専門学校の学費がどうしても払えない!8つの対処法
更新日:
公開日:2021.8.4
「専門学校の学費が払えないとどうなるの?こんな場合に学生でもできる方法を知りたい」
せっかく進学先に選んだ専門学校も、きちんと学費を支払わなければいろいろと不都合に巻き込まれる可能性があります。
大抵の学生は親に学費の支払いをしていることが多いと思いますが、もしも払えない状況に陥ってしまったらどうなるのでしょうか。
専門学校の学費が払えず滞納状態が続くと、最終的には退学扱いからの除籍処分を言い渡されるのが通常です。こうなると専門学校で勉強できなくなってしまうので、早い段階での対処が必要です。
学校ごとで判断が違うので一概には言えませんが、やむを得ない事情による滞納に限って、学校に相談すれば救済してもらえる可能性もあります。
今すぐ払えないとしてもそのまま放置せず、まずは学校に相談するところから始めましょう。
今回は、専門学校に通っている人が学費を払えない状態になってしまったとき、状況を一気に解決できる8つの対処法を、その特徴とあわせて詳しく紹介していきます。
誰でも「自分は大丈夫」とつい油断しがちですが、頭の片隅にこれらの知識を入れておけば、万が一のときにも安心です。
親に頼れず自分でしか対応できない人や、親が教育ローンやフリーローンに申し込んで審査落ちしてしまった人は、そこで諦めず「消費者金融」のカードローンをぜひ利用しましょう。
以下公式サイトの事前診断では借り入れ可能かどうかを知ることができるので、利用前にチェックすることをおすすめします。
この記事の目次
【PR】今すぐ10万円を借りたいならココ!
- 20~35歳の方におすすめ
- 36~60代の方におすすめ
学費が払えないときにとるべき対処法
親から知らされているならまだしも、学校に登校したら突然「学費が支払われていない」と告げられたら、きっと焦ってしまう人も多いのではないでしょうか。
もちろん、滞納分を今すぐにきちんと支払えば、それ以降は特に問題ありません。ところが、お金が用意できず学費が払えない状況に陥ってしまっていたら、そんなときこそ焦らず冷静に行動することが一番大切なポイントです。
学費の滞納が発生すると、納入期限を過ぎてから一定期間後(学校により異なる)、学校から未納者宛てに学費の支払いを催促する文書が郵送で届きます。
ただし学校によっては、文書の郵送ではなく通学する学生に直接手渡すことも。学費を払っていないことを子どもに隠していても、ここからバレる危険性があるので、学校ごとで扱いが違う点にあらかじめ注意しましょう。
ここでは、学費が払えないときにおすすめしたい8つの対処法を皆さんに提案します。それぞれの方法ごとでいくつか注意してほしいポイントもあるので、それらもあわせて詳しく見ていきましょう。
①学校に相談する
学費を払えない状態が続きそうなら、催促される前に必ず学校に相談してください。もちろん催促を受けてから相談してもいいのですが、催促前に相談することで「支払う意思をきちんと持っている」と、誠実さをアピールできます。
誠実さをアピールできるかどうかで、その後の学校側の対応も微妙に変わってくるので、まずはこの点をしっかり押さえて素早く行動してください。
学校に学費が払えないことをきちんと相談すると、場合によっては学校側から救済措置を提案してもらえる可能性があります。
もちろん、相談すれば必ず救済が受けられるわけではありません。
それでも、学校側からすれば生徒は大切な収入源であり、滞納分も含めしっかり卒業までの学費を払ってもらう方が得策。冷たい対応をして、学生が退学してしまったり未納が続いてしまったりする方が、学校側にとって大きな損失です。
したがって大抵の専門学校では、学費を払えない学生に対して、相談を受けることでさまざまな救済措置を提供し、自立をサポートしてくれます。
どういった救済措置が提案されるかは学校次第です。考えられるものとして以下のような方法があります。
- 滞納分の学費の延納措置
- 滞納分の学費の分納措置
- 滞納分の学費の減免措置
基本的には「延納」もしくは「分納」による救済措置が提案されます。
延納:滞納している学費の支払期限を一時的に先延ばしする方法。期限を先延ばしして、その間に少しずつお金をためて全額返済してもらうことを促す
分納:滞納している学費を一括ではなく分割し定期的に支払ってもらう方法
例えば50万円を滞納している場合、それを1回当たり5万円に分割して合計10回にわたって返済してもらいます。一度にまとまった金額を払えない人でも、小分けにすれば払える可能性が高くなるため、大抵はこちらの方法が提案されます。
減免:滞納している学費分が減額もしくは全額免除される制度
支払い方法が違うだけで結局は全額払う必要がある延納や分納と比べると、金額を減らせる減免措置を受けたいと思う人も、きっと多いでしょう。ところが、減免措置は全ての専門学校で必ず導入されているわけではなく、導入されていても全ての人に適用されるわけでもありません。
なぜなら、減免措置は学校側にとって、本来もらうはずのお金を目減りさせる損失に他ならず、極力適用させたくない方法だからです。
それでもこの措置を導入しているのは、やむを得ない理由で勉強を断念しなくてはいけない真面目な学生を、文字通り救済するため。したがって、減免措置が適用されるのは、以下の条件に該当している人のみです。
- 経済的に困窮していて滞納分の学費支払いが難しい、学ぶ意思のある学生
- 専門学校での成績が優秀な学生
- 保護者が死亡もしくは罹災(りさい)し学費の支払いが難しい、学ぶ意思のある学生
滞納しているのに学校に相談せず無視していると、これらの救済を一切受けられないので注意してください。
支払う意思があるのなら不誠実な対応はせず、まずは学校に相談しましょう。そうすれば、今の苦しい状況から抜け出せる可能性も十分に期待できます。
②休学する
「学費を支払ってほしい」と親に相談しても色よい返事がもらえない人や、自分ではどうしようもできない人は、一度学校を「休学」する方法を検討してください。
休学と聞くと悪いイメージばかりが浮かびがちですが、学費が払えない状況では意外と有効な対処法の一つです。
というのも休学すると、その間は本来発生するはずだった学費などの一部または全額が免除されます。
ただし休学が認められても、すでに発生している滞納分については引き続き支払う義務があります。休学による恩恵はあくまでも、休学以降の学費の支払いを減らせるもののみです。
とはいえ、休学すればそれ以降の学費支払いを気にする必要がほぼなくなるので、その間にアルバイトを始めて、滞納分を支払った上で復学してもいいでしょう。
もしくは、卒業するまでの学費分も稼いでから復学すれば、お金の心配をせずに勉強にも集中できます。
休学する場合の学費の免除について注意点が一つあります。それが、休学中における学費の取り扱い方が専門学校によって違う点です。
休学時には、主に以下の3つのどれか一つが適用されます。
- 全額免除
- 授業料の一部を負担(1~2割程度)
- 授業料は全額免除されるが、在学費(=休学費)の支払いが必要
休学して学費が払えない自体に対処するなら、在籍している学校でどういった扱いになっているか、必ず事前に確認しておいてください。授業料の一部負担の割合は学校ごとで違いますが、学費の1~2割程度の負担を求めている学校が多い傾向にあります。
「在学費」は休学中も学籍を残しておくために必要な費用で、学校によっては「休学費」と表現していることもあります。金額はまちまちですが、休学1年当たり5~10万円の範囲で設定している学校が大半です。
在学費は休学する年数に応じて半年または一年単位で加算されるので、長期間休学予定の人は事前に確認しておきましょう。万が一在学費も払えないと、退学や除籍処分を受ける可能性があるので、くれぐれも注意してください。
参考までに、休学手続きの開始から完了までの流れを記載しておきます。
- 専門学校の受付窓口で「休学届」をもらう(規定フォーマットに従った自作のものでもOK)
- 必要事項を記載後、休学届を受付窓口で提出する
- 書類の受理後、専門学校側で休学を許可するかの審査が行われる
- 学校から許可が出る(不許可になる場合もあり)
- 休学開始
③自主的に退学する
学費の滞納が長く続いてしまい学校から頻繁に督促されていたり、現状を解決する方法が何も見つからなかったりするなら、早い段階で自主的に退学の道を選ぶのも一つの手でしょう。
そのまま状況を長引かせたとしても、最終的には学校側から退学処分ではなく除籍処分を受けるのは、ほぼ確実。詳細は後述しますが、除籍には退学以上に厳しいデメリットがあるので、将来を考えれば除籍処分だけはなんとしても避けるべきです。
であるなら、少しでも時間を有効活用するために、早い段階で自分から見切りを付けるのは決して間違った選択ではありません。
その代わり「ただ辞める」のではなく、その先をしっかり見据えたヴィジョンを作ってから辞めるようにしてください。
気持ちを入れ替えて本格的に就職活動を始めるのもいいですし、もう一度専門学校に通って勉強するためにお金を稼ぐべく、アルバイトを始めるのもいいでしょう。
一度お金をためてから再出発する
今通っている専門学校を退学するしか手段がないといって、悲観することはありません。
確かに退学せずに通い続けた場合と比べると、少し回り道をすることにはなります。
それでも高校とは違い大学や専門学校は、やる気さえあればいつでも再チャレンジできる進学先です。
退学後も専門学校で頑張りたい気持ちがまだ残っているのなら、まずは退学を選ばざるをえなかった問題の解決を最優先して行動してください。
専門学校の学費が払えないのは、ひとえに手持ちのお金がないことに尽きます。なら、ここは一度しっかりお金をためてから再出発を図るべきです。
18歳以上なら大抵のアルバイトで働ける上、より本格的に稼ぎたいのなら一度就職するのも手です。2~3年程度しっかり働けば、よほど無駄遣いしない限り学費分のお金は十分に稼げます。
その後改めて、やりたかった分野の専門学校に入学し直して頑張りましょう。
「退学して終了」と落ち込んだまま諦めるのではなく、前向きな考え方や視点を持った上で退学の道を選ぶことが大切、と心がけてください。
④奨学金
学費が払えないからといって今すぐ諦めてしまうのは、ひとまずストップしてください。
さまざまな理由から通っている学校の学費などが払えない学生を対象に、国が中心となって設けている「奨学金制度」を利用すれば、現状の問題を一気に解決できます。
現在、日本国内で利用できる主な奨学金制度には、以下のものがあります。
- 「日本学生支援機構(JASSO)」の奨学金制度
- 「あしなが育英会」の奨学金制度
- 地方自治体の奨学金制度
- 新聞奨学金制度
- 専門学校独自の奨学金制度
それぞれの奨学金で利用条件や貸付条件は異なるので、詳細は改めて確認してください。
「自分の状況だとどの奨学金が向いているのか、いまいちピンと来ない」人に分かりやすいよう、上記5つの奨学金がどういったタイプの人にベストか表にまとめました。
ー | 家の収入は正直厳しい | 家の収入に余裕がある | 成績に自信がある | 成績に自信がない | 絶対に利用したい | |
---|---|---|---|---|---|---|
日本学生支援機構 | 第一種 | ◎ | △ | ◎ | ✕ | ✕ |
第二種 | ◎ | △ | △ | ◎ | ◎ | |
給付型 | △ | ✕ | ◎ | ✕ | ✕ | |
あしなが育英会 | ◎ | ✕ | △ | △ | △ | |
地方自治体 | ◎ | △ | △ | △ | △ | |
新聞奨学金 | ◎ | △ | △ | △ | △ | |
専門学校独自制度 | 貸与型 | ◎ | △ | △ | ◎ | ◎ |
給付型 | △ | ✕ | ◎ | ✕ | ✕ |
◎:利用可能 △:条件を満たせば利用可能 ✕:利用できない
どの奨学金を利用できるかは「家の収入額」と「成績」の2点を元に判断するのが通例です。
日本学生支援機構(JASSO)の奨学金制度
ここからは、最もメジャーな奨学金制度である「日本学生支援機構」を例に詳しく見ていきましょう。
家の収入額が低く成績がいい人は第一種か給付型の利用がベストです。その反対に家の収入額は高いけれど成績があまり良くない人は、第一種と給付型の利用が難しい代わりに第二種がベストな選択になります。
日本学生支援機構の奨学金制度は「第一種」と「第二種」、2020年から現在の状態がスタートした「給付型」の3種類があり、それぞれで以下の違いがあります。
- 第一種:将来返済が必要な貸与型奨学金(利息なし)
- 第二種:将来返済が必要な貸与型奨学金(利息あり)
- 給付型:将来の返済が全額免除または一部返済でOKな奨学金
第一種は家の収入が低く成績が優秀な人が利用でき、それ以外の人は第二種の利用が基本です。
給付型奨学金は、家の収入が基準よりも低い人が利用でき、第一種・第二種と違い将来の返済が要らない点が一番の特長。
将来の負担が少ない第一種や給付型は利用条件が厳しく使える人が限られているので、条件が満たせない人は貸与型を利用せざるを得ないのが実情です。
申請方法
奨学金の申請は在学中の学校を通じて行うのが原則で、これを「在学採用」といいます。
専門学校に入学する前の高校生の時期から奨学金の利用を考えているのなら「予約採用」を使って早めに奨学金に申し込んでおくことも可能です。この場合は在籍している高校を通じて申し込みます。
ここでは在学採用を例に、受給開始までの申請の流れを見ていきましょう。
- 奨学金申込の「確認書」と必要書類※1に記入し、学校に提出
- 日本学生支援機構からJSAS識別番号の交付を受ける
- スカラネットから必要事項※2を申請し奨学金に申し込む
- 学校・JASSOによる選考
- 採用後、「返還誓約書」に記入して学校に提出
- 事前に指定した口座へ奨学金の振り込まれる
※1:「家計支持者の収入に関する証明書類」と「その他学校が指定する書類」
※2:奨学金の振込先口座情報、マイナンバーなど
参考元:在学採用の流れ|日本学生支援機構
3のスカラネットとはJASSOの「奨学金申し込み専用ページ」です。2で交付されたJSAS識別番号(スカラネットログイン用のIDとパスワード)を使ってログイン後、ページ内の案内に従って必要事項を記入し申し込みを完了します。
JASSOの奨学金に申し込みには、申込者とその家計支持者(親や保護者)それぞれのマイナンバーが必要です。マイナンバーカードを持っていない人や通知カードを受け取っていない人は、あらかじめ役所で取得しておきましょう。
対象の専門学校のみ利用可能
日本学生支援機構の奨学金は、機構に登録されている専門学校の対象学科に在籍している学生にのみ、支給されます。つまり、対象外の専門学校に在籍している人は、申し込んでも奨学金を受け取れません。
対象かどうかは下記リンクから確認できます。
支給が受けられないのに申し込んでしまわないためにも、所属している専門学校が支給対象かどうかを事前に確認しておきましょう。
専門学校独自の奨学金制度
専門学校のなかには、学校独自の奨学金制度を導入しているところもあります。ただし、その数は決して多くはありません。
もしも学校独自の奨学金を目当てにするのなら、入学前に制度がある学校かを必ず確認しておきましょう。学校の公式サイトやパンフレットから、奨学金制度を行っているかは簡単にチェックできます。
⑤教育ローン
教育に関係する費用に使えるお金が借りられる「教育ローン」も、学費が払えないときのピンチを救ってくれる方法の一つです。
毎月決まった額が分割で支払われる奨学金とは違い、教育ローンは希望して認められた金額が一括で支払われる仕組みです。したがって、滞納分が大きな金額になってしまっても、一気に滞納状態を解消できます。
ただし、教育ローンは契約者に対して「安定した収入がある」ことを利用条件にしています。収入があれば学生本人でも契約できますが、大半の人は親に頼っているでしょうから、保護者に契約してもらわないといけないところに注意が必要です。
現在利用できる教育ローンは、大きく分けると次の2種類のどちらかです。
- 国の教育ローン
- 民間の教育ローン
国の教育ローン「教育一般貸付」
国の教育ローンは「教育一般貸付」という名前で提供されていて、日本政策金融公庫(JFC)という財務省所管の特殊会社が運営している文字通り、国が運営する教育ローンです。
国が運営しているその安心感・安定感の高さが一番の特徴で、全国どこからでも利用できる利便性の高さも際立っています。
この教育ローンの主なメリットは、次の通りです。
【教育ローンの主なメリット】
- 奨学金制度と併用できる
- 全ての手続きがインターネットや郵送だけで完結できる
- 教育に関連した幅広い使い道が認められている
教育一般貸付は、中学校卒業以上の子どもなら利用できるので、専門学校の学費のみならず高校の学費にも使えます。学費だけでなく、以下のような使い道にも使えます。
- 受験費用(受験料、検定料、受験会場までの交通費、宿泊費など)
- 通学するために必要な生活費(家賃、食費など)
- 学校までの交通費
- 教材費
- 教材として使うパソコンなどの購入費用
- 学生本人の国民年金保険料
専門学校の学費が払えない人のなかは、これらの費用も払えていない人もいるでしょう。
そんな場合でも、教育一般貸付から融資が受けられれば、現状での滞納状態を一気に解決できます。
収入がなければ本人に代わって親に契約してもらわないといけないので、本人の一存では決められません。カードローンなど他の方法から借りるよりも低金利で利用でき負担が少なくて済むので、その点を重視して説得するのがおすすめです。学費を払って今すぐにでも滞納状態を解消したいなら、有効な手段としてぜひ検討してください。
借り入れの限度額 | 子ども1人当たり350万円まで(留学は450万円まで) |
---|---|
金利(年利) | 1.66%(固定金利、保証料は別途)※令和3年7月現在 |
返済期間 | 最長15年 |
返済時期 | 借り入れた翌月または翌々月から |
下記ページでは国の教育ローンの審査について情報をまとめています。ぜひ参考までにご覧ください。
>>> 国の教育ローンの審査は甘い?
参考元:教育一般貸付|日本政策金融公庫
民間の教育ローン
教育ローンは国のものだけでなく、民間からも広く販売されています。教育ローンを取り扱っている民間の会社は次の通りです。
- 銀行
- 信用金庫
- ろうきん(労働金庫)
- JAバンク
- 信販会社
国の教育ローンと同様にこれら民間による教育ローンも、お金の使い道がとても広く設定されています。
それ以外にも、借入開始直後からの返済が厳しい人に向けて次のような便利な支払い方法に対応したものもあり、状況にあわせて使い分けられる点が魅力です。
- 親子リレー返済:在学中は親が支払い、卒業して就職後は子どもが代わって返済する方式
- 元金据置返済:在学中は利息のみを返済し、一定期間元金の返済を猶予してもらえる方式
これも国の教育ローンと比較した上でのメリットですが、民間の教育ローンは借り入れ上限額が高いのも特徴です。
銀行のもので300~500万円、ろうきんでは最大2,000万円まで借りられるので、学生の子どもを複数人抱えている親にベストな方法といえるでしょう。
三菱UFJ銀行、ろうきん、信販会社の一つオリコの三者を例に教育ローンの基本スペックを表にまとめたので、参考にしてください。
ー |
三菱UFJ銀行 「ネットDE教育ローン」 |
ろうきん 「教育ローン(証書貸付型)」 |
オリコ 「学費サポートプラン」 |
---|---|---|---|
借り入れ 限度額 |
500万円 | 2,000万円 | 500万円 |
金利(年利) |
・インターネット申し込み:3.975%(変動) 窓口申し込み:4.475%(変動) |
・団体会員:2.4~2.9%(固定)2.2%(変動) ・生協組合員:2.6~3.1%(固定)2.4%(変動) |
3.0~5.0%(固定) ※提携先の学校ごとで金利が異なる |
返済期間 | 6~120ヶ月 | 15年 | 完済まで |
返済方法 |
・元利均等返済 ・繰り上げ返済 |
・元利均等毎月払い ・元金据置返済 ・分割返済 ・繰り上げ返済 |
・通常返済 ・元金据置返済(ステップアップ返済) ・親子リレー返済 |
⑥学費に使える金融機関のローン
ローンを使って学費分のお金を借りるなら、教育ローンの利用がベストです。
ただし、借りるお金の使い道をもう少し自由に自分で決めたいなど、個人差によっては「教育ローンは正直使いづらい」と感じる人も多いでしょう。そんなときには、民間金融機関が提供している学費にも使えるローンの利用を検討してください。専門学校の学費にも使えるローンは、主に以下のような商品です。
- フリーローン(多目的ローン)
- カードローン
フリーローンは多目的ローンの名称でも販売されていて、借りたお金の使い道が原則自由(フリー)のローンです。専門学校の学費はもちろん、自動車やバイクの購入費など一括して払える費用であれば、どれに使っても構いません。
教育ローンは「教育に関連した用途に利用可」の条件があるので、こういった用途にお金を使うことは規約違反となり、契約解除などの処分を受ける危険性さえあります。
フリーローンならその心配がないので「学費以外の目的にもお金を使いたいけれど、ローン契約はできれば一つにまとめたい」人におすすめです。
フリーローンは、銀行や信用金庫などの金融機関をはじめ、ろうきんやJAバンク、信販会社などさまざまな会社から販売されています。
カードローンもフリーローンと同様に、お金の使い道がとても幅広い商品です。その上、カードローンは最初に申し込んで契約できれば、以降は都度契約しなくてもよく、必要に応じて限度額内で随時借り入れ・返済ができます。
お金を一度借りると後は完済するまで追加融資が受けられない教育ローンやフリーローンと比べると、とても便利です。
ただし、フリーローンとカードローンはどちらも、教育ローンと比べて高金利です。借入期間が長くなるほどその分最終的な負担も大きくなるので、より計画的な利用が求められます。
お金の使い道が幅広い両商品ですが、以下の使い道はどれも規約違反の対象になるので、くれぐれも注意してください。
- 事業性資金(起業資金や会社の運転資金など)
- 投機目的の資金(株、不動産、金融商品の購入費用やギャンブルの費用など)
- すでに借り入れている借金の返済目的資金
フリーローンとカードローンの特徴を、教育ローンを元に比較してまとめました。ぜひ参考にしてください。
ー | フリーローン | カードローン | 教育ローン |
---|---|---|---|
借り入れの特徴 | 契約締結時に希望額を一括借り入れ | 限度額の範囲内であれば、必要に応じて都度借り入れOK | 契約締結時に希望額を一括借り入れ |
返済の特徴 | あらかじめ期限を設け均等額を毎月返済 | 借入総額に応じた返済額を毎月返済 |
・返済期限を元に返済額を設定し均等返済 ・元金据置返済や親子リレー返済が選べる |
金利(年利) | 2.0~15.0% | 1.7~18.0% | 1.66~5.0% |
利用すべきタイプ |
・学費以外にも借りたお金を使いたい人 ・金額や利用目的がある程度決まっている人 |
・学費以外にもお金を使いたい人 ・契約手続きが面倒に感じる人 ・利用目的があいまいな人 |
・とにかく低金利で借りたい人 ・借り先に信頼性、安心感を求める人 ・さまざまな返済方法を活用したい人 |
⑦学生ローン
必要な額を一括でもらえない奨学金は使いづらいし、親に頼れず教育ローンは利用できない人は、自分の力でなんとかするしかありません。とはいえ、学生の身分ではできる手段にも限りがあります。
そんなときには、最終手段として「学生ローン」の利用を真剣に考えてみてください。
学生ローンとは、専門学校や大学、短大、大学院や予備校などに在籍している学生専用に提供されているローンです。
学生ローンの一番の特長は、安定収入がない学生でも契約できること。もちろん、返済するために最低限の収入は必要です。それでも、社会人のような年収数百万円単位の収入は要らず、毎月数万円程度のアルバイト収入があれば契約できます。
また、20歳以上であれば親の同意不要で契約できる上、一部の学生ローンでは未成年でも親の同意なしで契約できるので、特に未成年で学費の支払いに困っている人には、救いの手になってくれるでしょう。
ただし、学生ローンには以下のようなデメリットがあります。
【学生ローンのデメリット】
- 金利が高い
- 借入限度額が全体的に低い
- 借り入れ、返済の利便性があまりよくない
学生ローン各社の金利を平均すると年利14.0~18.0%で、これは法律で定められている上限金利の最大値に近い値です。利用時には後々の返済までしっかり考えておきましょう。
学生ローンは他のローンと比べると、全体的に借入限度額が高くありません。これは十分な収入がまだない学生に貸すかわりに、貸し倒れリスクを回避するための対策の一つです。
貸す金額が少なければもし回収不能になっても、ローン会社側の損失を最小限に抑えられます。上限額がいくらになるかは契約者の収入額に依存し、収入が高ければ多く、低ければ少なくなります。
もっとも、一番いい条件で契約できても50万円までなので、滞納している学費の金額によっては足りない可能性も出てくるでしょう。その場合は、他の方法を併用して補うしかありません。
学生ローンを提供している会社は、主に東京首都圏を中心に集中しています。
インターネット申し込みや口座振込による融資・返済にも対応していますが、提携ATMなどが使える他のローンと比べてしまうと、お世辞にも利便性が高いとはいえないのが実情です。
最後に、主な学生ローンの利用条件を平均化し表にまとめました。利用を検討するときの目安に活用してください。
契約できる人 | 安定した収入がある大学生、大学院生、短大生、専門学生、予備校生など |
---|---|
借入額 | 1~50万円 |
金利(年利) | 14.0~18.0% |
返済方式 |
・毎月均等返済 ・元金据置返済 ・繰り上げ返済 |
借入期間 | 3~5年 |
融資方法 |
・店頭での受け取り ・希望する金融機関口座への振り込み |
返済方法 |
・店頭での直接支払い ・現金書留 ・学生ローン指定口座への振り込み ・提携ATM(コンビニ)からの入金※ |
※対応している学生ローンのみ
⑧消費者金融のカードローン
比較的好条件で借りられる教育ローンやフリーローンを使えればいいのですが、なかには申し込んだのに審査落ちしてしまった人も必ずいます。
特に銀行や信用金庫といった金融機関のローンは審査が厳しいことで有名で、申し込んだからといって必ず利用できるわけではありません。審査通過には、それに足る十分な個人の信用が必要です。
親に頼れず自分でしか対応できない人や、親が教育ローンやフリーローンに申し込んで審査落ちしてしまった人は、そこで諦めず「消費者金融」のカードローンをぜひ利用しましょう。
消費者金融カードローンといえば、審査に定評があることで人気がある商品です。
消費者金融と聞くと、なかには「消費者金融って、結構危ないサービスでは?」と思う人もいるでしょう。
確かに以前までは、グレーゾーン金利による多重債務者が増加する要因の一つ、と警戒され、「サラ金」と呼ばれる時期もありました。
ところが、その後法律が整備されたことでグレーゾーン金利は厳しく制限され、消費者金融の貸出金利も大幅に改正されたものが適用されるようになりました。
また、プロミスやアコムといった大手消費者金融を中心に、三井住友銀行や三菱UFJ銀行などメガバンクのグループ会社の一員になったことで、安心感やイメージアップを果たすこともできました。
つまり、消費者金融は決して危険な会社ではなく、賢く使えばライバル会社以上に便利で使い勝手の良い、ベストな選択肢の一つといえるでしょう。
審査以外にも、消費者金融には以下のようなメリットもあります。
- スピーディーな審査による最短即日融資
- 無人ATMやスマホアプリを使った便利な借入・返済手段が利用できる
- 24時間365日
- 借り入れによる負担を軽減できる特典が受けられる
消費者金融の審査は、申込内容に特に問題がなければ最短15~30分以内で完了します。その結果、最短で申し込んだ当日にお金を借りられるので、今日明日中に学費を納めないと退学処分を下されそうな緊急時に最適です。
消費者金融ならではのメリットとして忘れてはいけないのが、各種特典制度が豊富なところ。なかでも一定期間無利息サービスは、大手を中心に多くの消費者金融が現在採用している、初回利用者限定のお得な特典です。
条件を満たせば、契約日の翌日から起算して最大30~180日間(※業者で異なる)無利息でお金が借りられます。30万円を半年借りると本来なら3万円弱の利息(年利18.0%の場合)が発生しますが、これが0円で済むわけです。
少しでも借り入れの負担を減らしたいなら、ぜひ活用したいサービスの一つといえます。
ただし、消費者金融にはいくつかデメリットもあります。その一つが金利の高さです。
消費者金融カードローンのデメリット
消費者金融各社の金利を見ると、3.0~18.0%の利率が採用されています。
ところが3.0%周辺の最低金利は、初回利用者を含む利用回数が浅い契約者にはほとんど適用されず、信用実績のある顧客、公務員などの安定収入がある人、高収入者が適用される金利なのが実情です。
つまり、大半の人は18.0%かそれに近い利率が設定されるので、教育ローンや奨学金と比べると金利の高さは否めません。
消費者金融は最初の契約以降、随時借り入れ・返済が可能な便利さが魅力のカードローンです。その便利さゆえについ必要以上に借り過ぎてしまうリスクも、ある意味ではデメリットといえるでしょう。
マイルールをしっかり守って計画的に利用しないと、いつの間にか警戒心が薄れ借金を繰り返してしまう恐れがあるので、こちらにも十分に気をつけてください。
デメリットをしっかり理解した上で利用したいと思える方は、以下公式サイトの事前診断では借り入れ可能かどうかを知ることができるので、利用前にチェックすることをおすすめします。
専門学校の学費っていくら必要?卒業までにかかる平均費用
ここまで、専門学校の学費が払えないときの対処法や注意点を詳しく解説してきました。
専門学校の学費はそれぞれの学校ごとで違う上、勉強する分野・学科によっても大きく違います。学費と一括りにしてもその内訳はさまざまで、授業料だけでなく在籍するのに必要な費用もそこに含まれています。
そこで専門学校の学費にポイントを絞って、大半の専門学校の在学期間である2年間で、どの費用がどのくらいかかるのかを調べたので、ここで詳しく紹介しておきましょう。
専門学校に入学してから卒業までにかかる主な費用は以下の通りです。
- 入学金
- 授業料
- 実習費
- 設備施設費
- その他費用(学校会費、グループ保険料など)
これらの費用以外にも、勉強する分野・学科によっては別途教材費などの特別費用が必要なケースもあります。ただし、ここでは全ての学校の学科に共通する費用に絞って解説するため、割愛します。
受験料と入学金以外の費用は、専門学校に在籍する年数分必要になる点にまず注意してください。
それでは特に人気が高い学科別での、専門学校(昼間部)における初年度納入金平均額を表にまとめたので、まずはこれをご覧ください。
主な学科 | 入学金 | 授業料 | 実習費 | 設備施設費 | その他 | 合計(1年間) |
---|---|---|---|---|---|---|
情報処理 IT |
16万9,000円 | 60万2,000円 | 13万1,000円 | 28万6,000円 | 2万7,000円 | 121万4,000円 |
ゲーム CG |
19万3,000円 | 63万6,000円 | 15万6,000円 | 37万円 | 9,000円 | 136万4,000円 |
看護 | 17万8,000円 | 67万9,000円 | 3万7,000円 | 13万1,000円 | 6万1,000円 | 108万6,000円 |
理容美容 | 11万7,000円 | 55万7,000円 | 20万5,000円 | 19万7,000円 | 22万6,000円 | 130万2,000円 |
介護福祉 | 13万8,000円 | 63万7,000円 | 8万9,000円 | 12万6,000円 | 3万7,000円 | 102万7,000円 |
医療事務 | 9万8,000円 | 71万4,000円 | 11万円 | 15万9,000円 | 5万4,000円 | 113万5,000円 |
デザイン 写真 |
16万1,000円 | 70万8,000円 | 11万2,000円 | 18万6,000円 | 2万4,000円 | 119万1,000円 |
動物看護 理容 |
18万8,000円 | 61万6,000円 | 18万2,000円 | 27万5,000円 | 5万6,000円 | 131万8,000円 |
アニメ 声優 |
16万円 | 71万3,000円 | 8万4,000円 | 29万9,000円 | 6,000円 | 126万1,000円 |
専門学校にかかる費用の相場を調査した「(公社)東京都専修学校各種学校協会」によると、専門学校での初年度納入金の平均額は約125万5,000円(上記表引用元にある表内、総合計の項目から算出)でした。
ただしこれは平均値なので、必ずこの金額が全ての人に適用されるわけではありません。進学先によっては高くなることも低くなることもあるので、あくまでも目安と判断してください。
学費と一括りにしても複数の費用を全て合算すれば、結構な金額になることが分かります。滞納するまでの支払い状況によっては、学生一人の行動では対応できないほどの滞納額になる恐れもあるので、滞納状態はできるだけ早く解決すべきです。
学費が払えない場合は最終的に退学・除籍扱いに
専門学校の学費を長い間払えない状態のままで放置すると退学処分として扱われることになります。
ここで注意しておきたいのが、退学処分を受けたからそれで終わりではない点です。これは専門学校に限らず大学や短大などでも同じですが、退学処分を受けた後も滞納している学費を納めないままでいると除籍処分を受ける危険性があります。
退学と除籍はどう違う?
「退学と除籍って、どちらも学校を辞めざるを得ないのだから同じじゃないの?」と感じる人も多いでしょう。確かにどちらも、学校を辞めなくてはいけない点のみで見れば、同じような処分といえます。
ただし、制度に照らし合わせて見るとこれら二つには明確な違いがあり、その違いは以下の通りです。
【退学と除籍の違い】
- 退学:在籍していた事実を学校が認める扱いとなり「中退」を名乗れる
- 除籍:在籍していた事実を学校が認めない扱いとなり「中退」を名乗れない
学校から退学処分を受けただけだと、その学校の試験に合格して入学・在籍した事実を大学が認めてくれるので「〇〇専門学校中退」と、在籍していたことを引き続き名乗れます。
除籍処分を受けると、入学・在籍していた事実を大学が公式に認めない扱いになるので、退学扱いの時のような「中退」を公に名乗れなくなってしまうわけです。
「中退って名乗れなくても、別に問題なさそう」と思いがちですが、自分の経歴を名乗るときや就職活動用の履歴書に記入するときを想像してください。
除籍処分だと「〇〇専門学校中退」とは名乗れず高卒扱いになりますが、退学処分であれば中退と名乗れるので、少なくとも高卒扱いを避けられます。
もちろん、どちらも厳密にいえば最終学歴は高卒扱いです。それでも、専門学校に進学した事実さえ名乗れず100パーセント高卒扱いを受けるよりは、中退として専門学校に入学した事実を名乗れる方が、就職面では有利でしょう。
特に就職先によっては、退学していても学校に在籍していた事実を証明すれば、しなかったときと比べて採用を有利にできるケースがあります。この時、在籍していた証拠として中退証明書や成績証明書など学校発行の書類が必要です。
同じように学校に在籍していた事実は同じでも、除籍処分ではこれが認められず書類を学校から発行してもらえなくなるので、退学と比べると就職面で不利になってしまいます。
したがって、似たような処分でも「退学」より「除籍」の方がはるかに重大な結果になる、と思っておいてください。
除籍処分を受けるまでの流れ
学費が払えないことが理由による除籍までの流れは、基本的に以下の手順で行われます(学校により順序・手続きが異なる場合があります)。
-
納付されていない学費の支払いを促す文書が学校から届く
↓ -
連絡・納付せず無視し続ける
↓ -
未納分の学費に対する督促状が学校から届く
↓ -
連絡・納付せず無視し続ける
↓ -
学校から「退学処分」が下される(学校によっては省略)
↓ -
未納状態の学費を納めずに放置する
↓ -
学校から「除籍処分」が下される
学費の未納が原因による除籍処分は、学生側にも責任がある場合に適用される懲戒処分の一種です。
学校によっては、未納分に対する督促状を送付した後も学生側から改善が見られない場合、退学ではなく除籍処分をいきなり下すところもあります。退学処分の連絡が来ないからといって油断しないでください。
除籍処分が言い渡されるまでの期間は学校ごとで違いますが、未納が始まってから1年程度たつと実行する学校が多い傾向にあります。
ただし、最近では1年未満の早さで実行する学校が徐々に増えているので「まだ1年たっていないから」と油断せず、くれぐれも注意してください。
専門学校の学生本人がお金を借りるときに注意すべきポイント
親の力を借りられなければ、専門学校の学費も学生本人がなんとかしなくてはいけなくなります。退学する道を選んで諦めるのも一つの手ですが、学校に行き続けたいのであればお金を用意しなくてはいけません。
では、専門学校の学生が他人からお金を借りて学費支払いに充てる場合、何か注意すべきポイントはあるのでしょうか。
ここでは、お金を借りる前に知っておきたい3つのポイントを紹介しておきます。これから借金を本格的に検討するのなら、必ずこれらのポイントを頭の片隅に置いておいてください。
19歳以下の未成年は親の同意が必須
19歳以下の未成年の専門学生が、払えない学費に充てる目的でお金を自分で借りる場合、親の同意が原則必須な点にも注意してください。
専門学生でも20歳以上の成人なら親の同意は不要となり、自分の意思で借金するか決められます。ところが、未成年はまだ保護者の庇護(ひご)の下にある年齢です。「民法」という法律により
未成年は自分の意思だけでお金の貸し借りにつながる契約を結べない
と決められています。したがって、未成年が自分名義で借金したいのなら、親の同意が必要です。
ただし、ローンのなかには親の同意があっても未成年の契約自体を拒否しているもの(例:銀行や消費者金融のカードローンなど)もあります。
これを利用する場合は親が子どもに代わって契約する必要があるので、どちらにしても親の力を借りざるを得ません。
すでに紹介したように一部の「学生ローン」には、親の同意なく未成年が自分の一存だけで契約できるものがあります。
他のローンと比べて借りられる金額の上限が低いので、滞納している額が多いと全てを賄えませんが、未成年が唯一自分で判断できる方法なので、ぜひ有効活用してください。
未成年を対象にSNS上で広がる悪質な融資への勧誘に注意
同じく未成年の学生に注意してほしいのが、SNSを中心に広がっている、悪質な業者による借金の勧誘です。
TwitterやInstagramなどのSNS上では、お金に困っている未成年にターゲットを絞って、好条件でお金を貸すと勧誘する行為が急増しています。これらはどれも、違法行為かだます目的で行われている行為ばかりです。
もしも以下のような言葉で借金を薦められたり「簡単にお金が稼げる」と声を掛けられたりしたら、危険な勧誘と警戒してください。
- 「短時間で〇〇万円稼げるけど興味はない?」など、簡単に稼げることをアピールする勧誘
- 「無利息でOK。親の同意なしで貸せるよ」など、好条件過ぎる借金の勧誘
- 「1回会ってくれたら〇万円、2回目以降はさらに〇万円貸す」など、借金の対価として会うことを前提にした勧誘
これらの勧誘はどれも、返信した人を言葉巧みにだまして犯罪に巻き込むものばかりだと思ってください。
「短時間で大金を稼げる」といった勧誘は水商売や風俗、違法薬物の売人など定番だけでなく、最近では「オレオレ詐欺」の受け子として働かせようとする場合の常套句(じょうとうく)です。
「親の同意なしでOK」や無利子で貸せるとアピールする勧誘は、一度貸した後に法外な利息を取り立てたり「親に借金したことをバラす」と脅したりして、犯罪に巻き込もうとする手法です。
なかでも特に注意してほしいのが、3番目の手口。「会ってくれたらその都度お金を貸す(もしくは渡す)」といった勧誘は売春を持ちかける手法で、女性をターゲットに広く使われています。
「気になるから、詳しく聞くために一度返信してみよう。会わなければ大丈夫だろうし」と安易に行動するのはNGです。
なぜなら、一度でも返信してしまうと、以降はだましやすい人物とターゲットにされてしまい、SNS上でしつこく付け狙われてしまうため。
場合によっては自分だけでなく、SNS上でのフォロワーや友人などに影響する危険性があるので、誘われても必ず無視してください。
普段なら冷静に判断できることも、お金に困っているときは意外とだまされやすいものです。
未成年が独断でとれる手段が少ない現状、つい頼りたくなってしまう気持ちも分かります。ですが、SNSでのこういった勧誘はほぼ確実に危険な行為につながるものなので、くれぐれも甘い言葉にだまされないようにしましょう。
まずは親に相談した上でお金を借りるかの判断を
専門学校の学費が払えないのなら、自分一人の考えで解決しようとせず、まずは親としっかり相談してください。
親に相談できないほどに険悪な状態になってしまっていない限り、子どもから真剣に相談されれば、親も聞く耳を持って接してくれるはずです。
それに、子どもよりも親の方が教育ローンやフリーローンをはじめ、学費を払えない状態を解決できる選択肢をたくさん持っています。
もしかしたら、学費を払うために、親が自分の所有している自動車を売却してお金を用意するなど、借金以外の方法を検討してくれる可能性さえあるでしょう。
とはいっても、結果的にたくさんの解決法がある場合も、まずは子どもときちんと話し合って学ぶ意思があるか再確認しないと、なにもスタートしません。
せっかく自分で選んで進学した専門学校だからこそ、退学や除籍にならないよう今できることに全力でチャレンジしていきましょう。
まとめ
専門学校の学費が払えないからといって、すぐに諦めないでください。
もちろん、結果的に退学や除籍扱いを受けざるを得ない可能性も十分に考えられます。
それでも今回紹介したように、学費が払えない状態を一気に解決できる手段はたくさんあるので、まずは自分の状況で使える方法があるか確認するところから始めてみましょう。
退学や除籍扱いにしたくなければ、この問題ではとにかく早めに行動することが大切です。対応が遅れてしまうと最悪の結果になる危険性もあるので、学校や親としっかり話し合ってベストな方法を見つけることが大切です。
親の助けが期待できないときは、まずは「休学」や「退学」の道を選んで、時間を確保するとこから始めてください。その時間を使って働きつつ学費分のお金をためれば、また専門学校の学生として勉強に挑戦できます。
このように、最後まで諦めない限り問題はきっと解決できるので、本来目指すはずだった進路を進めることを応援しています。
※記載されている内容は2024年9月現在のものです。