ディーラーローンとは?審査が甘いって本当?在籍確認や保証人について
更新日:
公開日:2020.3.27
ディーラーローンは比較的審査に通りやすいローンであり、銀行マイカーローンと比べると審査が甘いと言えます。
保証人は必須ではありませんが、保証人にも審査が入るので注意が必要です。
この記事の目次
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ディーラーローンとは?特徴や残価設定ローンについて
ディーラーローンとは、自動車メーカー系列のファイナンス会社や信販会社が提供するオートローンのこと。銀行マイカーローンではないことを表すために「ノンバンク」などとも言われます。
例えばトヨタならトヨタファイナンス、中古車販売店ならオリコやジャックスなどが、ディーラーローンに該当します。
ディーラーローンの特徴としては、原則として保証人は必要ありませんが「購入した車を担保にとる」ということが挙げられます。後述しますが、これがディーラーローンの審査が甘いといわれる理由でもあります。
ディーラーローンについて調べていると、「残価設定ローン」という言葉を見かけることでしょう。
残価設定ローン
ディーラーローンには、残価設定ローンというものがあります。
残価設定ローンとは、数年後の下取りを前提として、新車購入費用から買い替えを行うときの下取り価格分を差し引いて、安く組むことができるローンのことです。
例えば250万円の車を購入する際に、4年後その車の価値が100万円になっていると仮定し、残価設定ローンでは以下の計算で金額を算出します。
250万円-100万円(残価)=150万円
本来であれば250万円を4年で返済していくところを、残価設定ローンの場合には「150万円を4年にわたって返済していく」ということです。
残りの100万円は、4年後に「下取りか返却」のどちらかを選択します。
ここで、残価設定ローンのメリット・デメリットについて見ていきましょう。
残価設定ローンのメリット
まずは残価設定ローンのメリットについてです。
- 毎月の返済額を安く抑えられる
- 返済期間満了後に車をどうするか決められる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
メリット1|毎月の返済額を安く抑えられる
残価設定ローンは、通常のディーラーローンに比べると毎月の返済額を抑えることができます。車はガソリン代・メンテナンス代・駐車場代・税金などの維持費がかかり、そこに毎月のローン返済額が加わります。
「毎月の負担を減らしたい」と考える人に相性が良いのが、残価設定ローンなのです。
メリット2|返済期間満了後に車をどうするか決められる
残価設定ローンの返済期間満了後には、その車をどうするのか広い選択肢の中から選ぶことができます。
その選択肢は以下のように、通常のディーラーローンよりも自由度が高いです。
- 車両を販売会社に返却する
- 残価を一括で払って車を買い取る
- 残価に対して再度ローンを組み、買い取る
簡単に言えば、「返却するのか」「購入するか(一括か分割か)」の選択です。
車に長く乗っていれば愛着が湧く人もいれば、新型の車に乗りたいと考える人もいます。そのどちらにも対応しているのが、残価設定ローンのメリットとも言えるのです。
この2つのメリットから分かる残価設定ローンと相性が良い人は、「安い費用で新車に乗り続けていたい人」です。
残価設定ローンのデメリット
メリットに反して、残価設定ローンには以下のデメリットがあります。
- 走行距離に制限がある
- 傷やへこみをつけられない
- 乗り換え時は同じメーカーのみ
デメリット1|走行距離に制限がある
残価設定ローンは「年間〇〇キロメートルまで」と制限を設けられています。
「仕事で車を多用する」「ドライブで遠出をよくする」という人は、適合しない可能性があるので注意が必要です。
デメリット2|傷やへこみをつけられない
車体に傷がついてしまうと、車を返却する際に追加料金を支払うことがあります。
自分がいくら気をつけていても、駐車中に傷つけられてしまうこともあるでしょう。万が一の事態には、高額の修理代を支払う必要があることを覚えておきましょう。
デメリット3|乗り換え時は同じメーカーのみ
そのメーカーにこだわりがあり乗り続けられるなら問題はありませんが、「他社メーカーで魅力的な新車が発売されたときに乗り換えづらい」というデメリットがあります。
カスタムに関して制限を設けているローン会社も多く、せっかく購入した車を思い通りにカスタマイズできないことも難点です。
これらのデメリットがある理由は、「車の価値や下取り価格を下げないため」です。
残価設定ローンの場合、購入した車はあくまで借り物であり「残価設定ローンの期間はレンタカーを借りている」という感覚が近いでしょう。
ディーラーローンの審査は甘いって本当?
ディーラーローンは比較的審査に通りやすいローンです。
銀行マイカーローンと比べると審査は甘いと言えるでしょう。これは銀行マイカーローンよりも金利が高く、車を担保にすることで審査を緩くしています。
審査が甘いとは言っても、以下の項目は細かくチェックされるので注意しましょう。
- 安定した収入があること
- 勤続年数が1年以上あること
- 滞納・延滞がないか
それぞれ詳しく見ていきましょう。
安定した収入があること
ディーラーローンに限ったことではありませんが、ローン審査において「安定した収入があること」はとても重要です。
借入希望額にもよりますが、ディーラーローンの審査通過の年収目安は200万円以上といわれています。
勤続年数が1年以上あること
ディーラーローン審査において、勤続年数はとても大切な項目です。
勤続年数が長ければ長いほど離職や転職というリスクが減り、「収入が安定しているし、これからも安定し続けるだろう」と判断されます。
ディーラーローン審査の勤続年数の目安として、1年以上あれば有利です。
滞納・延滞がないか
審査が甘いといわれるディーラーローンでも、クレジットカード代金やローンの滞納・延滞があれば審査に落とされることも珍しくありません。
過去6ヶ月分にわたって滞納がないかを確認してください。
このような情報を信用情報と言います。
「自分の信用情報がいまいち分からない」という人は、この情報を扱っている信用情報機関に開示請求をすると確認できるのでぜひ活用してださい。
信用情報機関は以下です。
- 株式会社シー・アイ・シー:CIC
- 株式会社日本信用情報機構:JICC
- 全国銀行個人信用情報センター:KSC
多くの金融機関がCICに加盟しているため、CICのみに開示請求をすれば問題ないと思われますが、不安がある人はJICCやKSCにも開示請求をするとよいでしょう。
CICの開示請求に関しては、別記事「信用情報を扱うCICとは?審査が不安なら自分の情報を開示してみよう!」を参考にしてください。
別記事「ディーラーローンの審査に落ちたときの解決策|保証人や頭金の注意点」では、ディーラーローンの審査に落ちてしまった人の特徴などを解説しています。落ちないために、「審査落ちする理由」を把握するためにぜひ参考にしてください。
ディーラーローンの金利について|シミュレーション
ここでディーラーローンの金利について見ていきましょう。
ディーラーローンと銀行マイカーローンの金利を比較し、返済シミュレーションを行います。
ディーラーローンは相場の5.0%、銀行マイカーローンは1.90%とします。
車種 | 借入額 |
ディーラーローン 5.0% 5年の返済総額 |
銀行マイカーローン 1.90% 5年の返済総額 |
---|---|---|---|
軽自動車 | 120万円 | 約136万円 | 約126万円 |
コンパクトカー | 140万円 | 約159万円 | 約147万円 |
ミニバン | 250万円 | 約283万円 | 約263万円 |
SUV | 350万円 | 約397万円 | 約368万円 |
赤文字がディーラーローンの5年間の返済総額です。
銀行マイカーローンと比べ、借入金額が高額になるにつれて返済総額の差も大きくなることが分かります。
ディーラーローンと銀行マイカーローンの違い|所有権に要注意
ディーラーローンの場合、自動車販売会社のディーラーかローン会社が所有者になるため、注意が必要です。
基本的に新車の場合はディーラー、中古車の場合はローン会社が所有権を持ち、これを「所有権留保」といいます。
所有権留保はローンが完済されるまで続き、その間は車を担保に入れて融資を受けている状態です。完済されるまでその自動車の名義は変更できないケースが多く、売却や廃車手続きは委任状がなければ行えません。
ディーラーローンに関するQ&A
ここから、ディーラーローンに関するよくある質問をQ&A形式で紹介していきます。
ディーラーローンに保証人は必要ですか?
ローン会社、申込者の属性や信用情報などによって異なりますが、保証人を求められる場合があります。保証人を用意したからと言って必ずしも審査に通過するわけではありませんが、「単独ではNGなので保証人を用意してほしい」といわれた場合、用意できれば審査通過できる可能性が極めて高いです。
ディーラーローンに在籍確認はありますか?
ディーラーローンはその他ローンと同様、基本的には電話による在籍確認を行います。稀に電話による在籍確認を行わず、収入証明書や社会保険証の提出で省略する場合があります。
ディーラーローンの仮審査に通りました。本審査に通りますか?
ディーラーローンの仮審査に通過したからといって、必ずしも本審査に通過できるわけではありません。仮審査では主に年収や勤続年数などの属性を、本審査では主に信用情報がチェックされます。
ディーラーローンの必要書類は何ですか?
本人確認書類(運転免許証、パスポートなど)、収入証明書(源泉徴収票、給与明細書)が求められます。他には見積書や印鑑証明書を求められることもあるので、販売店スタッフの指示に従い、必要書類を用意してください。
ディーラーローン審査で年収にうそをついてもバレないですか?
うその申告は、ほぼ間違いなく見抜かれてしまいます。審査が甘いディーラーローンといえど、見抜かれてしまえば審査落ちするので注意してください。
まとめ|複数社のディーラーローンを比較・検討しよう
ここまでディーラーローンに関する情報を伝えてきましたが、ローン会社によって金利が大きく異なる場合があります。
例えば3.0%と8.0%では、返済総額に相当な差が生じてしまいます。同じ商品を買うのであれば、金利が低いローン会社を選んだ方がお得ということは言うまでもありません。
可能であれば、ローン会社を比較してから利用を検討してください。
※記載されている内容は2024年9月現在のものです。