自動車ローンは頭金を入れた方が審査に通りやすい?目安・割合は?
更新日:
公開日:2020.3.17
自動車ローンは頭金を入れた方が審査に通りやすいですが、ローン会社によっては「頭金として認める下限額」を設定しているところもあるので、注意が必要です。
頭金を支払っておけば、ローン審査が通りやすくなるだけでなく返済総額も減ります。しかし手元からお金がなくなるため、衝動的に金額を決めない方がいいでしょう。
頭金を計画的に設定すれば、審査により好影響をもたらします。
この記事の目次
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- 20~35歳の方におすすめ
- 36~60代の方におすすめ
自動車ローンは頭金を入れた方が審査に通りやすい!その理由は?
自動車ローンだけでなく、ショッピングクレジットや住宅ローンなどにも言えることですが、頭金を用意した方がローン会社の審査に通りやすくなります。
その理由は以下の2つです。
- 自動車ローンの申込金額が少額になる
- 返済比率の割合に適合しやすくなる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
[1]自動車ローンの申込金額が少額になる
自動車ローンの申込金額とは、借入希望額を指します。この申込金額は少額であればあるほど審査難易度は下がり、「少額だからこの人にお金を貸しても問題ないだろう」と判断してくれます。
自動車ローンの会社が最も嫌がることは「貸し倒れ」です。
貸し倒れとは、簡単に言えば「貸したお金が返ってこずに損失となってしまうこと」。「この人にこの金額を貸すのは危険だな」と思われてしまわないように、頭金を入れて借り入れを少額にすればするほどよいというわけです。
[2]返済比率の割合に適合しやすくなる
返済比率(返済負担率)とは、年収に占める年間返済額の割合のこと。この年間返済額には、自動車ローン以外にも住宅ローンや金融機関への返済分も含まれるので注意してください。
金融機関によって基準は異なりますが、20~30%の範囲内に収まっていればよしとされています。返済比率が低ければ低いほど有利です。
頭金を入れることで借入額が減り、年間返済額もおのずと減ります。これが自動車ローンの頭金を入れた方が良い2つ目の理由です。
では頭金を入れず「フルローン」の状態でも、自動車ローンを組むことができるのでしょうか?
頭金なしでも自動車ローンは組める?
その人の年収やローン金額などにもよりますが、頭金なしのフルローンでも自動車ローンは組めます。
頭金を用意すると、初期費用がかさみ手元のお金がなくなってしまいます。
それに比べて頭金なしの場合には、利子を多く支払わなければならないものの、手元にお金がなくても欲しい車を購入できるという大きなメリットがあります。
頭金なしのフルローンを選択する人はパート・アルバイトの人に多いです。 別記事「パート・アルバイトでもマイカーローンは組める?審査の対策や口コミ」で、審査の注意点などを解説しているのでぜひ参考にしてください。
頭金なしの場合はローン返済金額を収入の20%に設定しよう
自動車ローンを組む際のポイントは「生活が困窮しない程度の返済額で、借入金額と返済回数は少なく」です。このことを考慮して多くの人が頭金を用意するのですが、手元にお金がないと頭金を入れることはできません。
そこで考えなければいけないのが「毎月の返済額をどの程度の割合にするのか、いくらに設定するか」であり、頭金なしのフルローンの場合は特に大切な決定事項といえます。
万が一、返済額が高額で滞納してしまった場合、信用情報が傷つくだけでなく、裁判や差し押さえに発展してしまうことも十分に考えられます。
たった一回の滞納が自己破産につながり、先の十数年はローンやクレジットカードの契約ができなくなってしまうのです。
こうならないためにも、頭金なしの返済額の設定は慎重にならなければいけません。
頭金なしの場合は、自動車ローンを含めたローン総返済額を「最大でも月収の20%程度」に設定しましょう。月収20万円の人は4万円、30万円の人は6万円といった具合です。
これ以上パーセンテージを上げてしまうと生活に支障が出てしまう恐れがあります。
この数値はあくまで目安なので無理に20%ではなく、さらに低率でも問題ありません。
頭金ありなしのシミュレーション
次に、頭金ありと頭金なしのシミュレーションを行い、比較していきます。
借入額 | 頭金 | 金利 | 返済回数 | 毎月の返済額 |
頭金を含めた 支払総額 |
---|---|---|---|---|---|
100万円 | 20万円 | 3.0% | 24回 | 3万4,300円 | 102万5,239円 |
0円 | 3.0% | 24回 | 4万2,900円 | 103万1,549円 | |
150万円 | 30万円 | 3.0% | 48回 | 2万6,500円 | 157万4,937円 |
0円 | 3.0% | 48回 | 3万3,200円 | 159万3,671円 | |
200万円 | 40万円 | 5.0% | 72回 | 2万5,700円 | 225万5,288円 |
0円 | 5.0% | 72回 | 3万2,200円 | 231万9,110円 |
※返済方式によってシミュレーションと異なる場合あり
※初回月、最終月で差分を調整
上表を見ると、頭金を入れた方がお得になることが分かります。特に下段の借入金額200万円は顕著に表れています。
借入額が高額になればなるほど、金利が上がれば上がるほど、返済期間が長期化すればするほど、頭金を入れた方が良いのです。
頭金を入れれば必ずしも自動車ローンの審査に通過するものではありません。
もし審査に落ちてしまった場合には、別記事「マイカーローンの審査に落ちたときの対処法|通らない理由と特徴」を参考にしてください。審査落ちへの対処法を紹介しているので、審査落ちしないための情報としても参考になることでしょう。
自動車ローンを組む時の頭金の目安・割合はいくらが最適?
自動車ローンの頭金の目安について解説をしていきます。あくまで目安なので忠実に設定する必要はありません。
頭金の目安は支払総額の20~30%の割合で!
おすすめする目安・割合は、支払総額(乗り出し価格)の20~30%です。
支払総額(乗り出し価格) | 頭金の目安(20~30%) |
---|---|
250万円 | 50~75万円 |
300万円 | 60~90万円 |
350万円 | 70~105万円 |
400万円 | 80~120万円 |
450万円 | 90~135万円 |
500万円 | 100~150万円 |
これ以上の頭金を入れることができればさらに審査通過しやすくなり、余分な利子の支払いを減らすことができます。
少額過ぎると頭金として認められない!金融機関の下減額に注意しよう
金融機関によっては、「乗り出し価格の〇〇%以上でなければ頭金として認められない」というような下減額を設けているローン会社も存在します。
その多くが下減額を「10%」と定めているので、可能であればこれ以上の割合で頭金を用意したいところです。乗り出し200万円なら20万円、350万円なら35万円ということです。
10%以下でも借り入れする元本が減るので「10%も入れられないから頭金なしのフルローンでいいや」と判断せず、頭金として入れられるものは入れた方がお得です。
自動車ローンの頭金はいつ払う?支払いのタイミング
頭金の支払いのタイミングは、その販売店とローン会社で取り決めが交わされているため、いつ払うのか各社異なります。
購入に際して手付金を入れていて、それが頭金として扱われることもあれば、納車のタイミングで現金で支払うこともあります。
もし不明点があれば、遠慮なく担当者に問い合わせてください。
確認したいことは契約を交わす前に行わないと、「そんな話聞いていない!」「急に払えと言われても手元にお金がない!」というようなトラブルに発展しかねません。
相手も商売なので、丁寧に教えてくれることでしょう。
自動車ローンの頭金に関するQ&A
ここから、自動車ローンの頭金に関するQ&Aを見ていきます。
400万円の車を買おうと思っているんだけど、頭金はいくら入れればいい?
50%の200万円を入れる人もいますが、80~120万円程度入れることができれば審査にも好影響をもたらします。自分の懐事情を考慮して金額を設定してください。
欲しい車がありフルローンでしか買えない!カードローンを利用して頭金を用意しても問題ない?
すでにカードローンを契約している場合は、その方法で頭金を入れても問題ありませんが、高利なので注意が必要です。これからカードローンの審査を行う場合だと、自動車ローンに悪影響を及ぼしかねないのでおすすめしません。頭金を用意できるまで待つか、人からお金を借りるか、という2択が現実的でしょう。後悔のないようにしっかりと検討してください。
自己破産した人でも、頭金を用意すれば自動車ローンを組める?
ネット上で「自己破産したけど自動車ローンを組めた!」という主旨の口コミを見かけます。しかしよほどのことがない限り、自己破産した人が破産後十数年は自動車ローンを組むことはほぼ不可能です。これはあらゆる金融機関が信用情報を共有・参照しているからです。
下取り車は頭金の代わりになる?
借り入れの元本が減るという意味では頭金の代わりになります。下取りは現在自動車を所持しており、これから自動車を購入する人にしかできないことで、買取よりも低水準で査定されることが多いです。手間はかかってしまいますが、買取金額を頭金に回した方がお得になるケースが多いです。
まとめ|自動車ローンは少額でも入れよう!
自動車ローンは頭金なしのフルローンでも契約することは可能です。しかし頭金を入れれば入れるほど、借り入れ元本が減ってお得になり、審査に好影響をもたらします。
可能であれば目安として乗り出し価格の20~30%を検討しましょう。
衝動的に金額を設定せず、日々の生活が苦しくならないような頭金・返済額の設定を意識してください。
※記載されている内容は2024年9月現在のものです。