞納から差し押さえまでの流れ

STEP1 催告状
年金を滞納した場合、まず「催告状」という書類が届きます。催告状はハガキで送付されますが、内容としてはそれほど重いものではなく、年金未納の簡単な通知となります。

STEP2 特別催告状
催告状が送付された後も未払いが続くと、今度は「特別催告状」という厳しい書類が届けられます。特別催告状には支払い期日が明記されていて「支払えない場合には財産を差し押さえる」という内容が記載されています。なお、特別催告状は延滞すればするほど、書類の色が青色→黄色→赤色へと変化します。

STEP3 最終催告状
それでもまだ滞納を続けていると、今度は「最終催告状」という書類が届きます、内容は特別催告状と変わりませんが、この段階で支払うか免除の申請をするかどちらかを選ばなくてはなりません。

STEP4 督促状
最終催告状が届いて何の処理もしないと、次は「督促状」が送付されます。なお、督促状が届く段階になると年金事務所に相談に行っても分割払いは認めてもらえません。また延滞金も発生しますし、連帯納付義務のある世帯主や配偶者にも通知が届きます。

STEP5 差押予告通知書
督促状が来ても支払わないと、最終的には「差押予告通知書」という書類が届きます。つまり「支払わないと財産を差し押さえますよ」という最後通告です。

STEP6 差し押さえ
さらに未納が続くと、最終的には自宅などの不動産、車、預貯金などが差し押さえられます。
年金未納の差し押さえは警察と同じ権力で執行されますので、逆らうことはできません

本来支給される年金がもらえない

国民年金保険料を滞納していると厳しい措置が取られるだけではなく、当然ながら将来支給される年金はもらえません。

以下は、国民年金の種類と支給内容を一覧表にしたものです。

特に、老齢基礎年金は働けなくなってから生活の基盤となる収入ですので、「年金がもらえない」となると老後の生活に支障が出ます。

【国民年金の内容と支払われる年金の中身】
国民年金の種類 支給の内容
老齢基礎年金 老後の生活資金として65歳から支給されるもの
障害基礎年金 病気やケガにより生活や仕事ができなくなったときに支給されるもの(現役世代も受け取れる)
遺族基礎年金 世帯主が死亡した場合、その世帯主によって生計を維持されていた遺族が受け取れるもの
第一号の独自給付(不可年金、寡婦年金・死亡一時金) 1・夫が亡くなったとき、妻が60~65歳の間に限り支給されるもの
・世帯主が亡くなったときに遺族に支払われるもの

年金の支払いができないときには免除制度・猶予制度を検討しよう

国民年金保険料の支払い義務があることは分かっていても、収入減や家庭の事情などで「どうしても保険料が払えない」というケースは誰にでも起こりうることです。

そのようなときには、年金の支払いを滞納するよりも「年金免除制度」や「猶予制度」がありますので、遠慮なく年金事務所に相談するようにしましょう。「年金が支払えないから」と言って放置していると、最終的には財産を差し押さえられるなど、不利益な状態に追い込まれます。

保険料を免除してもらったり猶予をしてもらうと将来受け取る年金額は減りますが、督促状が届いたり財産を差し押さえられたりと、精神的に追い込まれることはありませんので、安心して生活を立て直せます。

保険料免除制度について

ここからはまず「保険料免除制度」から詳しく解説していきます。

保険料の免除制度とは、経済的な理由で年金の支払いができないときに、保険料の「全額」または「一部」を免除してもらえる制度のことを指します。

なお、保険料の免除が承認された場合、免除額と納めるべき保険料は以下の通りとなります。

【保険料免除が認められた場合の免除額と保険料一覧表】
全額免除 4/3免除 半額免除 4/1免除
免除額 1万6,410円 1万2,310円 8,200円 4,100円
保険料 0円 4,100円 8,210円 1万2,310円

なお、全額免除が認められた場合を除き、一部免除の場合は保険料は0円にはなりませんので、減免後の保険料はきちんと納付する必要があります。万一、その保険料も支払えない……となったら、先ほどお伝えした通り「督促」や「差し押さえ」が執行されますので、十分注意しましょう。

ただ、国民年金の全額免除や一部免除は、単に「生活が苦しいから」という理由だけでは承認してもらえません。この制度を利用するためには、以下の通り一定の所得条件をクリアしている必要があります。

【全額免除や一部免除を受けるための条件一覧表】
免除の種類 所得条件(下記計算式で求めた金額以下の所得でないと免除は認められない)
全額免除 (扶養親族等の数+1)×35万円+22万円
3/4免除 78万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額など
半額免除 118万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額など
1/4免除 158万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額など

上記の表では少し難しい表現がありますので、実際にどれくらいの収入があれば全額免除されるのか詳しく見ていきましょう。

例えば全額免除を受けたい場合、上記の表を見ると所得の合計が「(扶養親族等の数0+1)×35万円+22万円」より低いこと、という条件をクリアする必要があります。

このため、免除を申請する本人が扶養家族0人の場合、免除を受けられる所得金額は以下の通り57万円以下となります。

(扶養親族等の数0+1) × 35万円+22万円=57万円

これを実際の給与例に当てはめると、控除前の給与収入(一般的にいう額面金額)が100万円の人の場合は、給与所得控除が65万円ありますので、所得額は「100万円―65万円=35万円」となり、最低所得金額の「57万円」を下回りますので、国民年金保険料は全額免除となります。

ただ、ここでいう「所得」というのは、扶養控除や社会保険料控除、基礎控除などを受けた後の金額を表します。「扶養控除」「社会保険料控除」は、年末調整で発行される源泉徴収票や確定申告の控えで確認できます。

※失業手当(基本手当)、児童手当、児童扶養手当、遺族年金、障害年金などは非課税所得ですので、審査の所得には合計されません。

免除の審査は本人だけではない

年金保険料の免除の仕組みはおおよそご理解いただけたと思いますが、免除や猶予を受けるためには、審査が伴います。

また、この審査は申請した本人だけではなく、配偶者や世帯主の収入までチェックされますので、実際には「免除審査は厳しい」といわれています。要するに本人の収入がなくても、配偶者や世帯主に収入があれば「年金は払ってくださいよ!」ということになるのです。

保険料納付猶予制度について

年金が支払えない場合には「免除」と「猶予」の2つの制度が使えますが、おのおのの制度で異なるのは主に以下の2点です。

  • 免除制度は年齢制限がない。猶予制度は学生以外の50歳未満が申請できる
  • 免除を受けた場合は、年金は減るが支給される。一方、猶予は保険料の支払いが猶予された期間分、年金は支払われない

ややこしくて分からない……という方のために、以下に一覧表にしておきましたので、こちらも参考にしてください。

免除 猶予
対象 制限なし 50歳未満
受給資格期間への算入
年金額への反映 ×
適用の難易度 高い
(世帯の所得が対象)
低め
(本人・配偶者が対象)

上記の表をさらに整理してみます。

免除は「免除された期間、保険料を支払わなくても年金は支給される」というメリットがありますが、審査は世帯所得が対象になってしまうため、自分に収入がなかったとしても親に収入がある場合は「親が年金を払ってください」となり、免除審査に落ちる場合があります。

その点、猶予は本人と配偶者の所得が対象となるため、親に収入があっても猶予を認めてもらえる確率は高くなります。

ただし、猶予は免除と比べるとハードルが低いというメリットがある一方で、将来もらえる年金額はカットされてしまいますので、将来の年金額の低下を考えると、この後ご紹介する「追納制度」を利用して後で納付したほうが賢明です。

免除・納付猶予制度を使うと年金は受け取れる?

ここまでお伝えした内容を、さらに表にしておきましたので、それぞれのメリットやデメリットをご確認いただければと思います。

【免除・納付猶予制度を使った場合の年金受取状況】
※受給資格期間への算入…年金を受給するための最低年金加入期間としてカウントしてもらえるかどうか?
※年金額への反映…年金受給が始まったときの支給状況(〇=もらえる ×=猶予された期間分もらえない)

老齢基礎年金 障害基礎年金
遺族基礎年金
(受給資格期間への算入)
受給資格期間への算入 年金額への反映
全額納付
全額免除 〇(減額あり)
一部納付(※1) 〇(減額あり)
納付猶予
学生納付特例
×
未納 × × ×

※1)一部納付の承認を受けている期間については、一部納付の保険料を納付していることが必要

なお、上記の表にある「学生納付特例制度」については、この後詳しく解説します。

年金免除・納付猶予の申請

これらの「年金免除制度」や「猶予制度」を認めてもらうには、国民年金保険料免除・納付猶予申請書を年金事務所へ提出する必要があります。

これらの申請書類に必要な記入事項は、以下の表をご覧ください。

【申請書類に記入すべき内容】
基本情報 個人番号 基礎年金番号(10桁)
被保険者情報 氏名、電話番号、生年月日
配偶者情報 配偶者氏名、生年月日
世帯主情報 世帯主氏名
申請内容 免除など区分 希望する免除、猶予区分を記載
(全額免除、半額免除など)
申請 申請期間 何年度分を申請するか?
前年所得 被保険者と配偶者、世帯主の所得を全て記入
特例認定区分 失業している場合に記入
継続希望区分 免除申請は毎年行う必要があるため、継続して申請する場合はその旨を記入
備考欄 失業による免除などの際に記入

なお、これらの申請書類を提出する場合は、以下の書類も必要になります。

  • 年金手帳または基礎年金番通知書
  • 所得の申立書(所得税の申告をしていない場合)
  • 雇用保険受給資格者証の写し、または雇用保険被保険者離職票などの写し

また上記の表にも書いていますが、これら免除や猶予の申請は基本的に「毎年」実施する必要がありますので、忘れずに申請するようにしましょう。

ただし、翌年度以降も申請を行うことがあらかじめ分かっている場合は、上記表の通り申請書の継続希望区分欄の「する」に○を付けて提出することで、継続審査をしてもらえます。

年金の免除・猶予制度を使った場合の受取額

実際にこれらの「年金免除」「年金猶予」が認められた場合、実際の年金支給額はどれくらい減ってしまうのでしょうか?

それぞれの受取額について表にしておきましたので、ご覧ください。

【年金免除、猶予制度が認められた場合の年金受取額】
免除・猶予制度 年金支給額(老齢基礎年金)
全額免除 全額免除期間の年金額=一般支給額の1/2
(2009[平成21]年3月までの期間については1/3)
3/4免除 3/4免除期間の年金額=一般支給額の5/8
(2009年3月までの期間については1/2
半額免除 半額免除期間の年金額=一般支給額の6/8
(2009年3月までの期間については2/3)
1/4免除 1/4免除期間の年金額=一般支給額の7/8(2009年3月までの期間については5/6)
学生納付
特例制度
× 納付しなかった分は将来も支給されない
未納 × 納付しなかった分は将来も支給されない

1年間で受け取れる老齢年金

20歳で被保険者になってから60歳になるまで、40年間保険料をきちんと納めた場合、1年間に受け取れる老齢基礎年金の額は「78万0,100円」です。

従って、上記の表で計算すると、40年間全額免除だった場合にはその2分の1が支給されますので、年間支給額は「39万0,100円」となり、満額支給時と比較して1ヶ月当たり3万円程度、支給額が減ってしまいます。

老後の生活費には最低でも25万円は必要といわれている昨今、これでは老後の食費を捻出するのも困難です。

そのため、今は生活が苦しくて年金保険料の支払いは厳しいかもしれませんが、余裕がある場合はこの後触れる追納制度を使って後で納付したり、個人年金などで積み立てておくのが賢明といえるでしょう。

保険料の追納

ここで、先の見出しで何度かお伝えした「保険料の追納」についても触れておきます。

保険料の追納とは、保険料免除・納付猶予で支払えなかった保険料を後で納付する仕組みのことを指します。ただし、追納は10年経過すると納めることができませんので、その点は覚えておきましょう。

追納すれば、将来の年金支給額は減らずに済み、保険料納付の期間としてもカウントされるので安心です。

無職でも免除されるが、世帯主に収入がある場合は要注意

繰り返しになりますが、国民年金の免除は無職やフリーターでも申請することができますが、本人の所得額だけでなく配偶者や世帯主の所得も審査の対象となります。

従って、本人が定職に就いておらず収入が低くても、両親の所得が一定水準以上ある場合は、年金免除の審査は通りません。

扶養に入ることで年金免除になる

配偶者や世帯主が厚生年金に入っている場合は、その扶養に入ることで年金の支払い義務はなくなります

ただし、社会保険の扶養に入るためには、世帯主から見て「3親等内の親族」であることが条件となります。このうち、被保険者の配偶者や子供や孫、親や祖父母、兄弟姉妹については、被保険者と同居していなくても扶養に入ることができます。(※子どもが仕送りを受けて、下宿しているようなケース)

一方、上記以外の3親等内の親族の場合は、被保険者と同居していないと扶養に入ることはできません。例えば、被保険者の親の兄弟やその配偶者は3親等内の親族ですが、同一世帯に属していなければ扶養の対象にはなりません。

以上の通り、厚生年金の扶養条件にも一定の決まりがありますので、自分が適応するかどうか一度調べてみることをおすすめします。

失業した場合の年金免除に必要なものとは

ここまでの情報に加え、失業で年金保険料の支払いが困難な場合は「退職(失業)による国民年金特例免除」という制度も使えます。

免除を受けるための条件は低収入のケースと同じで、失業した人以外の配偶者や世帯主に一定以上の収入がある場合は、免除申請の審査に通ることはできません。

また、免除を申請する場合は「離職票」と「年金手帳」が必要となります。

離職票とは、失業手当を受けるためにも必要な書類ですが、通常は会社を退職する際に発行されます。万一、会社が倒産してそのような書類対応さえもしてくれない場合は、ハローワークに相談するようにしましょう。

ちなみに、離職票を紛失してしまった場合は、離職票の代わりに雇用保険受給資格者証でも年金免除の手続きは可能です。

雇用保険受給資格者証とは、失業手当を受け取る資格があることを証明する書類ですが、通常は退職時に会社から発行されます。もし紛失した場合は、先ほどの離職票と同じく、ハローワークに相談すれば再発行してもらえます。

年金免除の結果が届くのは遅い

年金の免除や猶予制度を申請し審査で認められた場合、申請から2~3ヶ月後に自宅に書類が届きます。

また、審査結果で「全額免除」ではなく「一部免除」となった場合は、納付するための納付書も一緒に届けられますので、忘れずに納付するようにしましょう。

もし、納付書が届かないという場合は、郵便の配達ミスなども考えられますので、督促を受ける前に年金事務所に問い合わせることをおすすめします。

学生は学生納付特例制度を利用しよう

20歳以上の学生が申請できる「学生納付特例制度」についても触れておきます。

冒頭でお伝えした通り、日本国内に住んでいる20歳以上の人は、全て国民年金の被保険者になりますので、20歳以上の学生は年金保険料を支払う義務があります。

しかし、学生の場合はアルバイトの収入があっても学費を自分で負担していて「年金の支払いができない」というケースもあるでしょう。そんなときには、学生本人の所得が一定基準以下(下記表参照)であれば、申請することで年金の支払いを猶予してもらえます。

ただし、学生納付特例制度を使って年金納付が猶予された場合、在学期間に限り年金の支払い義務は免除されるのですが、支払わなかった期間分は年金の受取額が減りますので注意が必要です。この場合は、社会人になってから「年金の追納制度」を使って、支払えなかった年金分を後で支払うようにしましょう。

また、学生の間は親に年金保険料を立て替えてもらうのも一つの方法です。親が子どもの代わりに年金保険料を納付すると、親の収入から社会保険料として控除してもらえるため、節税にもなります。

なお、学生納付特例制度を申請する場合は、以下の書類を提出する必要がありますので、下記表を参考にしていただければと思います。

【学生納付特例制度の必要書類と提出先】
必要書類 提出先
学生納付特例申請書 ・住民登録をしている市(区)役所・町村役場の国民年金担当窓口
・年金事務所
・在学中の学校
年金手帳または基礎年金番号通知書
学生を証明する書類
(学生証や在学証明書)
所得を証明するもの
【所得制限】
対象 所得制限(以下所得以下であれば申請できる)
学生本人
(親の収入は関係ない)
118万円+扶養親族等の数×38万円+社会保険料控除など

なお、一言で「学生」といっても、さまざまな学校がありますが、この制度が使えるのは以下の学校に在学している人のことを指します。

大学(大学院)、短期大学、高等学校、高等専門学校、特別支援学校、専修学校および各種学校(※一部の海外大学の日本分校、夜間・定時制課程や通信課程も含む)

また、この制度を申請する場合、申請の処理そのものが遅れると、申請日前に起きた不慮の事故や病気のときにもらえる「障害者年金」の受給ができないケースもあります。手続きは迅速に行うようにしましょう。

ちなみに、課税所得がある場合は勤務先で年末調整をしてもらったり、自分で確定申告をしているはずですので、基本的に所得証明の書類は必要ありません。

ただし、そのような税申告をしていない場合は、学生納付特例制度の申請の前に、市区町村民税の申告を行う必要がありますので、該当する方は市町村の役場に問い合わせすることをおすすめします。

年金を支払えないときは免除申請を忘れずに!

この記事の冒頭でもお伝えしましたが、年金を支払わないと督促や差し押さえを受けるばかりでなく、将来支給されるはずの年金額が減ってしまうなど、本人にとって何らメリットはありません。従って、年金保険料が支払えないという場合は、迷わずに免除制度や猶予制度を利用するようにしましょう。

しかし、申請した人の中には所得の条件などが合わずに、免除審査に落ちるというケースもあるでしょう。そんなときには、一時的な収入減であればクレジットカードのキャッシングを使って一時的にお金を立て替えたり、カードローンを利用したりするという方法もあります。

特に、年金の支払い期限が迫っている場合は、即日融資が可能な消費金融カードローンがおすすめです。

大手消費金融カードローンなら無利息キャッシングが利用できますので「近々給料やボーナスが入るけど今はお金がピンチ」という場合、一時的に無利息で年金を支払うための資金を用意できます。ただし、消費金融カードローンの利用は審査が伴いますので、安定した収入がない場合は審査通過は難しいでしょう。

審査が不安

年金免除と猶予制度の条件表まとめ

今回の記事でお伝えしたさまざまな条件について、一覧表にしておきましたので参考にしてください。

免除・猶予制度 年金額への反映
(老齢基礎年金)
受給資格期間 所得審査
全額免除 保険料は全額
免除
〇反映される
全額免除期間の年金額は1/2で計算されます。(2009(平成21)年3月までの期間については1/3)
〇反映
される
前年所得※1が以下金額以下であること
(扶養親族などの数+1)×35万円+22万円
3/4免除 保険料の3/4が
免除
〇反映される
3/4免除期間の年金額は5/8で計算されます。(2009年3月までの期間については1/2)
前年所得※1が以下金額以下であること
78万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額など
半額免除 保険料の半額
が免除
〇反映される
半額免除期間の年金額は6/8で計算されます。(2009年3月までの期間については2/3)
前年所得※1が以下金額以下であること
118万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額など
1/4免除 保険料の1/4が
免除
〇反映される
1/4免除期間の年金額は7/8で計算されます。(2009年3月までの期間については5/6)
前年所得※1が以下金額以下であること
158万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額など
若年者納付猶予制度 50歳未満で学生以外の場合、保険料納付が猶予される ×反映されない 前年所得※2が以下金額以下であること
(扶養親族などの数+1)×35万円+22万円
学生納付特例制度 在学中の保険料納付が猶予される ×反映されない 前年所得※3が以下金額以下であること
118万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額など
未納 ×反映されない ×反映
されない

※1:本人、配偶者および世帯主の所得金額
※2:本人、配偶者の前年所得
※3:本人の前年所得

※記載されている内容は2024年9月現在のものです。

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